書評☆3: 時給800円のフリーターが3年で年収1億円に変わる起業術 | 起業方法や財務について書いてあるだけの本

概要

  • 書名: 時給800円のフリーターが3年で年収1億円に変わる起業術
  • 副題:
  • 著者: 松田 元
  • ISBN: 9784845424108
  • 出版: 2017-11-01
  • 読了: 2020-07-06 Mon
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/07/09/

評価

起業やお金儲けについて調べていて読んだ一冊だ。

「時給800円のフリーターが3年で年収1000万円に変わる仕事術」の続編となっている。今回は起業を扱った本となっている。

冒頭で書かれている通り,これをすれば絶対に儲かるという方法はなく,それを踏まえた内容になっている。

具体的には,起業に必要な手順と財務について書かれてあった。肝心のビジネスプランなどについてはほぼ書かれていない。

財務に関しての内容がメインの本だった。

正直,題名と内容が合っていない。具体的にビジネスプランのある人が,具体的に起業する上での手順や財務をどう考えていけばいいのかの参考になる本だと思った。

単に起業に興味がある程度の人が読んでもあまり参考にならない。一番肝心のビジネスプランについて書かれている本をあたったほうが良いと思う。

結論

題名が刺激的で期待したのだが,完全に題名負けしている本だった。

財務周りについてあれこれ書かれており,ビジネスプランについてはほぼない。ビジネスプランは別で学ぶ必要がある。

加えて,この本のとおりにやっても,まあ著者はうまくいったというだけだろう。そういう意味で,この本が役に立つ人というのは限られており,起業本としてはいまいちだった。

書評☆5: 神速スモール起業 | 「90分で読了→24時間以内に起業→30日後に成功」の手短でわかりやすく実現可能なスモール起業術

概要

  • 書名: 神速スモール起業
  • 副題:
  • 著者: 小山 竜央
  • ISBN: 9784479796077
  • 出版: 2017-08-31
  • 読了: 2020-07-02 Thu
  • 評価: ☆5
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/07/07/

評価

スモール起業術について書かれた本となっている。

この本の最大の特徴は,冒頭のキャッチコピーにもある通り,「90分で読了→24時間以内に起業→30日後に成功」を念頭に置かれているところだ。

まず,はじめに序章でスモール起業において役に立つWebサービスを挙げている。知らないサービスばかりだったので,ここだけでも有用だった。

自分の趣味や得意分野を軸に,その中に存在する「不」 (不満,不効率,不利益など) に焦点をあて,さらにターゲットを絞り込んだ商品を考え,それを冒頭で挙げたココナラのようなスキルマーケットで販売を目指すというものだ。

分野でいえば情報商材に考え方は近い。

書籍全体が読みやすく,スピード感も適切で,実際にできそうだなと思える内容だった。

その他,書籍の中で時間をブロッキングするとか,絞り込むというところで,最近読んだ『「ひとり会社」の起こし方・育て方』や「ブチ抜く力」に重なる部分があった。

参考になる部分が多く,付箋だらけになってしまった。

結論

自分一人で起業するという点では,具体的でわかりやすく,スピード感もあり,有益な情報も多数ありとてもよかった。

実際にこの本を読んで,ココナラに出品できた。自分をそうさせるだけの力のある本だった。

欠点があるとしたら,あくまでスモール起業であり,その先の広がりはまた別というところだろう。

著者が気になって調べると,怪しい部分はあったが,本書自体はとてもよかった。

手元に残して今後の参考にしたいと思える本だった。

書評☆3: 「ひとり会社」の起こし方・育て方 | 「捨てる」ことに「始まり」がある

概要

  • 書名: 「ひとり会社」の起こし方・育て方
  • 副題: 1400人を成功に導いた起業塾のカリスマが教える!
  • 著者: 波多野 卓司
  • ISBN: 9784827210743
  • 出版: 2017-08-25
  • 読了: 2020-06-28 Sun
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/07/02/

評価

書名通りひとり会社の起業方法について書かれていた。

書名を見る限り,「ひとり会社」というところにフォーカスがあたっているように感じていたが,中身はひとり会社に限定されない汎用的な中小規模の起業方法になっていたように感じる。

