概要
今号の特徴は,WindowsからLinuxへの移行ガイドと,PCボードでのモノづくりの2点の特集だ。後者のIoT関係の記事を目当てに読んだ。
結論からいうと,今号は当たりだった。
まず,目当てではなかったWIndowsからLinuxへの移行ガイドでは,LibreOfficeの記事があり,ここでLibreOfficeへの移行ガイドとして,3点の文献を知ることができた。記事自体も,要点が押さえられており,よかった。
そして,目当てのIoT関係の記事がとても良かった。ラピロのロボットと,Qtを使ったものだ。特に,Qtを使ったものが,Raspberry PiとQtを組み合わせることで,こんなことができるのかと自分にとっては大きな発見だった。
参考
p. 28: Part2 LibreOfficeへの移行ノウハウ
なお、LibreOfficeへの移行には、LibreOfficeの開発を支援しているThe Document Foundation (TDF) による移行ガイド (https://wiki.documentfoundation.org/File:MigrationLibreOffice-j a.pdf、写真 1)、2012年12月8日に開催された「オープンソースカンファレンス2012Fukuoka」 (OSC福岡2012) で]A福岡市リスク管理課が講演したときの資料 (http://www.jafukuoka.or.jp/libre/525/、 写真2) 、また日本Open Source Office Suites & Open Document Format利用推進グループ (ODPG) による移行ガイド (http://odpg.org/ODPG_OSSOfficesoft_installation_guide.zip、写真3) などが参考になります。
オフィスソフトをMicrosoft OfficeからLibreOfficeへ移行時の注意点と,移行ガイドの参考資料が書かれており参考になった。
p. 76: Part2 Raspberry Piを"プラットフォーム"に
この記事では,デジタルカメラやプリンターなどの従来のデバイスでは,メーカーの専用アプリしか使えないことを問題として,アプリケーションプラットフォームとしてRaspberry Piを使えるようにする方法を解説していた。
GUIライブラリーのQtと,HTML5ガジェットであるQWebViewを組み合わせて実現するサンプルコードが掲載されており参考になった。記事本文中では,コード片しか掲載されていなかったが,付属DVDに全文が同梱されている。Qtでこのようなことができるとは知らなかったので,大きな発見だった。
p. 84: Raspberry Piをプログラミングで楽しもう
この記事ではRaspberry Piを温度を記録するサーバーにする方法を解説していた。I2Cインターフェイスを使い,データをインターネットでやりとりし,受け取ったデータはccchart.jsというライブラリーを使って,グラフ化するところまでやっていた。文量は多くなかったが参考になった。
結論
丁度,Ubuntu 14.04の登場直後でもあり,WindowsからLinuxへの移行ガイドはけっこういい特集だった。また,Raspberry Piを扱った記事が,応用的な内容でとてもよかった。
これらの2個の特集記事が当たりだったので,今号は満足いくものだった。
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