書評☆3 5G教科書 | 大ボリュームだが,専門用語のオンパレード

概要

通信技術の5Gを解説している。

400ページにも及ぶ大ボリュームで5G及びその周辺技術について解説されており,情報量が多かった。

ただし,冒頭から専門用語が容赦なく登場し,専門用語だらけの本となっている。そのため,教科書とはあるが,ある程度ネットワークやインフラなどの通信技術について知識がないと,内容についていけない。

書籍の冒頭で,経営者などの非技術者にとっても役に立つようなものにしたいと書いてあったので,期待していたのだが,これだけ内容が難しいと,理解するのは無理ではないかと思った。

ここがとても残念だった。

結論

情報量は多いので,通信会社や通信技術に関する仕事や研究をしている人にとっては,リファレンスとしていいかもしれない。

ただし,この分野について知識がない場合,この本はまだ早い。他の本で,基本的なところを理解してから読んだほうがいいだろう。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/04/29/

書評☆2 見える化4.0 | 社内構造の可視化による経営改善

概要

会社経営について詳しい2人の専門家による,社内状況の可視化による経営改善を提言している。

可視化は以下の4段階のレベルがある。

  1. 社内構造
  2. プロセス
  3. サービスモデル
  4. 24時間

著者が経営の人であるため,経営の内容に終止している。一般社員が読んだところで,どうにもできない内容だった。

結論

IoTのビジネスの話を期待していたのだが,思っていたのと違った。

こういう経営の話は,一般社員が読んだところで,実行不可能であり,役に立たない。

今後はこういう経営の本を読むのは避けようと思った。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/04/23/

書評☆3 ハードウェアハッカー | ハードウェアオタクのための量産開発秘話

概要

ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞2019 に選ばれており,ネット上での評判も良かったので興味を持って読んだ。

ChumbyというLinuxベースのインターネットに接続できるガジェットの開発者によるハードウェアの量産・開発について書かれた本だった。

前半は中国のシンセンでのハードウェアの市場や工場の見学した記録,中国の工場と実際に協力して発生したトラブルや感じたことがレポートされていた。後半辺りから,実際のガジェットのハックや,ライセンス違反をしないように新しい製品を作っていく過程について書いてあった。

内容がハードウェア開発のスタートアップ企業の視点だったため,ある程度ハードウェアについての関心がないとあまり興味を持たないような内容だった。普通の人がこの本を読んでもふーんくらいで終わる。おそらく,こういうハードウェア好きなオタクが読まないと意味がないだろう。

結論

ネット上での評判が良かったので気になっていたが,少なくとも自分には合わなかった。ある程度ハードウェア関係に興味のある人じゃないと読んでも役に立たないだろう。

SDカードの粗悪品の調査などマニアックな内容があるので,そういうのが好きなオタクにはいいだろう。ただし,一般の人が読んでも時間の無駄に終わるだろうと感じた。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/03/07/

書評☆3 日経Linux 2018年9月号 | 2019-02-08時点で唯一のPleromaの記事とAIスピーカーの自作方法解説

概要

今号の特集は「Linuxサーバー最新レシピ16本:」と「ラズパイで作るAIスピーカー」だ。その他,付録としてUbuntu 18.04LTS対応最新Linux基礎知識本が付属する。

今回はこの特集の中で組まれている分散SNSのPleromaに観する記事を目当てで読んだ。今号の発売当時に以下のURLでそのアナウンスがあったのがきっかけだ。

肝心の記事は,p. 47-48の2ページにわたって,中島能和によりPleromaのインストール方法が解説されている。

APTによる必要なソフトのインストール,nginxなどのサーバー設定などが淡々と書かれており,これだけでインストールできるなら簡単そうだなと感じた。

その他,IoT関係の話題として,Google HomeやAmazon Echoのようなスマートスピーカーを,提供元のAPIを使うことでラズパイで自作しようという12ページの特集が興味深かった。

APIを使うだけでなく,IFTTTを使ったTwitterとの連携もあり,実用的な内容だった。

結論

2018-02-04時点では唯一商業誌で分散SNSのPleromaに言及されている貴重な書籍だった。Pleromaの記事自体は2ページであり,簡単なものだった。今後別の書籍で踏み込んだ内容を期待したい。

その他,IoT関係の話題のスマートスピーカーの自作も,実用的な内容で興味深かった。

自分にはあまり興味なかったが,付録もついておりお買い得な号だと感じた。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/02/08/

[wpap service=”rakuten-books” type=”detail” id=”4910071930983″ title=”日経 Linux (リナックス) 2018年 09月号 [雑誌]”]