自分の中に眠っている,やりたいこと好きなことを大事にし,それをうまく起業につなげる方法を解説していた。

具体的なことはそこまで書いていなかったのだが,重要な点はいろいろ散りばめられていた。

特に感じたのは,与沢翼の「ブチ抜く力」と同じく,一つのことをやり抜くという要素が強かったところだ。

やはり,しっかり考えて継続してやり抜くことが大事なんだと感じた。

引用

p. 62: 01 「捨てる」ことに「始まり」がある

捨てた結果として、「何がやってきて、何が降りかかろう」とも、子細に見つめれば、厳密には「等しい価値」の何かが、そこで交換されています。まったく、ごまかしがききません (経済的な交換に限って言っているのではありません)。では、捨てれば、それでかならず、あなたは「何かを得られる」のか? はい、そのようです。

保存則について書かれており,興味深かった。

p. 69: 03 あなたは誰と生きていきたいか?

あなたの「こんな商品・サービスを提供したい」という思いと、その誰かの「こんな商品・サービスがほしい」という思いがズレていなければ、交換は成立します。訊けばズレません。訊かなければズレていきます。

顧客のニーズの調査の重要性が書かれていた。そのとおりなのだが,具体的にどう調査するのかというのはけっこう難しい。

p. 84: 06 100回描けば、姿は見えてくる

ビジネスプランを100回作り直せば,事業化できるという経験則について語られていた。少しずつ改善を加えて粘り強く取り組めば,なんとなるという話だった。

結論

起業する上での心構えやポイントが書かれていた。

200ページ程度の薄い本ではあるので,具体的なところまでは書かれていないのはしかたがない。

一人でやってもなかなか難しいので,やはりこういう起業志望家のグループに参加していろいろ取り組むのが大事なのかなと感じた。

書評☆2: しょぼい起業で生きていく | ※ただし人気者に限る起業方法

概要

  • 書名: しょぼい起業で生きていく
  • 副題:
  • 著者: えらいてんちょう (矢内 東紀)
  • 出版: 2018-12-25
  • 読了: 2020-04-17 Fri
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/23/

評価

先日読んだ「凡人起業」のAmazonのカスタマーレビュー (えらてんさんの「しょぼい起業」の後に読みました)で言及されており,興味を持って読んだ。

起業方法の解説本になる。特徴としては,書名通り「しょぼい起業」だ。

リサイクルショップや喫茶店のような周りの人間を巻き込むような形で,自分の生活をお店に融合させることで,事業コストを徹底的に抑え,口コミや人づてで人を巻き込むようなスタイルだった。

お金もかからずやっている内容も比較的簡単そうで,そこが「しょぼい起業」のゆえんだろう。ただし,見逃していけないのはこの方法は他人とのコミュニケーションが前提にあるところだ。

実際,本書内でも元々著者はTwitterで1000人以上のフォロワーのいるちょっとした有名人であり,Twitterで知った人が客層の大半だ。著者自体慶應義塾大学の経済学部出身ということで,文系で既にある程度の人脈を持っているところからスタートしている。

方法論としては簡単だが,肝心の人脈を作るところやコミュニケーション能力を発揮して人を巻き込むというのは人を選ぶ。少なくとも自分には無理だと感じた。

しょぼい起業を実践する上では,SNS上である程度人気者になる必要がある。しょぼい起業の実践の前に,そこから始める必要があると感じた。

また本書の中では,お店を継続的に開くことを強調していた。お店さえ開いておけば,勝手に人がやってきて,コミュニケーションが取れていれば,お店の品を買ったり,物品を提供してくれたりするとのことだったが,ここはイメージできなかった。はたして本当にそんなことがありえるのだろうかと。

結論

しょぼい起業という題名やAmazonカスタマーレビューでの評判を読んで期待していた。読み物としてまあまあ面白かったのだが,内容が人を選ぶものだった。

一見すると簡単そうに見えるが,人を巻き込む力という人によっては難しい能力を前提としている。文系で人との共感で生きていける人,一言でいうと人気者であればうってつけかもしれない。しかし,自分にはこの方法は無理だなと読んで感じた。

