概要
オブジェクト指向というテーマに沿って,複数の執筆者によるオブジェクト指向の学び方や考え方などがざっくばらんに書いてある。
もともと,Software Designのこういう複数の執筆者によるムックは自分は好まない。記事が細切れになり,内容が浅くなるからだ。しかも,執筆者によって文体や捉え方も違うのため,戸惑う。ある意味,複数の著者の考えをまとめて知れてよいという面もあるかもしれないが,自分には合わなかった。
一番印象に残っているのは,「1-1 オブジェクト指向の基本を学ぶ」の節だ。
オブジェクト指向によるコーディングの考え方,手順,クラスの設計などが順序立てて解説されていてよかった。ただ,これは既にわかっている人だからできるのであって,こういう考え方,組み方をどうやったら身につけらるのかというのが知りたい。
参考
p. 017: if文とfor文を減らす | 1-1 オブジェクト指向の基本を学ぶ
条件文をif文を使わずに書くスキル、一見ループが必要な処理もfor文を使わない書き方を覚えること。それがプログラミングの力をつけることなんです。
たしかにこれはいえるかもしれない。
p. 020: 参考書 | 1-1 オブジェクト指向の基本を学ぶ
『実践パターン』(ケント・ベック著、ピアソンエデュケーション)も良い本です。クラスやメソッドに、なぜ、どういう名前を付けるべきかのガイドラインがたくさん書かれています。
オブジェクト指向設計を学ぶには『ドメイン駆動設計』(エリック・エバンス著、翔泳社)がすばらしい名著です。難解と言われるこの本を読み解くには『オブジェクトデザイン』(レベッカ・ワークスブラック著、翔泳社)と『実践UML 第3版』(クレーグ・ラーマン著、ピアソンエデュケーション)を読んでおくと良いでしょう。
機会があれば読んでみようと思う。
結論
Software Designの本だけあって,内容が中途半端なので自分には合わなかった。
オブジェクト指向を学ぶ上での名著を知れたので,次はこれらにあたってみたいと思う。
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