書評☆3 日経Linux 2017年7月号 | Mastodonのインストールとラズパイ+LINE連携

概要

今号では旬なサーバーの作り方として,特集で分散SNSのMastodonのインストール方法の解説があり,これを目当てで読んだ。

元々はMastodonの記事を目当てに読んだのだが,結果としてはMastodonよりもIoT関係の話が面白かった。

MastodonはDockerでのインストール方法を解説されていたが,本当にそれだけで,ふーんという感じだった。

一方,IoTの話題だと今まで余り見ていなかったLINEとの連携について書いてあり目新しかった。

参考

「特集1 旬なサーバーの作り方10選」の「Part 2 インターネットに公開する」でp. 27-29の3ページにわたって,ライター末安 泰三によるDockerを使ったMastodonのインストール方法が解説されていた。

コマンドや設定が手短に説明されており,これだけでインストールできるならば,簡単そうだなと思った。

その他,「Part 5 IoTを実現する」でp. 53-55の3ページにわたって,ラズパイからLINEを使ってエアコンを制御する方法が解説されていた。LINEとの連携はあまりきいたことがなかったので目新しかった。

その他,p. 91からの特別企画「ラズパイで簡単クラウド連携」でGoogle スプレッドシートやLINEと連携していてここも参考になった。

結論

本書は2017-06-08発行であり,2017-04に起きたMastodonブームからすると,Mastodonのインストール方法を解説した本としてはかなり初期の部類に入ると思われる。

内容はDockerのコマンドが羅列されているだけで,あまり目新しくはなく,本当にこれだけでインストールできるのか疑問ではあった。Mastodonの文献として貴重な資料ではあった。

その他,IoT関係でLINEとの連携があり,個人的にはこちらのほうが興味深かった。LINEとの連携はあまり書かれておらず,参考になった。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/02/07/

[wpap service=”rakuten-books” type=”detail” id=”4910071930778″ title=”日経 Linux (リナックス) 2017年 07月号 [雑誌]”]

書評☆3 まるわかり! IoTビジネス 2019 | コマツのスマートコンストラクションなど各社の2018年の最新動向を把握可能

概要

日経BP社の出版物 (日経エレクトロニクス,日経コンピュータ,日経ものづくり,日経NETWORK) やWebサイト (https://teck.nikkeibp.co.jp) に掲載されたIoTビジネスに関する記事を編集・加筆・修正された内容となっている。

書名通り,各社がIoTビジネスにどう取り組んでいるかが50の事例でまとまっている。書名は2019となっているが,出版日が2018-11-24であるので,2017年から2018年までの最新事例が掲載されている。

最近の各社の取り組みの新しい情報が掲載されており,近年のIoTへの取り組みの動向を探るのには適している。

とくに,冒頭でIoTの分野でKOMTRAXで先進的だったコマツが,次の取り組みとしてスマートコンストラクションに取り組んでいるのが参考になった。IoT化が進むにつれて,データ分析などの重要度がますようだ。

参考

p. 24: デジタルツインの通信を担う「OPC UA」

産業用IoTにおいて、デファクトスタンダードの通信規格になりつつあるのが「OPC AU」である。


OPC UAの仕様とプログラムは全てオープンソース・ソフトウェアであり、ソフトウェア共有サービスの「GitHub (ギットハブ)」で公開されているほか、「IEC 62541」として国際標準化されている。


OPC UAは「通信プロトコル」と説明されることも多いが、実体としては「HTTP/HTTPS」「TCP/IP」「AMQP」といった既存の通信プロトコルの組み合わせであり、用途の拡大に合わせて対応するプロトコルや組み合わせの種類も増える傾向にある。

OPC AUという規格の存在を知った。

###p. 42: 規格の壁を越える主なAPI連携サービス
表1規格の壁を越える主なAPI連携サービス

  • API連携サービス名 | 開発やサービスの提供主体 (企業の設立時期)
  • IFTTT | 米IFTTT社 (2010年)
  • Zapier | 米Zapier社 (2011年)
  • Workflow | 米Apple社 (開発元の米DeskConnect社は2012年設立。2017年にApple社がサービスを買収)
  • muzzley | ポルトガルMuzzley社 (2012年)
  • Stringify | 米Stringify社 (2014年)
  • myThings | ヤフー (2017年にサービス開始)
  • クラウド連携版デバイスWebAPI*1「Symphoney」(開発コード名) | デバイスWebAPIコンソーシアム (NTTドコモとソフトバングモバイル (当時) が2015年に設立。2017年10月初めの時点で会員企業は119社)
  • 統合WebAPI | 大和ハウス工業 (実証実験中)
    *1 デバイスWebAPIは「GotAPI (Generic Opent Terminal API Framework Version 1.0)」とも呼ぶ。

