概要
- 書名: 6億円文章術
- 副題:
- 著者: 紙 直樹
- ISBN: 9784344925939
- 出版: 2020-01-31
- 読了: 2020-12-20 Sun
- 評価: ☆4
- URL: book.senooken.jp/post/2020/12/20/
評価
コンテンツビジネスやリストマーケティングなど,個人でできるビジネスについて調べていて興味を持って読んだ。
本書は数多くのインターネットビジネスを手がけて成果を上げてきた著者による,最もよいと考えているリストマーケティングの指南が書かれていた。
リストマーケティングというビジネス手法は昔からあるが,そこまで数が多いわけではなく,2020年時点では最新の書籍となっている。文章術というと言い回しや文章の構成などをイメージするかもしれないが,そういう意味では書名と内容は合っていない。あくまで,リストマーケティングをうまくやるための文章術という視点で見る必要がある。
なぜこの方法がいいのかから,基本的な考え方,ステップメールでどういう内容を組むかなどが書かれていた。
特に,コンサルティングから初めてノウハウを教材にしていくという流れが興味深かった。
直近に読んだ「コンサルタントのための"キラーコンテンツ"で稼ぐ法」に通じるところがあり,よかった。
引用
p. 62: ブログ
リストマーケティングで稼ぐ方法や、その枠組みをどう考えるかなどはこの後お伝えしていくが、操作方法や、より細かい説明を知りたい場合は動画などをアップしている私のブログ (https://kaminaokiofficial.com) を、是非補足的に見ていただきたい。
著者のブログが紹介されていた。
p. 75: 10年後も個人で稼ぎ続けられる「文章×リストマーケティング」とは?
こちらでは文章×リストマーケティングでは,「仲間を集めてコミュニティを作る」ということをやることについて説明していた。
昔はインターネットがなく,良くも悪くもTVくらいしか情報源がないために,みな似たようなことしか興味がなかった。同じドラマや漫画を読んでおり,共通点が多かった。現在は細分化されており,共通の趣味を持つ人と出会いにくくなっている。この理由としては,SNSが流行っているからとしている。
実績がある人よりも,自分が興味のある人の発信を最終的に見るという傾向がある。つまり,実績の大小ではなく,生き方や価値観に共感して超小規模の「町」がネット上にいくつもできあがっている。だから,このコミュニティを形成することが重要だと書いていた。
これを踏まえて,基本的に以下の3ステップを実践する。
- 発信するジャンルと「どんな人に情報を届けたいか?」、収益化のポイントを決める
- 各種SNS (全てのSNSを駆使する必要はない) であなたの情報を欲している人を集める
- 賞品や情報を提供する (あるいは紹介する)
p. 95: 文章術で人生を変えた人たち
今では4社を経営し、私の会社の取締役も務める大越さん。本書と同時期に『Amazon個人輸出&輸入で実現する「雇われない生き方」』という書籍も出版されるが、彼に最初に会ったのは2015年頭頃でなかなか口下手な感じの印象だった。
教え子の著書が紹介されていた。
p. 100: コラム成功法則「成功したいなら周囲の95.5 %の話は聞くな」
国税庁の「平成29年分民間給与実態統計調査」で年収1000万円以上の割合が4.5 %と書かれていた。ここから,金持ちになりたいなら,周囲の話は聞かないほうがいいということが書かれていた。
統計情報として参考になった。
p. 105: 第3章「文章×リストマーケティング」で稼ぐ6億円文章術のポイント
この章は本書の肝になる具体的な稼ぐ方法について説明が始まった。
まず,当然ながら稼ぐ方法としては以下の2種類がある。
- 自分でコンテンツを作成・販売
- 他人のコンテンツ・サービスを紹介して紹介料
さらに自分で作る場合,以下の3種類がある。
- オンラインサロン: 月500円-5万円
- 教材: 1-10万円
- コンサルティング: 10-100万円
この中では,コンサルティングが一番良いとしている。最初は多くの顧客を集客するのが難しいので,一人あたりの単価を高く取らないと収益にならないというのが現実的な理由としている。
コンサルティングをする中で,ノウハウを教材にして,コンサル生なども含めてそこから教材・オンラインサロンのコミュニティなどをやると大きくしやすいらしい。
具体的な王道パターンは以下となる。
- コンサルティングを販売
- コンサルティングを経て貯めたコンテンツを教材化して、より多くの人にノウハウを見てもらう
- コンサル生を本気で引き上げて成功させ、自分のサービスの実績を作る
- 随時コンサル生は面倒を見られる範囲で受付つつも、最初の育てたコンサル生にもサポートに入ってもらう
- 教材の精度を上げたり、コミュニティを展開したりする
- 育った生徒は自分と違った「得意」を持っているのでそれをコンテンツ化させる
- 生徒のコンテンツを広める・紹介する
この一連の流れができると淀みなく収益が回り、雪だるま式に大きくなるらしい。
p. 129: ニーズや強豪を調査する (ポジショニング)
自分の存在を際立たせていく上で,「早い」「デカイ」「珍しい」をポイントにしていた。これらのどれかがあると,自分を際立たせることができるとのことだ。
p. 247: メルマガ
著者のメールマガジンは (https://kaminaokioficial.com/1a9f) とのことだ。
また,2016年に「自由人の条件」という電子書籍を出版しているらしいが,今では見ることができなくなっている。
結論
リストマーケティングの新しい本だと思った。
リストマーケティングやコンテンツビジネスを行う上での基本的な考え方ややり方がかかれている。
このあたりの情報は思っていたより,書籍としてはでていないので,貴重な本だと思った。
個人的には,一部 (笑) などが使われているのが気に入らないが,そこを除けば文体も気に入っていた。
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