書評☆4: マッシュアップかんたんAtoZ | JavaScript+Google Mapsによる実用的で簡単なマッシュアップ解説

概要

  • 書名: マッシュアップかんたんAtoZ
  • 副題: マッシュアップで作るWeb秘密基地
  • 著者: 本田 正純
  • 出版: 2007-10-01
  • 読了: 2020-04-16 Thu
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/30/

評価

Web APIの勉強中に読んだ一冊だ。

書名通り,Web APIを活用したマッシュアップサイトの開発方法を解説している。

JavaScript+Google Mapsをベースに,一部PHPを使いながら,書籍全体を通して,釣り人向けのマッシュアップサイトの作成を通して,マッシュアップに必要な技法を学べる本になっている。

間には,ベースのマッシュアップの改造に役立ちそうな外部APIの活用方法も解説している。

JavaScriptのクロスドメイン制限の回避方法など,必要な情報だけを手短にまとめてあってよかった。

JavaScript+Google Mapsに焦点をあてたことで,280ページ程度と手頃な文量で実用的なものになっている。

Google Mapsを使ったマッシュアップ作成時のお手本になると感じた。

結論

かんたんAtoZの書名にある通り,ほぼ一からマッシュアップの開発方法を解説しており,Google Mapsを活用したマッシュアップの入門として良い本だと感じた。

Google Mapsで何か開発したい場合の良い教材になると思った。ただし,Google Maps以外のAmazon PA-APIやPHPでいろいろやりたいという場合には内容があっていないので,他書をあたったほうがよいかもしれない。

書評☆2: MASHUP++ | キワモノマッシュアップはIoTの夢を見るか?

概要

  • 書名: MASHUP++
  • 副題:
  • 著者: さうなまん and 鹿倉, 公維 and 三宅< 涼 and 澤久, 裕昭 and セトウ, ナオ and 原, 央樹 and タナカ, ミノル and 宮下, 剛輔
  • 出版: 2007-04-03
  • 読了: 2020-04-14 Tue
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/28/

評価

Web APIについて調査中に読んだ1冊だ。

8人の著者による8のマッシュアップを紹介している。8のマッシュアップの紹介後,巻末にGainerという今でいうIoTのためのライブラリーやPlaggerというPerlのモジュール,最後にWeb APIのリファレンスが掲載されている。

マッシュアップの解説本は既に何冊か読んでいる。本書は少々キワモノ揃いだった。

何がキワモノかというと,Flashを使ったものがそれなりにあり,Gainerによる実デバイスとの連携,Movable Typeのアフィリエイトサイト,ゲームなどがあったところだ。

そして,これは少々残念なのだが,Amazon APIもそれなりに使っているのが残念だた。Amazon PA-APIは利用条件が少々難しいAPIからだ。

カラーで見やすく,やや奇想天外のマッシュアップはそんなに悪くはなかったのだが,利便性や実用性が低く,しかもサンプルの配布元が閉鎖しており,肝心要の具体的なソースコードにアクセスできなくなっている。

Gainerを使った今でいうIoTの作品などもあり,先進的な部分もあっただけに,いろいろ惜しかった。

引用

p. 24: Bloggle

ここではさまざまなブログ検索のRSSを一括で表示するBloogleというサービスのマッシュアップを紹介していた。

  • Sample URL //vgzh.dtdns.net/bloogle/
  • Download URL //vgzh.dtdns.net/bloogle/bloogle.zip

URLは残念ながらリンク切れとなっている。

アイデアが面白いと思った。今回はRSSの一括検索だったが,たとえば特定の商品についての複数サイトの一括検索などは便利なサービスになりえるだろう。APIを用意していない普通のECサイトに対してこれができると,難易度は高いかもしれないが,利便性も高いかもしれない。

結論

Web APIを使ったマッシュアップの中で,特にキワモノと思うような作品が紹介されていた。

マッシュアップについて調べていると,書名にマッシュアップとあり,目を引くようなシンプルなデザインの表紙で気になっていた。

中身もデザインに少々凝ったものになっていて,肝心のマッシュアップもキワモノ揃いだった。

サンプルコードをダウンロードできず,難易度の高いもの,利用しにくいAPIのAmazon PA-APIを多用していたり,実用性がイマイチなものもあり全体としてはいまいちだった。

