概要
- 書名: 億飛んじゃった!株のしくじり先生 天国と地獄
- 副題:
- 著者: 別冊宝島編集部
- ISBN: 9784800270726
- 出版: 2017-05-29
- 読了: 2020-10-14 Wed
- 評価: ☆3
- URL: book.senooken.jp/post/2020/10/19/
評価
株式投資の個人投資家の成功と失敗をまとめた本となっている。
以下の10人名の個人投資家による成功と失敗談が掲載されていた。
- カグラ
- うんばば
- Yoshi
- Akito
- 角山 智
- アイ
- 渡辺 勇造
- ハチジュウ
- むらやん
- 戦う個人投資家
その他,前作の「株のしくじり先生 億儲けたと思ったら溶けちゃった!失敗に学ぶ成功術」に登場したかぴまるのその後と,有名個人投資家のテスタとJACKの対談が巻末に記されていた。
個人投資家にどういう人がいるのかというのは全然知らなかったので興味深かった。
また失敗のパターンと成功のパターンも書かれていて,参考になった。
特にうんばばがたった2年で100万円を10億円にできたのはすごい話だなと思った。
引用
p. 2: はじめに
億を超える金融資産を持つ"富裕層"は日本にどれくらいいるのだろう?
答えは122万人。
※野村総研の「NRI富裕層アンケート調査」より。同調査では「世帯数」でカウント。2016年11月28日付。
富裕層の統計データが記されていて参考になった。
p. 17: カグラ先生
勢いのある銘柄の順張り高値追いがカグラさんの得意戦法だ。
板の雰囲気がよくて、日足チャートもきれいに上に向かっている銘柄の場合、前日に上昇した翌日マイナス圏で始まる場合もあるが、午前中の早い段階で前日の安値あたりを底に急反発してプラス転換する値動きが頻出する。そんな"美しい"値動きを狙って、前日に勢いのあった銘柄のザラ場中の値動きを観察。安値から切り替えしてプラス添加するなど多くのトレーダーがその銘柄に集まってきて、値動きに勢いが出てきたと感じたら、その勢いに便乗して稼ぐのがカグラさんのトレードスタイルだ。
順張り投資について書かれていた。
p. 56: 暴落でも損しないロングショートで再スタート
ロングショートとは、同じ業種の2つの株のうち、割高なものを売って、割安なものを買い、両者の値動きのサヤをとる手法。全体相場が良くても悪くても、割高な株が下がり、割安な株が上がれば利益を出すことができます。リーマンショックのような大暴落で大損するのが恐ろしかったこともあり、どんな暴落でも買いと売りの組み合わせさえ間違えなければ儲かるだろうと思ったんです。
たとえばコマツと日立建機、日本製鋼所とJFEホールディングスといった組み合わせが私の主要ターゲットです。
ロングショートという大暴落にも備えられる手法が紹介されていた。
p. 75: スタバ株は1月に買え!
一度、成功体験を味わうと、やることなすことうまくいくもので、同じく猛勉強の末に体得したイベント型トレードでもAkitoさんは成果をあげる。
「これは『スタバ株は1月に買え!』 (東洋経済新報社) の著者・夕凪 (ゆうなぎ) さんの手法から学んだものですが、優待株は優待権利獲得のため優待権利確定日に向かって株価がじわじわ上昇していくもの。事前に株を仕込んでおけば、優待人気の高い株ほど高確率で儲けることができます。
イベント型トレードの参考書が紹介されていた。
p. 78: 新高値ブレイク投資術
自分の出発点は逆張りリバウンド投資ですが、今は順張りで大成功を収めたDUKE。さんの『新高値ブレイク投資術』 (東洋経済新報社) なんかも参考にして高値追いでも儲けられるよう訓練しています。
こちらの新高値ブレイク投資術は数年前に読んだことがある。また読んでもいいかなと思った。
結論
個人投資家の株式投資での成功と失敗の話がまとめられた本だった。
個人投資家にどういう人がいてどんな失敗・成功があったのか知ることができたのは面白かった。
いくつか手法など参考になるところがあったが,全体としては読み物的な印象をもった。
個人投資家にどういう人がいるのかは面白かったので,表計算ソフトに記録して整理したいと思った。
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