概要
- 書名: 現場で役立つシステム設計の原則
- 副題: 変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法
- 著者: 増田 亨
- 出版日: 2017-07-18
- 読了日: 2020-01-31 Fri
- 評価: ☆3
- URL: https://book.senooken.jp/post/2020/02/04/
評価
書名どおり,現場で役立つシステム設計の方法について書いてあった。いろんなところで参照されており,評判が高かったので興味を持って読んだ。
内容としては,プログラミング言語Javaを例としたオブジェクト指向設計について論じたものであり,リファクタリングやドメイン駆動設計やDB,Web APIとの連携の設計についても書いてあった。
一番印象に残っているのが,「Chapter 3 業務ロジックをわかりやすく整理する」だ。変更しにくく,似たような処理が至るところに記述される状態ができる原因として,データクラスと機能クラスを使った手続き型設計を指摘していた。これはたしかにそのとおりだと思った。
内容全体として,オブジェクト指向に沿った設計を行い,業務の関心事項の単位でクラスを作ることでうまく設計できるという話だった。
いろいろ書いてあったが,結局はオブジェクト指向を意識してやれば大丈夫という内容だった。
結論
既存コードの失敗例を上げながら,なぜダメなのかどうすればいいのかをオブジェクト指向に従った形で解説されていた。
オブジェクト指向を理解して実践できていれば,当然と思うような内容がやや多かった。リファクタリングなどの話も交えていて,まあまあよかった。
ただ,巷での前評判が高かったので,それと比べるとやや過大評価に感じた。
あくまで著者が考える方法のひとつであり完璧とも思わない。それに,知っていても実際に自分の場面で適用できるかどうかはある程度経験が必要になる。
そういう意味で,普段の開発に問題を抱えている人が読むと参考になるだろうと感じた。
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