デザインや説明など書籍としては悪くないのだが,中身がいまいちで,マッシュアップの勉強としては,あまり参考にならないので,他をあたったほうが良いと思った。

書評☆4: 働かないで年収5160万円稼ぐ方法 | 転売・アフィリエイト・情報商材と働く必要はあるが具体的な内容多数な実用書

概要

  • 書名: 働かないで年収5160万円稼ぐ方法
  • 副題:
  • 著者: 川島 和正
  • 出版: 2007-05-11
  • 読了: 2020-04-18 Sat
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/26/

評価

ブチ抜く」で与沢翼に興味を持ち,彼の師匠的な存在である川島和正に興味を持って読んだ。

本書は川島和正が最初に書いたビジネスに関する本だ。

書名通り,お金を稼ぐ方法を解説している。具体的には,以下の3のビジネスを紹介している。

  1. 転売
  2. アフィリエイト
  3. 情報商材

特徴的なのは,どれも手順が具体的に書いてあるところだ。例えば,転売であれば販売するサイトから仕入先まで書いてある。

アフィリエイトや情報商材も同じように具体的にテーマ決めから集客方法まで書いてあった。基本的には他のうまくいっている方法,ランキング上位の方法を真似するような感じだった。

書かれているような利益や売上がその通りになるとはあまり思えなかったが,手順が具体的だったのはよかった。

しかし,書名の「働かないで」というのは誤解を招く表現だった。最終的には働かなくても済むのかもしれないが,少なくとも最初はかなり働く必要がある。

文体が「ブチ抜く力」と似たようなすました感じの礼儀正しい感じで,与沢翼が彼から影響を受けたのか,それとも両方共育ちがいいからこうなっているのか気になった。

また,アフィリエイトや情報商材ではメルマガの活用を強く推奨していたのも気になった。メルマガなんか面倒くさくていったい誰が登録するのかと思ったのだが,効果があるのだろうか?

2007年出版とやや古いが,基本的なところは今でも通用する部分が多く感じた。

引用

p. 52: 大きく儲ける「プチ出版社」情報ビジネス

賞品とホームページができたら、情報ビジネス用の販売サービスに登録します。代表的なものとしては、インフォカート,インフォストア,インフォトップというサービスがあります。

情報商材というのはあまり関わったことがなかったので,情報商材の取扱いサービスを初めて知った。

結論

ネットビジネス・副業の具体的な方法が書かれている本だった。

与沢翼の師匠らしく,具体的ですました文体で,悪くない本だった。

もっとも,一番たいへんなのは実際にやることだ。やることについても,やってみるとゲームみたいで面白くなるとか書いてあった。

書かれているとおりにうまくいくとは思えないが,内容が具体的で頑張れば先に進むことはできそうな気がした。

書評☆2: しょぼい起業で生きていく | ※ただし人気者に限る起業方法

概要

  • 書名: しょぼい起業で生きていく
  • 副題:
  • 著者: えらいてんちょう (矢内 東紀)
  • 出版: 2018-12-25
  • 読了: 2020-04-17 Fri
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/23/

評価

先日読んだ「凡人起業」のAmazonのカスタマーレビュー (えらてんさんの「しょぼい起業」の後に読みました)で言及されており,興味を持って読んだ。

起業方法の解説本になる。特徴としては,書名通り「しょぼい起業」だ。

リサイクルショップや喫茶店のような周りの人間を巻き込むような形で,自分の生活をお店に融合させることで,事業コストを徹底的に抑え,口コミや人づてで人を巻き込むようなスタイルだった。

お金もかからずやっている内容も比較的簡単そうで,そこが「しょぼい起業」のゆえんだろう。ただし,見逃していけないのはこの方法は他人とのコミュニケーションが前提にあるところだ。

実際,本書内でも元々著者はTwitterで1000人以上のフォロワーのいるちょっとした有名人であり,Twitterで知った人が客層の大半だ。著者自体慶應義塾大学の経済学部出身ということで,文系で既にある程度の人脈を持っているところからスタートしている。

方法論としては簡単だが,肝心の人脈を作るところやコミュニケーション能力を発揮して人を巻き込むというのは人を選ぶ。少なくとも自分には無理だと感じた。

しょぼい起業を実践する上では,SNS上である程度人気者になる必要がある。しょぼい起業の実践の前に,そこから始める必要があると感じた。

また本書の中では,お店を継続的に開くことを強調していた。お店さえ開いておけば,勝手に人がやってきて,コミュニケーションが取れていれば,お店の品を買ったり,物品を提供してくれたりするとのことだったが,ここはイメージできなかった。はたして本当にそんなことがありえるのだろうかと。

