書評☆3 Windows 7のストレージ,仮想環境,システム設定周り詳解 | Windows 7 上級マニュアル ServicePack対応版

概要

Windows 7の最新サービスパックに対応して,細かい設定を解説している。特に,以下の内容に特化しているように感じた。

  • 64ビット
  • SSD
  • XP Mode

これらの機能は一般ユーザーというよりかはシステム管理者に必要な機能のように感じた。

その他,システム周りの設定で,細かいことが解説されていた。

例えば,標準テーマのWindowsエアロは半透明な画面UIで凝っているので,オフにしたほうがパフォーマンスが向上するように思うかもしれない。しかし,実はエアロを使ったほうが効率がいい。なぜなら,Windowsエアロはグラフィックボードを使っているから,CPUには負担をかけていないから。

随所にレジストリーの設定なども盛り込まれている。

参考箇所

p. 052: 2-01 64ビットWindows 7 (x64)の「アドバンテージ」

32ビットWindows 7 (x86) が利用できるメモリアドレスは「4 GB」までである。

あまり,32ビットとか64ビットの違いを意識したことはなかった。この記述で,32ビットだとメモリアドレスが4 GBまでしか使えない,つまり,4 GB以上の物理メモリーを搭載しても使えないことがわかった。

また,64ビット Windows 7 (x64) Home Premiumは16 GB,Ultimate, Professionalの64ビットだと192 GBまで使える。Windows 7 64ビットマシンだと16 GB以上のメモリーを搭載してもあまり意味がないことをしれたのは参考になった。

p. 253: コントロールパネル項目の一発起動

このページにはコントロールパネル項目を一発で起動するためのコマンドが掲載されている。コントロールパネルの項目を一発で起動するコマンドが存在することをしらなかった。手順書作成などで参考になると思った。

p. 257: 通知領域に素早くアクセスする

通知領域のアイコンに素早くアクセスしたい場合には、ショートカットキーWin+Bキーを入力すればよい。

通知領域へのショートカットキーはしらなかった。

まとめ

Windows 7のシステム周りの設定を解説していた。けっこう細かいことが解説されているので,一般ユーザーはあまり参考にならないかもしれない。

ただし,画面の操作方法で,ショートカットキーやアクセス方法で今まで知らないものが散見された。また,こんな設定があるのかと参考になることがあった。

Windows 7はまだまだ使われるOSであり,その後のWindows 10にも通じる部分が多い。一度は読んでおいて損はないと感じた。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/07/11/

書評☆3: [試して理解]Linuxのしくみ | 図解をふんだんに用いたLinux機能の解説

概要

OSであるLInuxがどういう仕組みで動いているのかを解説している。この本の特徴は図解をふんだんに用いているところだ。文章も比較的平易で,わかりやすくするような配慮を感じた。

著者の竹内 覚はTwitter上のIT界隈でけっこう有名な人らしく,そこに興味を持って読んでみた。富士通でLinuxカーネルの開発に10年ほど従事し,現在はサイボーズ社の技術顧問についている。仕事でやっているのだから,どうりでLinuxに詳しいわけだと思った。

OSの仕組みを一つ一つトレースしながら解説している。例えば,サンプルプログラムを実行して,CPUの使用率がどうなっているか,メモリーの使用率がどうなっているかを確認している。けっこう細かいところを見ている。

流れとしては,以下がひたすら続いている印象だった。

  1. Linuxにこういう機能があります。
  2. こういう仕組みになっています (図解)。
  3. では実験プログラムで確認しましょう。
  4. そうなったでしょ?

わかりやすくしようと図解を入れているのはいいが,別にそれでわかりやすいとは限らない。

仕組みありきになっていて,あまりよくなかった。なぜこういう機能が存在するのか,何が便利なのか。そういった解説が足りない感じがした。特に,この仕組みが現実世界・実務上どういうときに役に立つのか,大事なのかという視点がもっとほしかった。学校で学ぶなら,別に理論だけしっていてもいいのだが,やはり何に役に立つのかが見えないと面白くない。

また,書籍の構成が上記の流れになっている都合,その場その場で必要なコマンドがとりとめもなく登場していた。例えば,CPU消費量の確認でsarコマンドがいきなりでてきたり,psコマンドでプロセスの使用時間を確認したりなど。

これらのコマンドの紹介も最小限になっていて,リファレンスとしても使いにくい。これらのLinuxのシステムレポート把握のためのコマンドの使い方に1章割いてきちんと解説してくれたほうがよかった。

後半もけっこう細かい話が書いてある。例えば,ファイルシステム。Linuxで使えるファイルシステムはけっこうある。それらを簡単に紹介しているが,結局どれがいいのかというのは曖昧なまま。

全体的に中途半端に感じた。図解をいれてわかりやすくしようとしているのはわかるが,文章のわかりやすさ,筋道の立て方,そして中身の詳しさが合っていないと感じた。せめて,本文中で解説している章はLinuxカーネル公式文書のどこを参照すればいいかを引用してくれたら,不十分なところを辿れるが,それすらない。

