書評☆3 株価には定価がないので自分で値決めが必要 | 10万円から始める高配当株投資術

概要

配当金による収益に着目した株式投資本となっており,分類としてはファンダメンタル分析の本である。 書籍の内容は大きく2部構成となっている。
  1. 買ってはいけない銘柄・業種
  2. 高配当株の見極め方
配当利回りが3 %以上の株式を高配当株と一般的によんでいる。安定性の高い高配当株に投資をすれば,国債や定期預金などの安全資産とは比べ物にならないほどの収益が入る。 全体の相場が下落傾向であっても,高配当株は配当金が株価定価のブレーキになるので,そこまで株価が下がらない。 高配当株の見極め方としては,以下の3点に着目することを勧めている。
  1. 純利益
  2. 増配
  3. タイミング
1と2は配当金を払うためには業績が好調である必要があるからだ。 3はリーマン・ショックや災害などで,株価急落時や権利落ち後,明らかに過小評価されているタイミングで購入することで,より配当利回りを上げることができる。 配当金を目当てにした株式投資は,投資としては効率はそんなに高くない。以前,「一番売れてる株の雑誌ZAiが作った「株」入門 大学教授が考えた 本気で「株」で1億円!」(https://book.senooken.jp/post/2018/01/09/)を読んだ。 ここで書かれていたのだが,収益としては配当金や株主優待で得ようが,売買差益であろうが同じお金。であれば,より効率が高いものを選んだほうがよい。 そういう意味で,配当金を目的にした本書はそもそもいまいちなのではないかと思った。もちろん,リスクヘッジとして資金の一部を高配当株に割り当てるのはありだ。 ただ,やはりどうせ株式購入時に手間をかけて企業を調査するのだから,同じファンダメンタルズ分析でも「本気で「株」で1億円!」の方法に従ったほうが効率はいい気もした。

まとめ

高配当株を狙って株式投資をすることで,低リスク低予算で収益を上げることが可能となる。その方法について解説してあり,参考になった。 ただ,配当金よりも売買差益のほうがリターンも大きい。リスクヘッジとしてやるのはいいのだが,ある程度資金が貯まったら,売買に移行したほうがいいだろう。 パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/06/11/

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