概要
UMLの入門本となっている。2019-04に現場で納品資料としてユースケース図,クラス図,シーケンス図を要求され,必要に迫られてPlantUMLでUMLを書いていた。しかし,UMLをきちんと勉強したことがなく,書き方があっているのか自信がなかった。そこで,UMLの入門としてこの本を購入した。
この本はいろんなところでUMLの入門本として推薦されている。具体的には,以下の3サイトで推薦されていた。
出版が2007年とそれなりに古く,UML 1.0の情報まで書かれている。そのため,若干内容が古いようにも感じた。
しかし,UML 2.0までのUMLに関して一通り書かれている。表紙にマークがあるように,UMTPに準拠しており,そのままUMTP L1試験 (UMLモデリング技能認定試験L1) の教科書としても利用可能だ。
実際,教科書としてこの本で勉強して,問題集「徹底攻略UMLモデリング技能認定試験問題集 L1(T1/T2) 対応」を使って合格できた。
詳細な受験報告は「UMLモデリング技能認定検定L1受験報告 | 設計に必要なUMLモデリングの基礎は技術者として必要」にも記している。
試験対策本としては,Chapter 9 開発プロセスが試験の出題とやや内容が違うくらいで,その他はだいたい一致していた。問題集でわからないことがあれば,この本を見ればだいたい分かるだろう。
入門書籍としては,この本の他に,オージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」というのもある。実は,こちらの本も購入したのだが,試験勉強の都合で本書に絞って参照したので,受験勉強中には参照しなかった。
比較のために,目次をみてみたのだが,こちらのほうがページ数が多く,UML 1.0の古い書き方が省略されており,そして開発プロセスについても書かれているなど,こちらをメインの教科書に使えばよかったなと若干後悔してしまった。
本書では解説が少ないパッケージ図やオブジェクト図についても解説があるので,やはりオージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」のほうがよかったかもしれない。
ただ,あまり使わないパッケージ図やオブジェクト図のような余計なことがあまり書いていないというシンプルさでは,本書も悪くはないかもしれない。
結論
UMLの入門本として評判が高く,そしてUMTP L1試験の対策教科書としても利用可能で,実際UMLを一通り解説されている。悪くないUMLの入門本だった。
ただし,あらためて購入するならば,網羅性からオージス総研の「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0」のほうがよかった。ただ,これはUMLについて知識が身についたから判断できるのであって,UMLの知識がないならば,何でもいいから入門書を1冊きちんと読んで知識を身につけるのが大事だろう。
どちらの本にしても,絶版で中古本を当たるしかないので,入手しやすいほうを買うのが良いだろう。
コメント
[…] この本は書評にも記載した通り,随所で入門として評判が高く,UMTP準拠であるため,試験対策の教科書として問題ないだろうと判断して購入した。ただ,試験が終わって本を見比べた感 […]
[…] 分の場合は,教科書に「はじめて学ぶUML 第2版」を使った。 […]