結論

しょぼい起業という題名やAmazonカスタマーレビューでの評判を読んで期待していた。読み物としてまあまあ面白かったのだが,内容が人を選ぶものだった。

一見すると簡単そうに見えるが,人を巻き込む力という人によっては難しい能力を前提としている。文系で人との共感で生きていける人,一言でいうと人気者であればうってつけかもしれない。しかし,自分にはこの方法は無理だなと読んで感じた。

書評☆3: ポケット詳解 WebAPI辞典 | Web APIの使用方法だけをひたすら列挙した本

概要

  • 書名: ポケット詳解 WebAPI辞典
  • 副題:
  • 著者: 3Dogs
  • 出版: 2012-04-06
  • 読了: 2020-04-10 Fri
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/21/

評価

Web APIの調査中に読んだ一冊だ。

書名通り,Web APIの辞典となっている。取り扱っているWeb APIは表紙に7大 Web API対応と書かれている以下の7のAPIだ。

  1. Google API (検索,地図,フィード,チャート)
  2. Amazon API
  3. Twitter API
  4. mixi API
  5. Facebook API
  6. YouTube API
  7. Flickr API

APIごとに各機能の使用方法を簡単なサンプルと共にひたすら列挙している。

Google APIだけJavaScriptで,他は全てPHPでのサンプルだったと思う。

本当にひたすらAPIの使用方法だけを列挙されており,無味乾燥で面白みはなかった。最初の数十ページだけながめて後はパラパラと流し読んで終わった。

ある程度自分でAPIを使ってやりたいことがわかっていて,APIの使い方だけ知りたい人向けの本だと思った。

もう少し発展的な内容などがあればよかった。

結論

書名通り,Web APIの使用方法の辞典だった。

Web APIごとの使用方法の網羅性はそれなりに高いと思ったが,ただひたすらにAPIの使用方法を列挙しているだけで面白みに欠ける本だった。

書評☆3: 情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方 | ソフトウェア開発者のための市場・製品・キャリア選択

概要

  • 書名: 情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方
  • 副題:
  • 著者: Fowler, Chad
  • 出版: 2010-02-25
  • 読了: 2020-04-07 Tue
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/19/

評価

「偉大な開発者も昔は普通の人と同じように,悶々とした日々を送っていた」というこの本の触れ込みをどこかで見かけ,前から興味を持っていて読んだ。

元々アルトサックス奏者のミュージシャンだった異例の経歴の著者による,ソフトウェア開発者の生き方について書かれている本だ。

著者の大企業での勤務経験も踏まえ,ソフトウェア開発者としてのキャリアを成功するためのコツを解説している。

マーケティングの側面を重点的に取り扱っていた。キャリア選択としての,市場の選択,製品の選択,自己研鑽など。いわれてみれば当然のようなことが書かれていた。

言うのは簡単だが,やるのは難しい内容が多かった。

前評判で普通の人だったという話に興味を持ったのだが,残念ながら著者は普通の人ではなかった。そうでなければMicrosoftに買収されるような企業にはいないし,多くの重要なポジションに就くことすらできていないだろう。

そういう意味で,数多くの自己啓発本と同じようにそこまで自分には響かなかった。

引用

p. 12: 4 一番の下手くそでいよう

  1. 自分自身にとって「一番下手くそになる」状況を見つけよう。

積極的に活動している開発者コミュニティが近くになければ、インターネットを利用しよう。君から見て高く評価できて、自分の目指している「次の段階」の開発者たちがいるオープンソースプロジェクトを選ぶ。そのプロジェクトのTO-DOリストやメーリングリストのアーカイブを調べ、何らかの機能やメジャーなバグフィックスを選び出し、コーディングに励もう。


そうしているうちに、やがてプロジェクトチームの信頼されるメンバーになっていることに気付くだろう。

「一番の下手くそになる」(Be the Worst) という有名な格言の出典に辿り着いた。

自分より優秀な人間に囲まれていると,勝手に自分のレベルも上がるという話だった。

言葉だけどこかで知っていたのだが,自分の身の回りでは難しいと感じていた。今すぐ始めよう!の節で,具体的な手順が書かれており,身近にそういうグループがなければ,自分からそういう開発者コミュニティに入っていって無理やり一番下手くそな状況を作ればいいという話だった。