書評☆4: 凡人起業 | 誰にでも実践可能な凡人起業に重要な3のコツ

概要

  • 書名: 凡人起業
  • 副題: 35歳で会社創業、3年後にイグジットしたぼくの方法。
  • 著者: 小原 聖誉
  • 出版: 2019-03-28
  • 読了: 2020-03-20 Fri
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/04/07/

評価

書名の凡人の起業方法について興味があって読んだ。

一流大学卒や一流企業勤務社どころか,二流でもない,凡人の著者が実際に起業してうまくいった方法がまとめられている。

書籍の構成は大まかに以下の4部構成となっていた。

  1. 著者の起業体験の紹介
  2. 起業体験からまとめられた12のコツ
  3. 凡人起業仲間の紹介

特に,2の凡人起業の12のコツが重要だった。この12のコツの中で,そのエッセンスはスキル01-03の以下3点と感じた。

  1. 成長市場かつニッチな市場選定: 成長市場のスマートフォンで,当時メジャーなiPhoneに比べてニッチなAndroidのゲーム
  2. プロ化: Googleアラートで「Android ゲーム」を登録し新着記事を毎日読む
  3. 情報発信: Googleアラートの内容をまとめたブログを公開し,フェイスブックにも投稿。反応者とランチ

1もそうなのだが,特に,2-3のGoogleアラートを活用した情報発信というところが具体的でなるほどと思えた。これなら自分にもできそうだなと思えた。

引用

p. 018:

「このときぼくの中に深くインプットされたのが、「つくりたいものをつくるよりも、時代に乗ることのほうが大切だ」、そして「最高のものである必要はない。成長市場で誰よりも先にやるとうまくいく」でした。この経験が、のちのぼく自信の起業でも大いに役に立つのです。

時代に乗って成長市場で起業するという,起業のポイントが書かれていた。

p. 082: 凡人には「やりきる仕組み」が必要

最初は考えていなかったことですが、ぼくの凡人起業を振り返ってみると、

  1. 成長市場に参入する
  2. その道のプロになる
  3. 仕事に集中する仕組みを作る
    という3原則に整理できます。

凡人起業の原則が整理されていた。

p. 084: フェイスブックを「仕事場」ととらえる

実際にやってみて実感したのですが、フェイスブックのアカウントは本当に起業に向いています (最近はツイッターも実名が増え、ビジネスについての投稿が増えていますので似たような状況になっています)。


自分がその業界で未熟だったとしても、フェイスブックのアカウントで恥も外聞も捨てて情報発信をしていくと、やがてプロが集まってきます。

p. 092: スキル01 競争を避ける

スマホが成長するマーケットだということは誰の目から見ても明らかなので、起業する人、新規事業を考える人はほぼみなさんiPhoneでビジネスをしたがります。そこでぼくは、スマホ成長市場の中でAndroidに逆張りをしました。

たとえば、全体のボリュームが1兆円の市場に1万社のプレーヤーがいる場合と、市場規模は5000億円だけど競争社が100社しかいない場合なら、後者のほうが1社あたりの売上が大きくなりますから、そこに参入していくというロジックです。

凡人起業では、まず競争を避け、失敗の確率を落とすことを考えましょう。

成長市場の中で,さらに競争を避けるというところが凡人が勝負していく上で重要な点だと感じた。

p. 095: スキル02 毎日継続できる、レベルの低いことをする

「参入する市場はスマホ、逆張りでAndroid」というテーマは決まりましたが、どうすればAndroidのプロに慣れるか、その段階では具体的なイメージは描けませんでした。

一番てっとり早い手段として思いついたのが、いかにも凡人ですが「その道のプロにアポを取り、会って話を聞く」という方法です。しかし、相手からすれば「なんであなたのために私の時間を提供しないといけないの?」となります。当然、連絡をしてもレスはありません。

そうなると「誰にも頼らず自分で詳しくなるしかない」となります。そこで目をつけたのが "Googleアラート" という仕組みでした。

ぼくがやったことは、Googleアラートに「Android ゲーム」と設定することです。するとグーグルが、その2語が含まれた記事が出ると毎日メールで教えてくれます。

