書評☆4: 沈黙のWebマーケティング ディレクターズ・エディション | 魅力的な物語で現実的なWebマーケティングを学べる珠玉の1冊

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概要

  • 書名: 沈黙のWebマーケティング ディレクターズ・エディション
  • 副題: Webマーケッターボーンの逆襲
  • 著者: 松尾 茂起
  • ISBN: 9784844364740
  • 出版: 2015-02-01
  • 読了: 2020-12-08 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/12/08/

評価

アフィリエイトなどネットビジネスを成功させるポイントであるWebマーケティングについて調査していて読んだ1冊だ。

本書はWebマーケティングの分野では特に人気の本だったため,半年ほどの予約期間を経て図書館で借りて読んだ。

漫画仕立てにオーダーメイド家具のWebサイトを成功に導くまでの過程が書かれていた。

現実的な物語になっており,理解しやすく,物語としても魅力的な登場人物が多く,面白かった。その他,具体的な情報があり参考になるところが多かった。

類書に「マンガでわかるWebマーケティング 改訂版」を過去に読んだが,インパクトや実用性という観点からは本書のほうが有益だと感じた。

引用

p. 52: ガイドラインを順守したサイトづくり

こちらではサイトがGoogleからペナルティを受けないために,Googleの「ウェブマスター向けガイドライン」(https://support.google.com/webmasters/answer/35769?=hl=ja) が紹介されていた。

p.364: ソーシャルメディアに露出起点を!

こちらではWebサイトのアクセス数増加で効果的なソーシャルメディア (Twitter) の具体的な運用方法を紹介していた。

Twitterアカウント運用の成功モデルには以下の2通りがあるらしい。

  1. ほかのTwitterユーザーのコンテンツの露出・拡散を手伝う
  2. ほかのTwitterユーザーの役に立つ良質な情報 (コンテンツ) をツイートする。

この内,2はそもそもフォロワーが必要なので,1から始めるのが効果的とのことだった。さらに,聞き役に回って絡んでいくことで,返報性の原理でフォロワーやリツイートが増えていくとのことだった。

この戦略をとるに当たって,フォロー相手やコミュニケーション相手が重要になる。

フォロー相手のポイントとして以下の5点を挙げていた。

  1. 最近投稿
  2. 他社のコンテンツもシェア
  3. 誰かと絡んでいる
  4. 比較的よく投稿
  5. ポジティブな発言が多い

自分の声の届くユーザーを増やして月に100フォロワーずつくらい増やすことを目指すといいとのことだった。

p. 395: G戦場のレンタルサーバー

こちらではアクセス数の増えたサイトのレンタルサーバーの対策が記されていた。

検索エンジンのBingのip検索機能や,Windowsのnslookupコマンドで自分のサイトのIP (レンタルサーバー) にどれだけのサイトが同居しているかを確認できる。

加えて,サーバーの503エラーの検知サービスとして「アクセスアラーム」を紹介していた。こちらは2019年にサービスを終了していたので,変わりのサービスを探す必要はあるが,こういうものを使いこなすことが大事だというのは参考になった。

p. 480: 沈黙

こちらでは書名にある沈黙の意味が書かれていた。Webマーケティングで成功すると取材などの申込みが入るが,これは断ったほうがいいらしい。自社の成功事例がWebに掲載されても,競合からの妬みしか生まれず,いいことがないらしい。

p. 495: 本書の初出について

Webコンテンツ『沈黙のWebマーケティング-Webマーケッター ボーンの逆襲-』(http://www.cpi.ad.jp/bourne/) を書籍化したものです。ストーリー部分のエピローグと解説部分に関しては、本書の書き下ろしとなります。

本書の初出について書かれていた。本書を読むか判断するのにこちらのサイトを参考にすればよいだろうと思った。

結論

漫画仕立てで書かれたWebマーケティングの本だった。

奇抜なイラスト・物語でインパクトが強いが,内容もそれに負けないしっかりしたものだった。

内容的にはSNS運用が特に参考になったかもしれない。

Webマーケティングを学ぶ上では押さえておきたい1冊だと思った。

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