自ら一番下手くその環境に見を投じるというのはなかなかストレスがかかるのだが,なるほどと思った。

p. 43: 12 ビジネスの仕組みを学ぶ

1 ビジネスの基本に関する本を1冊手に入れ、最後まで読み遠そう。良い概説本を見つけるコツは、MBA (経営学修士) 死亡者向けの本を探すことだ。実用的で適度に短い参考書として、『The Ten-Day MBA』 [Sil99] を紹介しておく (*1] [邦訳] 渡会圭子・曽根原美保 訳『10日で学ぶMBA』ソフトバンククリエイティブ)。この本はタイトル通り10日で読める。それほど大きな投資じゃないだろう。

社会人としてビジネスの基本については知ったほうがいいだろうとは思っていたが,なかなかきっかけがなく後回しにしていた。今回,ここで良さそうな本を紹介していたので,この本を読んで勉強してみたい。

結論

ソフトウェア開発者のキャリア成功のコツが書かれていた。よくある自己啓発本的な側面も多く,自分が思っていたより,普通の人ではなかったので,残念ながらいまいち自分には響かなかった。

ただ,引用した2の箇所,特に「10日で学ぶMBA」を知れたのは大きかった。

160ページ程度と文量はそこまで多くはない。いろんなところで引用される本なので,教養として読む感じだろう。

書評☆4: 嫌われる勇気 | 過去に縛られず,今の自分を受け入れて,今の自分に集中すること

概要

  • 書名: 嫌われる勇気
  • 副題: 自己啓発の源流「アドラー」の教え
  • 著者: 岸見 一郎 and 古賀 史健
  • 出版: 2013-12-12
  • 読了: 2020-04-04 Sat
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/16/

評価

人気の本ということで興味を持って読んだ。

世界3大心理学としてフロイト,ユングとともにあげられるアドラー心理学を解説している本だ。

悩みを持つ青年と哲人の2名の対話形式で話が進んでいく。青年の懐疑心は読者の疑問を代弁しており,少々手厳しいように感じたが,それをきっちり説き伏せていった。ある意味,アドラー心理学に対しての自信があるからできる形式だった。

対話形式であるため,具体例も数多く例示されていたため,内容を理解しやすかった。

「人を動かす」で有名なデール・カーネギーにも影響を与えた心理学ということで,期待しながら読んだが,期待通りの本だった。

それなりに量があり,内容を要約するのは少々難しい。目的論的で,共同体主義的な考え方がベースにあるように感じた。

今の自分を受け入れて (自己受容),他者と自分の課題を分離して,自分ができることに集中し,他者を信頼して横の関係を重視し,貢献感を獲得することが幸福への道という感じだった。

書名の「嫌われる勇気」というのも本文で解説されている。他者の評価を気にしてばかりいるのは,結局自己中心的であり,自由の欠如した貢献感しか得られない。自分と他人の課題を分離して,気にせず自分の集中することが大事という由来だった。

引用

p. 27: なぜ「人は変われる」なのか

ここではアドラー心理学が過去の「原因」ではなくいまの「目的」を考えるという特徴が説明されていた。

「不安だから、外に出られない」のではなく,「外に出たくないから、不安という感情をつくり出している」というのは,ありえるケースだ。

フロイトの原因論だとたしかに,過去のできごとで未来の全ても決まるという身も蓋もない考え方になってしまう。

p. 71: すべての悩みは「対人関係の悩み:である

ここではアドラーの「人間関係の悩みは、すべて対人関係の悩みである」という言葉が紹介されていた。極論そうなのかもしれない。

p. 80: 言い訳としての劣等コンプレックス

ここでは劣等感と劣等コンプレックスの違いについて説明されていた。劣等感自体は向上したいと思う状況であり,悪いものでもない。ただし,劣等感を言い訳に使い始めた状態を劣等コンプレックスと呼んでいる。AだからBできないというのはよくあることで,これが劣等コンプレックスであり,よくない状況だ。例えば,「学歴が低いから出世しない」などがそうだろう。

p. 95: 「お前の顔を気にしているのはお前だけ」

ここでは「対人関係の軸に「競争」があると、人は人間関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません。」という言葉が印象に残った。

