書評☆4 ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版] | デザインの4原則は近接・整列・反復・対比

概要

  • 書名: ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]
  • 副題:
  • 著者: Robin Williams
  • 出版日: 2016-07-02
  • 読了日: 2019-12-10 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/14/

評価

いろんなところでデザインの本として推奨されていたため興味を持って読んだ。

デザイナー以外の人に向けたうまくデザインを施し,人目を惹きつけるための原則を解説している。

書籍の冒頭で掲示される以下の4原則を書籍の2/3程をかけて一つ一つ実例を踏まえて丁寧に解説していた。

  1. コントラスト (Contrast) (対比)
  2. 反復 (Repetition)
  3. 整列 (Alignment)
  4. 近接 (Proximity)

残りの1/3は文字組版に関する解説だった。

書籍自体がこれらの原則に従ってデザインされていて読みやすく,ところどころにユーモアを交えながら,理由を丁寧に説明されていた。そのため,ページ数は260ページほどと。程々で文字数もそこまで多いとは思わなかったが,読むのに時間がかかってしまった。

随所に練習問題のようなものがあったり,使用フォントの紹介や文献の引用もあり実用的でいい本だった。

また,最期のタイポグラフィの章は文献の引用があまりなく,信頼性には若干欠けるように思ったが,一般常識として興味深かった。

引用

p. 170 ダッシュ

ここでは英単語で見かけるダッシュについて説明されていた。

  • ハイフン: 単語のハイフネーションや行の折り返しに使う
  • Enダッシュ (エンダッシュ): 大文字のNの幅とほぼ同じ。時刻や月のような語の間に入れて期間を示すのに使う。toの代わりに入れる。読むときはtoと読む。その他,複合形容詞の構成要素が2語あるいはハイフネーションされた後の場合に使う。
  • Emダッシュ (エムダッシュ): enダッシュの2倍の長さで大文字のMとほぼ同じ。思考の流れが突然変わったことやピリオドでは強いがコンマでは弱い箇所で使う。

p. 177 いろいろなこと

ここでは約物の取扱について参考になった。

  • スタイル付テキスト直後の約物: ボールド体,イタリック体,異なるフォントなどのスタイルを付けた単語があれば,その最期の文字の直後の約物は同じスタイルにする。
  • パーレン内部の約物: 約物をパーレン (丸括弧) の中と外のどちらに置くべきかは以下のルールに従う。
    • パーレン内のテキストが完全な文の一部なら約物はパーレンの外に出る (この例のように)。
    • パーレン内のテキストが完全で独立した文なら約物は中にはいる。(これは約物が入っている文の見本です。)

結論

いろんなところで推奨・紹介されているだけのことはあり,読みやすくていい本だった。一度は読んでおいて損はないと思った。

ただし,一つ一つの余白の使い方,配置のしかたというのは実際にやるのは難しい。例えば自分で名刺を作る際も文字などの配置をきれいに違和感なく,全ての配置に意味を込めようと思うと難しい。デザイナーがすごいなと思った。

できる範囲で原則を実践し,できる範囲でうまくやるのが良いだろうと思った。

書評☆4 はじめて学ぶUML 第2版 | UMTP試験L1対策教科書としても利用可能でいろんなところで評判のUML2.0の教科書

概要

UMLの入門本となっている。2019-04に現場で納品資料としてユースケース図,クラス図,シーケンス図を要求され,必要に迫られてPlantUMLでUMLを書いていた。しかし,UMLをきちんと勉強したことがなく,書き方があっているのか自信がなかった。そこで,UMLの入門としてこの本を購入した。

この本はいろんなところでUMLの入門本として推薦されている。具体的には,以下の3サイトで推薦されていた。

出版が2007年とそれなりに古く,UML 1.0の情報まで書かれている。そのため,若干内容が古いようにも感じた。

しかし,UML 2.0までのUMLに関して一通り書かれている。表紙にマークがあるように,UMTPに準拠しており,そのままUMTP L1試験 (UMLモデリング技能認定試験L1) の教科書としても利用可能だ。