これに毎日目を通すと、間違いなくAndroidゲームに関する知識が増えていきます。「毎日なんて膨大な量じゃないか」と思われるかもしれませんが、Androdゲームの情報が少なかったため、記事もたいした量ではありませんでした。


情報を毎日読みながら、さらにやったことが、1日5〜10件入ってくる記事のURLとタイトルを自分のブログに貼り、短いコメントを入れることでした。

「昨日のAndroidニュースのまとめ」など、なんてことはないブログです。それを2か月くらい毎日やっていました。

本書で一番参考になったのがこのスキル02だ。勝負するには他を寄せ付けない専門家になる必要があるのだが,そのなり方が書いてあった。1日10件程度であればたしかに1-2時間の時間さえかければなんとか継続できるように感じた。

大学院での研究時代に,最新論文を購読してチェックするように講義でいわれたことがあったのだが,まさにそれと同じだ。

p. 098: スキル03 毎日継続せざるをエない養成ギプスをはめる

さらにもうひと工夫します。ブログにアップした記事をフェイスブックにも投稿するのです。


一方、Android記事に興味がある人はぼくを友達とは思っていなくて、ビジネスマンとして近づいてくるわけです。彼らはぼくがAndroidの記事を発信すると反応し、コメントしてくれます。


フェイスブックを仕事場にして2か月後にぼくがやったことは、フェイスブックにコメントをくれた、Androidゲームの最前線で働いている人たちに会いに行くことです。


ランチをしながら、業界のニュースには出てこないAndroidのゲームに関する深い情報を教えてくれます。言ってみれば、ぼくのフェイスブックはAndroidのニュースに関するハブになったわけですから、さまざまな人をランチに誘いやすくなりました。


「プロ」と認識されたようなので、今度は業界紙にお願いして寄稿を始めたというのは、先に書いたとおりです。

スマホゲーム市場は、誰もが成長市場だと思っていましたが、Androidはプレーヤーが少なく、情報発信をする人がほとんどいませんでした。凡人のぼくがその道のプロにすぐになれたのはそういう背景があったのです。

もしぼくがiPhoneの情報を発信していたら、単に「意識の高い人」「iPhone好き」という認識のされ方だったでしょう。Androidという、成長産業の中のニッチな分野だからこそ、戦略的にプロになれたのです。つまり、これから成長する市場のニッチな分野であれば、すぐプロになれてビジネスにもつながるでしょう。

これはスマホゲーム業界のみならず、どの業界でも応用可能です。ぼくの話を参考にしてRPA (ソフトウェアロボットによる業務自動化) 業界の情報を発信している起業家がいますが、その人にもRPA業界の人たちから連絡が来るようになったそうです。介護業界の起業家も同じようなことを言っていました。この方法はどの業界でも通用する方法だといえるでしょう。1か月ずっと発信し続けていると、連絡は必ず来ます。

起業を考えている方は、「フェイスブックやツイッターはプライベートではなく仕事の場」と頭を切り替え、仕事の週間に組み込んでしまいましょう。

結論

凡人起業ということで,はたしてどのような方法なのか気になっていた。

とにかく,凡人らしく失敗しないことに重点を置かれており,最初の市場とニッチの選定さえ間違えなければ,この方法は有効に感じた。特に,Googleアラート・ブログ・フェイスブックを活用した情報発信のやり方はたしかに有効に感じた。

先日読んだばかりの「ブチ抜く力」と重なる部分があり,自分の中で腑に落ちる部分があった。

本書の内容を参考に,自分も何かやってみようと思えた。自分にそう思わさせるだけのいい本だった。

書評☆2: 大人の週末起業 | これで起業できれば誰も苦労しない

概要

  • 書名: 大人の週末起業
  • 副題:
  • 著者: 藤井 孝一
  • 出版: 2019-06-01
  • 読了: 2020-03-14 Sat
  • 評価: ☆2
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/04/02/