IFTTTは単にSNSに同時投稿するための簡単なWebサービスと思っていが,今やIoTにおいてデバイス間のAPIを連携するために使われており,一種のプラットフォーム化しているようだ。

結論

IoTに対する各社の新しい事例が掲載されており,最新動向を把握するのによい本だった。

内容も,生活,向上,フィールド,医療・インフラという業界を絞らず広く扱っており,何かしら自社とも関わりのある情報が得られるだろう。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/02/04/

書評☆4 公共IoT | 多数の調査データに基づく公共IoTシステムのモデル案

概要

日本総研のシニアマネージャー,スペシャリストといったその道の専門コンサルタントにより書かれた公共IoTに関する本となっている。

書籍の構成は大きく3部構成となっていた。

  1. IoTやSociety 5.0の経緯,政府や国際動向
  2. 公共IoT: Society 5.0の地域モデル
  3. 公共IoTの実現プロセス

全体的に内容が調査結果に基づいており,根拠がしっかりしていてとてもよかった。

まず,第1部で世界や日本政府のIoT化,Society 5.0がどういう流れで来たのかが手短にまとまっている。国際的に直面している課題やグローバル企業の動向などが書かれており,参考になった。

そして,第2部。ここがこの本で大部分を示している重要な部分だ。ここが100ページほど費やされており,書籍の1/2程度を占めている。公共分野にIoTを導入することを提案している。具体的に,何が問題で,何を解決し,どういうシステム構成でいくのか,よく書かれている。問題点に関してはきちんとデータを使っており,論理的だった。

そして,最後に公共IoTを実現する上で,民間と政府がどう協力していくかなどが書かれていた。

まず,最初の導入部分でSociety 5.0がいつどういう経緯で登場してきており,何を狙っているのかが,政府公開資料を元に書かれており,詳しくてよかった。この時点でこの本がいい本だとわかった。

第2部の公共IoTモデルは,扱う分野が公共ということで,直接関り合いのある人は少ないかもしれない。しかし,IoTの適用モデルとして,しっかりと考えられており,参考になると感じた。

参考

p. 17: Society5.0の現状

Society5.0を政策的な言葉として初めて位置づけたのは、2016年1月に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」である。


Society5.0には、狩猟社会(Societyl.O)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く新たな社会を生み出す変革を科学技術イノベーションが先導する、という意味が込められている。第5期計画は、Society5.0を「必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会」と定義している。

近年言葉を見かけるSociety5.0についてまとめられており参考になった。

p. 34: 求められる生活環境づくりのAI/IoT政策

AIIloTの時代に地方が付加価値を高めるために必要なのは、地方に豊富に存在している資源に着目することである。それは、地方における生活環境である。本書が提案するのは、AIIloTを駆使した生活環境づくりである。しかも、その対象を地方部において誰もが恩恵を受ける公共インフラを中心とするのである。ここで言うのは、道路や橋のようなハードなインフラだけでなく、教育、医療のようなソフトな分野も含む広い意味での社会インフラである(図2-2)。

こうしたインフラがAI/loTによって付加価値を高めれば、地域住民の生活の付加価値が高まり、それが地方独自の社会の活力につながる。また、広い意味でのインフラは住民生活と密接に絡み合っているので、住民生活の付加価値が高まればインフラ、公共サービスの付加価値も高まる、という好循環が生まれる。

公共IoT投資の意義が書かれており参考になった。

p. 36: AI/loTによる次世代の成長モデル

ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスが1983年に創業したグラミン銀行は、貧困層を相手に無担保・無審査での貸付を行い、98%もの高い回収率を誇った。その成功の要因としてされてきたのが、貸付する人に5人組を組成させ、グループ単位で貸付(グループローン)を行ったことだ。

シェアリングエコノミーの原理がわかった。

結論

Society5.0の経緯や,グローバルなIoT/AIの動向,さらに公共IoT投資への意義が書かれていた。具体的な公共IoTのモデルが書かれており,IoTシステムを開発する上で非常に参考になると感じた。

全体的に,政府調査結果をベースにデータを使って,論理的に説明されている。これだけの調査はさすがコンサルタントといったところで,一般人には手が届かない。

全体のページ数は170ページほどと,決して多くはない。しかし,専門家の調査・報告内容がぎゅっと詰められている。手元に置いておきたいと思える一冊だった。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/02/01/

