書評☆3 IoT時代のエクスペリエンス・デザイン | IoT×UXの解説

概要

IoTによってユーザーエクスペリエンスが今後どう変わっていくのか,その設計をどうすればいいかを解説している。

マーケティングよりな内容で,読み物としてよかった。文献の参照もあり,有名なビジネス書などを知ることができた。

ただし,今の自分で具体的に活かせそうなところはあまりなかった。

参考

p. 70: デザインの領域をビジネスに拡大 エクスペリエンス1.0

「ユーザーエクスペリエンス (UX)」という言葉は、アップル社 (当時はアップルコンピュータ) に勤めていた認知科学者のドナルド・A・ノーマンが「ヒューマンインターフェース」や「ユーザビリティ」よりも幅広い概念を表すために創った造語であるといわれている。当時アップル社での彼の肩書きは「ユーザエクスペリエンス・アーキテクト」である。


ドナルド・A・ノーマンは1988年に『誰のためのデザイン』 (新曜社 野島久雄訳) を著し「人間中心主語設計」 (HCD: Human Centered Design) を提唱し、こう主張した。「ある道具をうまく使えなかったら、それはあなたのせいではなくて道具のデザインが悪いせいである」。

ユーザーエクスペリエンスという言葉をよく聞く。この言葉の起源を知れた。

p. 107: サイロ型からオーケストラ型へ。組織運営を変えよう

「明日の組織のモデルは、オーケストラである。250人の団員はそれぞれが専門家である。チューバだけでは演奏できない。演奏するのはオーケストラである。オーケストラは、250人の団員全員が同じ楽譜を持つことによって演奏する」。

『ポスト資本主義社会』 (ダイヤモンド社 上田惇生訳 1993年) という著書の中でのP・F・ドラッカーの名言として広く知られているこのフレーズは、情報が上から下へ一方通行で流れる軍隊型の組織とは対局の、オーケストラ型組織の本質を見事に言い当てている。

オーケストラ型組織というものを初めて知った。

結論

IoTに到来によりUXがまた変わろうとしている。マーケティング的な視点から,どのようなUXをデザインすればよいか書かれており,マーケティング担当者なら参考になるだろうと思った。

ただし,マーケティング以外の人が読んでもふーんくらいで終わるのではないかと思った。文章内で有名なビジネス書の引用があり,教養を深めるには良いと思った。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/12/02/

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