評価

起業のコツなどをお金を稼ぐコツについて興味があって読んだ。

過去に元となった「週末起業」を読んでおり,何か発展的な内容があるかと期待したのだが,期待はずれだった。

この本から本書は約20年後となり,対象読者が40-50歳くらいの定年が近づいてきている世代となっている。

結局は自分の専門性を武器に規模が必要とならない起業を促すような内容だった。肝心のネタの部分は結局自分で見つける必要があり,そういう意味で前著と大差なかった。

結論

誰でも起業できれば苦労しない。それが難しいから皆会社員になっている。

誰でも可能な起業するための具体的で実践的な内容がほしかった。この本の内容で起業できるならば誰も苦労しない。

書評☆3 How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) | 新時代の知識労働者「スマート・クリエイティブ」のマネジメントが全て

概要

  • 書名: How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)
  • 副題: 私たちの働き方とマネジメント
  • 著者: エリック・シュミット and ジョナサン・ローゼンバーグ and アラン・イーグル
  • 出版日: 2017-09-01
  • 読了日: 2019-10-31 Thu
  • 評価: ☆3
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/12/

評価

2014-10に日本経済新聞出版社から刊行された同名書を文庫化したものとなっている。

内容は,世界的な大企業となったGoogle社の成長の源泉となる働き方について,成功・成長している企業やベンチャーの発達過程をたどるように説明されている。

Googleの考え方,働き方について書かれた貴重な書籍となっている。

書籍内の至るところに,文献や研究の引用があり,ユーモアに富んだ説明があり,さすがというか知性を感じた。

本書全体を通して,「スマート・クリエイティブ」と呼んでいる新しい時代の知識労働者,いわゆる天才のマネジメント方法が書かれている。その中で,Google社の社内制度,戦略なども書かれている。

新しい時代では,プロダクトに根ざしたプラットフォーム戦略が重要というのも至るところで見かけた。

引用

p. 41-44 : スマート・クリエイティブ

ここで,本書全体と通して重要な「スマート・クリエイティブ」という新しい知識労働者の重要性を説いている。

一言でいうと天才なのだが,その最低限の特徴を抜粋すると以下となる。

  • ビジネスセンス
  • 専門知識
  • クリエイティブなエネルギー
  • 自発性

このスマート・クリエイティブを惹きつけ,彼らがとてつもない偉業を成し遂げるられるような環境をつくり出すことが,最高のプロダクトを生み出し続ける能力となる。

いってしまえば,本書はこのスマート・クリエイティブをうまくマネジメントするためにGoogleが試行錯誤して試した方法が書かれている。

p. 53: 楽しいプロジェクト

本書は成功・成長している企業やベンチャーの発達過程をたどるような構成になっている。この発達過程は、雪玉が坂道を転がっていくうちに勢いがつき、どんどん大きくなっていくような、永続的な好循環に発展できるものだ。一連のステップは、スマート・クリエイティブを惹きつけ、意欲を高めるために企業が実践可能なものだ。その一つひとつが企業を次のステップへと押し上げていく。各ステップは相互に依存し、お互いの上に成り立っている。またどのステップも決して終わることのない、ダイナミックなものだ。

ここではGoogleの現在の環境をつくり出したステップが説明されている。

  1. まずは最高のスマート・クリエイティブを惹きつける方法から始める。その出発点は企業文化だ。
  2. 戦略: 事業計画を支える戦略の柱こそが、事業計画そのものよりはるかに重要だとよくわかっている。
  3. 採用
  4. 合意形成の方法: 企業が成長を始めると、難しい判断をくださなければならない時期が来る。
  5. コミュニケーション: 企業の成長に伴って極めて重要に (かつ難しく) なる。
  6. イノベーション: プロダクトの優位性を維持することであり,「イノベーションの原始スープ」に満たされた環境をつくることが唯一の道なのだ。
  7. 従来型企業について
  8. 想像もできないことを想像する方法

特に明示されていないが,暗黙の内に代表・社長もスマート・クリエイティブでないと,こういう考え方はできないだろうと感じた。

p. 88: 独立採算にしない

独立採算制は、各事業部の実績を測るのに都合がよさそうだが、人々の行動を歪めるという好ましくない副作用が生じるリスクがある。つまり事業部の責任者は、自らの事業部の損益を会社全体の損益より重視するようになる。