実際,教科書としてこの本で勉強して,問題集「徹底攻略UMLモデリング技能認定試験問題集 L1(T1/T2) 対応」を使って合格できた。

詳細な受験報告は「UMLモデリング技能認定検定L1受験報告 | 設計に必要なUMLモデリングの基礎は技術者として必要」にも記している。

試験対策本としては,Chapter 9 開発プロセスが試験の出題とやや内容が違うくらいで,その他はだいたい一致していた。問題集でわからないことがあれば,この本を見ればだいたい分かるだろう。

入門書籍としては,この本の他に,オージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」というのもある。実は,こちらの本も購入したのだが,試験勉強の都合で本書に絞って参照したので,受験勉強中には参照しなかった。

比較のために,目次をみてみたのだが,こちらのほうがページ数が多く,UML 1.0の古い書き方が省略されており,そして開発プロセスについても書かれているなど,こちらをメインの教科書に使えばよかったなと若干後悔してしまった。

本書では解説が少ないパッケージ図やオブジェクト図についても解説があるので,やはりオージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」のほうがよかったかもしれない。

ただ,あまり使わないパッケージ図やオブジェクト図のような余計なことがあまり書いていないというシンプルさでは,本書も悪くはないかもしれない。

結論

UMLの入門本として評判が高く,そしてUMTP L1試験の対策教科書としても利用可能で,実際UMLを一通り解説されている。悪くないUMLの入門本だった。

ただし,あらためて購入するならば,網羅性からオージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」のほうがよかった。ただ,これはUMLについて知識が身についたから判断できるのであって,UMLの知識がないならば,何でもいいから入門書を1冊きちんと読んで知識を身につけるのが大事だろう。

どちらの本にしても,絶版で中古本を当たるしかないので,入手しやすいほうを買うのが良いだろう。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/08/22/

書評☆3 カイゼン・ジャーニー | ソフトウェア開発のおとぎ話

概要

ネット上での評判がよく,ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞2019 にノミネートされていたので興味を持って読んだ。

ソフトウェア開発の現場をよりよくするために,著者の経験を元にしたフィクションのストーリーとその解説を中心とした内容となっている。スクラムやらチームづくりなどについて書かれている。

ただし,自分にはあまり響かなかった。というのも,第一部であるように,結局,自分の考えに賛同する都合のいい人物の登場により状況が改善するからだ。

また,チームづくりに関しても小手先のテクニックな感じがしてならなかった。チームづくりに関しては,チームというよりかは人と人とのコミュニケーションについての本のほうが役に立つ気がした。例えば,デール・カーネギーの名著「人を動かす」であったり,先日読んだ「 人を助けるとはどういうことか」などだ。

そもそもスクラムやらこの本で述べられている開発手法については経験したことがなく,おとぎ話のように感じてしまった。一度体験しないと理解できないだろう。

参考

p. 044: タスクボードの基本

TODOを洗い出すと、すっきりする反面、量が多くなってタスクの全体像が俯瞰しづらくなる。だから、TODOには直近で必要な一定期間分のタスクのみを貼り出すようにして、先々のタスクや気付いたことなんかは、別の場所にためておくようにすると良いだろう。この場所を、Icebox (冷凍庫) といったり、Parking Lot (駐車場) と呼んだりする。優先順位をつけずに、いったん預けておく場所という意味合いだ。

タスクには取り組むべき順番がたいていはある。TODOのステージで、上下の並びで優先順位を表現すると良いだろう。

Kanbordというカンバン方式のタスクボードサービスを使っている。カンバン方式のタスク管理はやり方がいまいちよくわかっていなかった。普通に使うと,TODOが大量に出てしまい,縦に間延びしてしまう。ここでタスクボードの使い方が参考になった。

結論

ネット上での評判が良かったので期待していたのだが,自分には合わなかった。こういう開発手法というのは,周りにある程度理解者がいたり,自分が権力を行使できる立場にならなければ,発揮できない。

こうしたことができるような現場に入ることや,もっと根本的には人とのコミュニケーションの取り方について学んだほうが有益ではないかと感じた。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/03/05/