書評☆3 現場の活用事例でわかる IoTシステム開発テクニック | IoTハッカソンの取り組み事例とコツを紹介

概要

日経SYSTEMS 2017年4月号〜2017年9月号に掲載した「リーダーが知っておくべきIoTの急所」,2017年10月号〜2018年3月号に掲載した「現場の最前線から知るIoTの今」の各連載に加筆・修正したものとなっている。

IoTのことが十分にわからない初心者,IoT導入に取り組む方々,ビジネスパーソンを対象に書かれている。大きく3部構成となっている。

  1. IoTの解説
  2. ウフルの取り組み事例
  3. 組織の推進体制・重要なスキル体系

著者の所属する株式会社ウフルでの取り組み事例が主な内容だった。

ページ数が160ページ程度と多くなく,要所要所で図解が取り入れられており,悪くはなかった。ただし,取り組み事例が多かったので,ここに興味を持てるかどうかだと感じた。

参考

p.90: 一苦労を越えるためのひと一工夫が重要に

地方におけるIoT関連で解決可能な課題の代表的なものを、図6に示します。


  • 農地や作業進捗の見える化
  • 鳥獣被害対策
  • 養殖・水産資源の見える化
  • 中山間部過疎地域への見守りサービス
  • インバウンド外国人向け多言語誘導サービス
  • 地場製造業向け取引拡大プラットフォーム
  • 商店街の回遊支援共同アプリ
  • 商用車の稼動状態管理
  • 河川、ダム、森林災害防止
  • 自治体向け災害対策アプリケーション

図6 IoT関連で解決できる地方の課題、代表的なものトップ10

長野県伊那市において現地の伊那市有線放送農業協同組合 (いなあいネット) と共に取り組んでいる「つながるIoTサービス」の開発プロジェクトを通して,IoTハッカソンを多数開催していた。その中で,IoTハッカソンで解決できる代表的なものが書かれており,参考になった。

結論

IoTハッカソンやIoTに対しての取り組み事例が印象的だった。IoTハッカソンについて書かれた本はあまりないのである意味貴重な本だった。

ただし,やや文量が少なかったので,ちょっと物足りなかった。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/01/31/

書評☆3 未来IT図解 これからのIoTビジネス | 多数の図解でIoT活用分野・事例を浅く広く解説

概要

最新のIoTビジネスの活用事例と今後の展望を解説している。

この本の特徴は図解が多く,わかりやすいところだ。書籍の半分以上のページに図解が配置されており,ぱっとみてイメージがつかみやすかった。

文量も160ページほどと多くなく,軽い気持ちでIoTがどういうところで使われていくかを把握できる。

ただし,文献引用がなく,踏み込んだ内容はあまりないので,あくまでイメージをつかむための本だと感じた。

結論

IoTビジネスの活用事例が解説されている本だった。図解が多く,ざっとどういうところでどんな使われ方がするのかを把握するのにはよい。

しかし,踏み込んだ内容がないので,詳しく知る場合は別の本をあたる必要がある。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/01/29/

書評☆3 AI・クラウド・IoT – 2020年度版 | 就活生向けIT業界紹介

概要

AI・クラウド・IoTをキーワードにIT業界を紹介している。特にIT業界未経験の新卒,転職などの就活人向けの本となっている。

大きく以下の5点が書かれていた。

  1. 社員インタビュー
  2. 注目企業紹介
  3. 業界基礎知識解説
  4. 業界・職種分類解説
  5. 企業データ

IT業界未経験者を念頭に置いており,基礎的な用語などから解説されており,わかりやすかった。

就活の手始めに業界にどういう会社があってどういうことをやっているのかの概要を把握するのにはよい。

ただし,いろんな会社のことが書いてあるので,目移りしたり混乱するかもしれないので注意が必要だ。ここで得た情報を元に,気になる会社や業種などを深堀していくのが良いと思う。

結論

AI・クラウド・IoTをテーマに,IT業界の企業が浅く紹介されていた。IT業界未経験者を念頭に置かれており,基礎的なことも解説されている。ただし,基本的には内容が浅いので,いいことしか書いていない。悪いことはあまり書いていない。

IT業界未経験者の業界研究の一歩としてはまとまっていて悪くはなかった。ただ,自分はIoTについて詳しく知りたかったので,そういう目的には合わなかった。あくまで就活生向けの就活本だった。

パーマリンク: https://senoken.jp/blog/2019/01/20/