大企業だと,事業部ごとに独立採算制をとっているところはある。この欠点がわかった。

結論

かのGoogle社の考え方を知れて参考にはなった。が,参考になっただけで,実際に何かに役立てるというのは難しいように感じた。

まず,スマート・クリエイティブを集めたり,関わること自体がそもそも難しい。そんなにどこにでもいるわけではない。

どちらかというと,自分がどうすればスマート・クリエイティブになれるのか,近づけるのか,そちらを知りたかった。

ここに書かれている内容は,スマート・クリエイティブである創業者達が,自分たちと同じようなスマート・クリエイティブ達を集めて,マネジメントするための方法が書かれている。そのため,スマート・クリエイティブでない人間が読んでもあまり意味ないかもしれない。

自分がスマート・クリエイティブに該当していて,スタートアップ企業などでスマート・クリエイティブのマネジメント方法を考える場合には役に立つだろう。ただし,それ以外のほとんどの人にとっては,絵空事になってしまうように感じた。

このような環境を作るには,代表・リーダーがまずスマート・クリエイティブである必要があり,そもそもスマート・クリエイティブ自体が多くないので,届かないだろう。

なお,今回は文庫本で読んだが,ページ数がやや多くて,ページをめくるのが面倒だったので,2014年の単行本のほうが読みやすいのではないかと思った。

書評☆2 サクッと起業してサクッと売却する | サクッと売却する前にサクッと破産する内容

概要

  • 書名: サクッと起業してサクッと売却する
  • 副題: 就職でもなく自営業でもない新しい働き方
  • 著者: 正田 圭
  • 出版日: 2018-02-09
  • 読了日: 2019-10-16 Wed
  • 評価: ☆2
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/03/

評価

15歳で起業し,インターネット事業を売却し,M&Aサービスを展開後,TIGLA株式会社を設立・代表就任した著者により,新しい働き方が提案されていた。

書籍の内容は,概ね以下の4種類の内容のように感じた。

  1. 会社を売ることのメリット
  2. 売却FAQ
  3. 企業に関するありふれた話
  4. 売却タイミング

起業してその会社を売ることの良さを伝えたいだろうと感じた。ただし,書籍冒頭で編集者に起業自体がハードルが高いという指摘にある通り,起業自体がハードルが高い。

冒頭でそのことについて書いてあったので,本文で起業について書いてあるかと期待したのだが,ほぼなかった。唯一参考になったのが以下だ。

p. 173 起業のアイデアはコピペでよい

特別な才能を持った人だけが起業するわけではないし、世界を変える画期的なアイデアや独創性、創造力もなくていい。

起業するときは、まず儲かっている商売、成功している人の「真似」から入るのが正解だと僕は思っている。


では、どう真似すればいいか?

まずは身近なサービス、身近で儲かっている会社を探してみよう。

探し方にもコツがある。

上場企業の「有価証券報告書」や、それらをインターネット上で閲覧できる金融庁の「EDINET」がある。


これで、儲かっている会社とそうでない会社を見つけていく。


まずはこうして、真似したくなる会社や事業を探してみよう。

そして、いいと思った会社やそのビジネスモデルを、積極的に真似していこう。

すでに儲かっている会社の型を学び、半年なり1年なりその通りにやってみることで、この分野ならこう工夫しよう、この事業ではシェアを取れなかったけどここにニッチな需要がありそうだ、などと見えてくるものがあるはずだ。

たしかに,既にうまくいっている会社を徹底的に分析して真似をするのはありのように感じた。もちろんこれもたいへんな作業だとは思うが。

参考になったのはせいぜいこれくらいだった。起業するのは天才だけではないという著者の主張には共感するが,サクッと起業してサクッと売却するというのはやはり難しいと感じた。

その他の部分については内容が薄くて,参考にならなかった。この書籍の内容で,書名のとおりに「サクッと起業してサクッと売却」は不可能で,サクッと売却する前にサクッと破産すると思った。

