概要
- 書名: はじめてのパソコン書斎整理術
- 副題:
- 著者: 林 晴比古
- ISBN: 9784797308693
- 出版: 1999-03-31
- 読了: 2020-08-04 Tue
- 評価: ☆3
- URL: book.senooken.jp/post/2020/08/06/
評価
過去に読んだ「魔法のように片づく!見つかる!超ファイルの技術」のブクログでの書評に,「DOSのエディターで袋ファイル管理する本のような感動はなかった」とあり,興味をもって読んだ本だ。
書名通り,書類整理術に関する本となっている。書類以外雑多な物やアドレスなども対象となっている。
ページ数は280ページほどとなっているが,本質的な整理術については140ページほどであり,残りはアドレス,本,スクラップ記事などとなっている。紙質の問題なのか分厚かったが,意外とすらすら読み終えた。
内容としては,山根式整理術を参考にした袋管理が基本となっている。袋に連番と簡単な中身のラベルを書き込み,パソコンのテキストファイルで番号と中身の情報の一覧を用意する。袋ファイルはこのテキストファイルの検索で探すというものだ。
今ならば,MS ExcelやLibreOffice Calcなどの表計算ソフトを使えば手軽に用意できる。パソコンを使った検索システムというのがこの本の独自性の高いところだ。
パソコンを使うことで,思いつく検索条件をすきなだけ書き込むことができ,悪くはないと思った。ただ,いちいちパソコンで管理するというのが手間な感じには思ってしまった。その他,番号で管理する都合,袋同士の並びに意味がなく,パソコンなしでは探しにくい可能性を感じた。
書類以外の袋に入らないものについての整理方法も書かれており,参考になった。
引用
p. 25: 探す時間にも階層がある
極論すれば整理整頓などというのは、それ自体たいして役立つものではありません。大切なのは必要とするものが理想的な時間で取り出せることを保証することです。つまり、
アクセスタイムが保証されていること
が快適な書斎のためには必要不可欠なのです。
整理術のなかで重要な考え方が書かれていた。
p. 39: 管理サイズの問題
そんな壁に当たって悩んでいた頃、『スーパー書斎の仕事術』(アスキー刊) という本で、著者の山根氏が同じことをやっているのを知りました。
その中で興味をもったのは、
- 検索用インデックスを付ける
- 五十音順管理をする
という2点です。
「魔法のように片づく!見つかる!超ファイルの技術」でも引用されていた山根式整理術がここでも引用されていた。
p. 114: 唯一の管理条件
まず、
物が大きくて巻き寿司にできない
というものがあることです。たとえば昔買ったけど今は出番のない英会話教材のセット、学校の筒入り卒業証書
次にこれらは、特別になにかないかぎり、
まず取り出すことはない
というアクセス頻度の低さがあります。
ちょっと大きくて出番のないものをどう整理するか もまた問題になります。それを見事に解決するのが今から説明する、箱管理システムです。このようなものを管理する条件はひとつです。次のことだけが守られていればいいのです。
唯一の管理条件 → どこにあるかが特定できる
卒業証書など,まず取り出すことはないものを本棚にしまっているのはたしかにもったいないなと感じた。
結論
1999年と今となってはだいぶ古い本だが,考え方としては悪くないと思った。
ただ,個人的にはパソコンで管理するのが邪魔くさく思ってしまうので,「魔法のように片づく!見つかる!超ファイルの技術」の刑部式整理術が自分にはあっているように思った。
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