書評☆3: OpenSocial入門 | SNSブーム直前に出版された歴史資料

概要

  • 書名: OpenSocial入門
  • 副題: ソーシャルアプリケーションの実践開発
  • 著者: 田中 洋一郎
  • 出版日: 2009-01-25
  • 読了日: 2020-02-07 Fri
  • 評価: ☆3
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/02/09/

評価

Web APIの勉強資料を探していて読んだ1冊だ。

2007年11月にソーシャルアプリケーションプラットフォームの標準仕様として,Googleにより策定されたOpenSocialの入門書となっている。

OpenSocialとはから,開発例まで解説されており,入門として悪くない本だった。

2008年頃は日本でSNSブームの直前あたりで,当時は疎かったため,このような標準仕様の存在を知らず,GNU socialやMastodonなどの後の分散SNSの源流に関わるようなテーマで興味深かった。

ただ,第3章で「OpenSocialアプリケーションの開発には,OpenSocialに対応したSNSが必要になります。」との記載を見かけた時点で読む気が失せてしまった。せっかく自分で作ったり運営するのに,誰かに依存するというのが残念だった。

その他にも,だいたい2009年ごろで情報が途切れており,その後あまり普及しなかったことがいまいちだ。

結論

分散SNSの源流にも関わるようなSNSブーム直前に策定されたOpenSocialの入門書だった。

残念ながら,OpenSocial自体がその後普及しなかったため,書籍の内容自体は悪くないものの,相対的に本書の価値も下がってしまった。

SNSの隆盛の文献として参照することになるだろう。

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