概要
IoTをメインに,近年のビジネスのトレンドであシェアリング・エコノミー,AI,ブロックチェーンなどでどのようなビジネスが産まれるかが書いてある。
けっこう一般的なことも書いてあるが,政府の調査などを引用した考察も書かれており,参考になるところがあった。
参考
p. 3: はじめに
経済産業省も2015年度の「ものづくり白書」で、「IoTとはネットワークの活用、ビッグデータの活用により設備の運用効率および顧客に提供するものづくりの変革であり、単に生産性を高めるだけでなくビジネスモデルを含む企業活動全体を再考し、再構築することである」と述べています。
IoTとは何であるかというのは,いろいろいわれていてはっきりしない。経済産業省によるIoTの定義が書かれており参考になった。
p. 49: 表2-1 ウェアラブルデバイスの主な用途
(出典) 総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)
ウェアラブルデバイスがどういう分野で使われるのかがわかった。
p. 119: 表5-1 ブロックチェーンの5つのユースケース
- ねらい : 対象 : 内容
- 価値の流通・ポイント化,プラットフォームのインフラ化 : 地域通貨,電子クーポン,ポイントサービス : 自治体などが発行する地域通貨をブロックチェーン上で流通・管理
- 権利証名行為の非中央集権化の実現 : 土地登記,電子カルテ,各種登録 (出生,婚姻,転居) : 土地の物理的現況や権利関係の情報をブロックチェーン上で登録・公示・管理
- 遊休試算ゼロ、高効率シェアリングの実現 : デジタルコンテンツ,チケットサービス,C2Cオークション : 試算などの利用権移転情報、提供者・利用者の評価情報をブロックチェーン上に記録
- オープン・高効率・高信頼なサプライチェーンの実現 : 小売,貴金属管理,美術品などの真贋認証 : 製品の原材料からの製造過程、流通・販売までをブロックチェーン上で追跡
- プロセス・取引の全自動化・効率化の実現 : 遺言,IoT,電力サービス : 契約条件、履行内容、将来発生するプロセスなどをブロックチェーン上に記録
出典:経済産業省商務情報政策局「ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査」(平成28.4月)
ブロックチェーンの有望な分野と利用例を知れた。
結論
総務省の調査結果が引用されており,IoTやブロックチェーンが実際にどういうところで活用されるのかが把握できた。
これらの分野をやっていくうえでの,政府調査結果の一次情報にたどり着くのに役に立った。
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