この後に,人格攻撃された場合の話があり,「そもそも主張の正しさは、勝ち負けとは関係ありません。あなたが正しいと思うのなら、他の人がどんな意見であれ、そこで完結するべき話です。」という言葉印象になった。

自分が正しいと思ったら,そこで完結することにする。

p. 146: 対人関係の悩みを一気に解消する方法

ここではアドラー心理学の特徴の一つとして,承認欲求の否定と自分と他者の課題の分離という話が展開された。

他人の課題は他人がどうこうする話で気にする課題ではなく,自分の課題に集中し,それについて他者がどういう評価を下すかというのは他者の課題であり,自分にはどうにもできない話という話があった。

他人の評価をどうにかできないというのはたしかにそうだ。

p. 162: ほんとうの自由とはなにか

ここでは承認欲求と自由についての話があった。その中で,署名にもある「自由とは、他者から嫌われることである。」という言葉があった。

誰からも嫌われずに生きるということは,他者の評価を気に掛け生きることであり,結局それは自分中心の生き方になるという話だった。

p. 179: 対人関係のゴールは「共同体感覚」

ここで課題の分離は対人関係の出発点で,ゴールは共同体感覚というやりとりがあった。

共同体主義的な考え方があるのだなと感じた。

p. 182: なぜ「わたし」にしか関心がないのか

「じつは「課題の分離」ができておらず、承認欲求にとらわれている人もまた、きわめて自己中心的なのです。」このフレーズが印象的だった。

p. 195: 叱ってはいけない、ほめてもいけない

ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。


まさに「ほめること」の背後にある上下関係、縦の関係を象徴しています。人が他者をほめるとき、その目的は「自分よりも能力の劣る相手を操作すること」なのです。そこには感謝も尊敬もありません。


誰かに褒められたいと願うこと。あるいは逆に、他者をほめてやろうとすること。これは対人関係全般を「縦の関係」としてとらえている証拠です。


アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。ある意味ここは、アドラー心理学の根本原理だといえるでしょう。


そもそも劣等感とは、縦の関係の中から生じてくる意識です。

ここはアドラー心理学の根本的な部分だった。叱ったり褒めるという段階で縦の関係になるというのはたしかにそうだと思った。

縦の関係を回避するには,感謝や支援というのが重要になる。

p. 206: 自分には価値があると思えるために

ここでは自分に価値を感じて,勇気を持てるようになるためのポイントとして,「人は「わたしは共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる。」という言葉が印象的だった。

他者からの評価ではなく,自らの主観で思えること。これが重要なのだそうだ。家事に務める専業主婦なんかを考えるとこれが重要なのかもしれない。

p. 252: 人はいま、この瞬間から幸せになることができる

「幸福とは、貢献感である」というフレーズが登場した。自分に価値があると思えることの続きの話となっている。

承認欲求に基づく貢献感には自由がないともあった。

この貢献感を得るには,共同体感覚が必要で,自己受容,他者信頼,他者貢献が足りていないという話だった。

結論

自己啓発本らしく読んでいて前向きになる本だった。

青年の質問が読者の疑問を代弁しており,考え方がよくわかった。ただ,こういう対話形式だとあとで見返しにくいので,教科書のように図解されたものがあるといいなと感じた。

過去のことに縛られて,AだからBできないという考え方で,じたばたしている人にはうってつけの本だろうと感じた。

書評☆3: 個人開発のための Webサービス公開マニュアル | Webサービスの公開だけに特化したLaravel, Rails, Nuxt.jsのHeroku, AWS, GCPへのデプロイ手順書

概要

  • 書名: 個人開発のための Webサービス公開マニュアル
  • 副題: 開発したあと何をしたらいいのかわからない人へ
  • 著者: 難破 聖一
  • 出版: 2020-01-01
  • 読了: 2020-04-05 Sat
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/14/

評価

Webサービスを個人開発した後の話を解説している。

具体的には,以下2点を解説した本だった。

  1. デプロイ: Heroku, AWS, GCPを使ったアプリケーションのデプロイ,Circle CIによるCI
  2. リリース: Google Analytics, Search Console, Google Adsense, Cloudflare, Mackerel

だいたい2章のデプロイが書籍の1/2程度を占めており,残りの1/3を3章のリリース,その他という構成だった。

このデプロイが,Laravel, Ruby on Rails, Nuxt.jsの3のWebフレームワークごとに行っており,3×3の解説があったため文量の肥大化の原因だった。

