概要
Arduinoの入門本となっている。内容としては,以下が書かれていた。
- Arduinoの紹介
- 電子回路制御
- 通信・デバイス
- 無線LANでのIoT工作
個人的に,特徴だと思ったのが,一番広く使われているArduino Unoには無線モジュールがないので,別途ESP-WROOM-02を組み合わせているところだ。
電子工作としてよく名前が上がる,Raspberry PiはArduinoよりも配線接続が難しそうだという印象があった。その代わりに,Arduinoは無線接続がネックのようだ。
内容が物足りなかった。入門としてはよいのだが,扱っている事例が,単に部品を機能させるレベルで終わっているからだ。
通信のところも,端末上の標準出力にデータを出力するなど,原始的な内容で終わっている。また,最後の無線LANで,センサーが受け取った情報をサーバーにアップロードする部分も,単に受け取った数値データを画面にそのまま表示させており味気なかった。
例えば,Raspberry Piだと「これ1冊でできる! ラズベリー・パイ 超入門 改訂第3版」同じWebへのアップロードでも,飛ばすデータが画像で,それを表示できるようになっており,リッチだった。
結論
Arduinoの入門本はRaspberry Piに比べると数が少ないので貴重な一冊だ。
Arduinoがどういうもので,電子工作やIoT工作などに必要な基礎を学ぶことができる。ただ,内容が初歩的な部分で終わっており,その後の展開やモチベーションの維持という面が弱かった。
ここは,応用本をあたることで解決するのかもしれない。
コメント
[…] Arduinoの入門書としては,他に「Arduino[実用]入門」がある。こちらは,最後のIoT工作例がしょぼかったのが残念だった。例えば,Web上に情報を表示するにしても,テキストを単に表示させ […]