また,Linuxの仕組みと言っても起動のブートシーケンスなどはなく,メモリーや,CPU,ファイルシステムなどある程度テーマを絞っていて,網羅しているわけでもない。

結局,なんとなく知るためだけの読み物で終わってしまった感がある。一番良かったのは,あとがきで引用されている書籍だった。本書だけでは,不十分であり,最初からあとがきに書かれている書籍をあたったほうがよかったのではないかと思った。

参考

p. v: はじめに

実験プログラムのソースコードはすべて掲載し、GitHubで公開しています (https://github.com/satoru-takeuchi/linux-in-practice/)。

後で振り返るときに役に立つ。

p. 268: あとがき

最後に、さらなるステップアップを目指すための書籍をいくつか紹介しておきたいと思います。

  • コンピュータの構成と設計 第5版 上・下
  • What Every Programmer Should Know About Memory (https://www.akkadia.org/drepper/cpumemory.pdf)
  • ふつうのLinuxプログラミング 第2版
  • 詳解システム・パフォーマンス
  • Linux Kernel Development

Linuxのしくみについてさらに知るための文献だった。

結論

Linxuの仕組みを豊富な図解とともに解説した本だった。図解を作るのは労力がかかるので,そこは良いと思ったが,内容がいまいちだった。

読み物として,Linuxの仕組みを知るには良かった。ただ,これだけだと不十分なので,詳しくなりたければ,結局あとがきで参照された書籍をあたるしかないだろう。

URL: https://book.senooken.jp/post/2018/07/10/

書評☆4 Windows 7 レジストリ徹底解説 | Windows 7 レジストリ徹底活用マニュアル

概要

Windows 7のレジストリを活用するために,レジストリについてだけ書かれている。

書籍の構成は,大きく2部構成になっている。前半でレジストリーの基本知識,基本操作について解説し,後半でテーマごとにレジストリーキーを解説している。

Windowsは学生の頃に使い始めて,もう10年くらいは使っている。しかし,ただ使うだけでは内部の細かい設定などは知ることはない。この本を読まなければ,知らずに一生を終えたであろう設定も大量にみつけた。

レジストリの仕組みから基本操作,バックアップの手順,用途や目的に合わせてレジストリの項目の解説・カスタマイズ例など,これでもかというほどにレジストリについて書かれている。

新しいWindowsでいつも設定する項目がある。毎回手作業で入力していて手間だが,その設定をどうやってエクスポートできるのかわからなかった。これらの項目はレジストリに保存されており,該当するキーをエクスポートすれば他のパソコンにも即座に適用できる。

バックアップ一つにしても,今まで知りようのない事柄がたくさん書かれている。例えば,レジストリーの フルバックアップは非推奨 している。理由は,レジストリーにはデバイスドライバーやWindows Updateなどで随時更新があるため,後に問題があってバックアップからリカバリーをかけたとしても, 整合性が取れなくなり機能不全を起こす可能性が高い からだ。そのため,フルバックアップではなく,自分が編集する部分などにターゲットを絞って 部分的にバックアップ することを推奨している。

その他,この本のメインパートでもある後半のレジストリーキーの解説がよかった。項目一つ一つに項目の意味やデフォルト値,さらにはどういうときに設定するのがいいか,どう設定するのがいいかなど著者の意見も書かれている。カスタマイズ時の大きな参考になると感じた。

参考箇所

参考になる箇所が多くて付箋だらけになってしまったので,後で見返せるように参考になった項目の場所を列挙していく。

  • p. 028: 基本05 レジストリは階層構造になっている
  • p. 041: 本当のルートキーは2つ
  • p. 067; ルートキーの概要
  • p. 085: カスタマイズ内容によってバックアップ手段を選ぶ
  • p. 119: 004 ファイル名の「- ショートカット」を取り除く
  • p. 124: 007 パス参照を拡張し、アプリケーションを簡単に起動する
  • p. 132: 013 サムネイルデータの保存を無効にする
  • p. 136: 016 共有フォルダー内にThumbs.dbを作成しない
  • p. 143: 022 「送る」メニューからリムーバブルドライブを取り除く
  • p. 147: 026 コンテキストメニューから「以前のバージョンの復元」を削除する
  • p. 177: 044 コンテキストメニューの「新規作成」を整理する
  • p. 184: 049 すべてのファイルのコンテキストメニューにエディターを追加する
  • p. 233: ジャンプリストアイテムの固定を許可しない
  • p. 244: 091 ウィンドウのアニメーションを許可しない

まとめ

掲載されている内容は完璧ではなく,若干物足りない部分もあった。しかし,ここまでレジストリーについて網羅的に一箇所にまとまった情報はそうない。ネット上の不確かで散らばった情報を参照するよりも,まずは書籍で質の高い情報を仕入れて,そこからターゲットを絞ってネットで調べたほうがいい。

個人的には,著者がどうやってレジストリーの情報を得たのか気になった。おそらく,Micorosft Knowledge Baseなどに情報があるのだろうが,書籍内ではほとんど引用がなかった。Micorosoftの公式の情報源,出典が掲載されていればよりよかった (☆5にしていた) 。

手元に置いておきたいと思えるよい本だった。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/07/04/