概要
世界初のバーチャル・パーソナル・アシスタントであるSiriを始め,多くのベンチャー起業を設立し,成功に導いた著者により,世界を変えるようなプロジェクトをベンチャーとして成功させるための方法が書いてある。
注意すべき点を最初にあげ,具体事例を上げながら,解説している。しかし,どちらかというと理論的な内容が多く,具体的にどうすればいいかというのはあまり書いていなかった印象だった。
印象的だったのは,あまり失敗を繰り返さないようにしろというところだった。Web系のスタートアップだと,アジャイル的に試行錯誤しながら改善するのが多いように思うが,その方法は無駄が多いので避けるように書いてあった。
内容はかなりビジネス的であり,普通の会社員である自分には,あまりあわなかった。
参考
p. 21: 起業時の心得4か条 画期的なベンチャー創りを目指す起業家を成功へと導くのは、次の4つの要因を組み合わせることである。
- 市場:早く成長する可能性のある大きな市場機会
- 人材:実行ができる卓越したチーム
- ソリューション:協業を凌駕し得る差別化技術、もしくはビジネス・ソリューション
- 価値提案と事業計画:会社の価値、戦略および計画を明確に表し、そして必要な投資を得るための価値提案書と事業計画書
起業時のポイントがわかった。
p. 42: フレームワークを構成する8つの要素 偉大なベンチャーを創り、構築するためのフレームワークは次の通りである。
- 急速な成長の可能性を秘めた大きな市場機会を特定する。
- 強豪相手を凌駕して市場成長の基礎を提供する、差別化されたテクノロジーまたはビジネス・ソリューションを特定する。
- 市場と技術分野に経験があり、リーダーシップとエネルギーとを持ち合わせ、その領域の知識を有し、会社を成功に導く強い意志を持った人々でチームを構成する。
- 会社の価値、戦略と計画を明確に表現し、必要な投資を得るための価値提案書と事業計画書をつくり上げる。
- ベンチャーの価値を高めるために協力を惜しまない、適切な投資家と取締役会メンバーを探しだす。
- 組織を創り、そして力強く素早く機敏に実行する。
- 会社の分岐点で成功へと導く。
- 将来を確実なものにする。
実際にベンチャーを始めようとする時には、フレームサークの最初の4要素が関係してくるが、これらの要素を個別に処理したり、一つを完了してから次に移るということではない。
4か条をさらに分解した内容が書いてあり参考になった。
結論
アイデアを持っており,ベンチャーを立ち上げたいと考えているなら読むとよいかもしれない。
それ以外の一般人が読んでもあまり得るものはないかもしれない。
- 読了日: 2018-06-26
- パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/11/12/
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