書評☆3 新しいLinuxの教科書 | Linuxの教科書というよりかはbashの入門書

Linux

概要

これから初めてLinuxを触っていく人を対象に,VirtualBoxによるLinux環境の構築から,シェル,各種コマンドの使い方を解説している。

2015年と比較的最近に出版されており,けっこう人気の本みたいだったので気になって読んだ。Linuxの教科書とあったので,Linux特有のネットワークとかシステム周りの基本について書いてあるかなと期待していたのだが,期待はずれだった。

どちらかというと,シェルやCLIについて重点をおいて解説している。

しかし,本書のメインであるシェルに関してだと,「入門bash第3版」や,参考文献にも上がっているブルース・ブリンの「入門UNIXシェルプログラミング」のほうが詳しい。

この本の利点は,以下2点だろうか。

  • 日本人が書いているので,日本語として読みやすい。
  • シェルだけではなく,正規表現や,Vim,はたまたGitコマンドの基本があり,バラエティに富んでいる。

ただ,個人的にはどれも中途半端な感じに思った。どうせこの本単体で満足できないので,それぞれを詳しく解説した本を個別にあたったほうが手っ取り早いように感じた。

ただし,最初の一冊として概観をつかむという意味ではなくはない。

結論

これから初めてLinuxを使う人にとっては,初めてのCLIのインターフェイスに戸惑うことだろう。この本では,浅く広くCLIに関する事項について解説している。最初の一冊として,概観を把握するのにはよいだろう。

しかし,この一冊ではリファレンスとしても,情報の深さとしても物足りない。だいたい把握したら,この本の参考文献にあがっているような,それぞれの項目を単独で扱っている本に進んでみよう。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/09/09/

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