結論

刺激的な書名で若干期待したのだが,ある意味予想通り内容が薄くて,参考にならなかった。

こんな薄くて意味のない本をたくさん出すくらいなら,もう少し焦点を絞って具体的な内容の本を出してほしい。

書評☆4 起業の科学 スタートアップサイエンス | 科学に基づいた成功するスタートアップのコツ

概要

  • 書名: 起業の科学 スタートアップサイエンス
  • 副題:
  • 著者: 田所 雅之
  • 出版日: 2017-11-06
  • 読了日: 2019-10-15 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/02/

評価

スタートアップの成功に必要な知識をまとめようと著者が作成した「スタートアップサイエンス2017」をベースにした成功するスタートアップの解説本となっている。

この本のすごいところは以下の2点だろう。

  1. 文献
  2. レイアウト

過去の成功したスタートアップと失敗したスタートアップの事例をふんだんに散りばめられており,出典元の情報も記載されている。情報の出所が記載されており,信頼性が高いと感じた。

また,元がスライドベースだということでイラストや図解が大量に掲載されており,かなり読みやすかった。

実際にスタートアップを考える際に,手元においておきたい資料になるだろうと感じた。

引用

p. 18-29 1-1スタートアップにとっての「良いアイデア」とは

スタートアップはいかに課題にフォーカスするか,解決する課題の質を高めることを説明していた。解決する問題の影響度が高ければ高いほど,ビジネスとしても大きな成果が上がる。ただし,グーグルグラスやアップルウォッチのように,大企業でも課題を軽視すると失敗するとというのを事例を出して説明していたのがよかった。

その他,同じ観点で自分ごととして捉えられる課題を解決することが課題の質の向上につながるとのことだった。

また,スタートアップは誰が聞いても良いアイデアを選ぶべきでないとして,大企業の意思決定の流れを用いていたのは面白かった。たしかに,大企業のように重役を何人も説得しようとすると,長持ちするモバイルバッテリーのように,ありきたりな誰が聞いても良いと思うような既存の製品の改善くらいしかできない。

スタートアップは,電池不要のスマホのような既存市場を破壊するくらいのことをしないと,一見悪いようなアイデアを打ち出すことが重要だ。

p. 60: PEST分析で「兆し」を見つける

このセクションでは,スタートアップのための課題を見つけ出すための4種類の領域について分析していた。

  1. Politics
  2. Economy
  3. Society
  4. Technology

例えば,規制産業ほど規制緩和時にスタートアップにとっては大きなチャンスとなり得る。規制に守られてきた企業はエンドユーザーのUXなどを考えていないからだ。

結論

実際に自分で起業するなんてことは,ほとんどないだろう。そういう意味で大多数の人にとっては無意味な本だろう。

ただし,起業する際には参考になりそうな情報が,文献を元にわかりやすくまとまっていた。実際に起業する際には入手してもう一度読み直したいと思った。

書評☆3 週末起業 | リスクなく始める週末起業のススメ

概要

エンジニアがフリーランスで年収1000万円になるための稼ぎ方」の巻末で引用されており興味を持って読んだ。

2000年代前半あたりに,週末起業というブームを巻き起こした著者による週末起業のススメが書かれている。

書籍の構成としては,前半で週末起業について書かれており,後半はお金周りのことについて書かれていた。

200ページと薄く,比較的読みやすかった。

肝心の週末起業だが,この本だけだと具体的なイメージがつきにくいと感じた。自分の持っている経験などをうまくお金に変えられるようにするというのは分かるのだが,具体的な成功のイメージが付かなかった。

参考

p. 109: 「何を売るか」を絞り込む

コツは、あなたが起業したいと考える分野に関するモノ、ワザ、知識・情報、人脈のうち、売れそうなものはないか考えてみることです。

売る対象を考えるというところが参考になった。

結論

本書は週末起業を知るためのきっかけの入門書的な感じに感じた。週末起業の考え方を知るための本だと感じた。

過去に話題の本ということで,期待していたのだが,文量も少なくいまいちだった。関連書籍が他にも何冊か出ているので,今後のためにもう何冊か読んでみたいと思う。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2019/08/30/