ここは説明過多に感じた。どれも基本は似たような構成なのだから。フレームワークごとに1個のPaaSの解説で十分だったと感じた。

ここに興味があれば,読む価値はあるかもしれないが,個人開発できるくらいならばそれぞれのPaaSのマニュアルを見ながら自分でできるのではないかとも思った。

その他に,リリースや運用の話もあるのだが,ツールの使い方などあまり込み入った話はなく,浅く表面的な話が多い印象であまり参考にならなかった。

肝心の開発者の失敗談も,失敗した事例の話だけでうまくいった事例がなく,気持ちが下がって読み終わってしまった。

引用

第3章のGoogle AnalyticsとGoogle Adsenseのプライバシーポリシーへの記述追加が参考になった。

プライバシーポリシーにこれらを記述しているサイトを見かけてはいたが,必要だというのを初めて知った。ただ,必要だという根拠が示されていなかったのは残念だった。自分でどこかで調べようと思った。

結論

気を引くような書名であり,興味があったのだが,内容がほとんどPaaSへのデプロイ手順書となっており,やや期待はずれだった。

肝心のリリース後の運用についても当たり障りないことが書いてある感じで,例えばGoogle Analyticsの分析結果を受けて,具体的にどうすればいいのか?分析結果の具体的な活用方法がなく,知ったところであまり意味がなく感じた。

PaaSへのデプロイ手順がわからなければ,公式マニュアルなどを参照するしかないだろうし,全体として中途半端な本に感じてしまった。

書名通りあくまでWebサービスの公開だけに特化したデプロイ手順のマニュアルであり,過信は禁物に感じた。

書評☆3: プログラマのためのDocker教科書 | コマンドを解説した教科書的な普通の内容

概要

  • 書名: プログラマのためのDocker教科書
  • 副題: インフラの基礎知識&コードによる環境構築の自動化
  • 著者: WINGSプロジェクト阿佐志保
  • 出版: 2015-11-19
  • 読了: 2020-03-28 Sat
  • 評価: ☆3
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/04/12/

評価

コンテナー仮想技術でよくきくDockerに興味を持って読んだ。

書名に「教科書」とある通り,教科書的な内容だった。

内容は大きく4部構成だった。

  1. インフラやDockerの基礎知識
  2. Dockerのインストールと基本コマンド
  3. Dockerファイルやイメージの共有
  4. Dockerによる運用

全体として,Dockerのコマンドを解説しており,そこが教科書的なイメージを強く感じた理由だ。

後半はDockerを使った運用についても書いてあったが,あまりイメージできなかった。

結論

書名通りDockerのコマンドを解説している教科書的な本だった。

Dockerの典型的な例のDockerファイルを提供しているパッケージの利用などがあまりなく,イメージしにくかった。

内容は悪くないが,自分に合わなかったので別の本をあたりたいと思った。

書評☆3: 奥さまはCEO | ITベンチャー企業でのリアリティ高めの日常物語

概要

  • 書名: 奥さまはCEO
  • 副題:
  • 著者: 鎌田 和彦
  • 出版: 2013-04-02
  • 読了: 2020-03-23 Mon
  • 評価: ☆3
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/04/09/

評価

サイバーエージェント社の社長の藤田 普が絶賛しているとの評判をきき,前々から興味があったので読んだ。

人材派遣大手のインテリジェンス社の創業者であり,ベンチャーの経験のある著者により書かれた小説となっている。

内容は,女性のCEOの水田 聡美が率いるITベンチャー企業のクラウド・コネクト社に新卒で入社した鴨志田 正治の2名を中心に,ITベンチャー企業で日常を舞台にした物語となっている。

人材争奪戦やM&A,株主とのやり取り,最後は2名の恋愛模様と後半に行くにつれて内容の展開がよく,すいすい読み進められた。

内容はリアリティの高いものが多く,イメージしやすかった。

人称が正治と聡美とでいきなり交互する場面があり,少々読みにくいところがあった。

書名から恋愛物語になるのかと思ったが,前半部分では一切想定できず,後半あたりから無理やり取ってつけたように感じてしまった。

物語自体も,二人がくっついたところで終わっており,読む前はくっついた後の話がメインかと思っていたので,少々予想外れだった。

結論

全体としてはリアリティ高めの小説だった。

藤田 普の絶賛や,レビューの評価が高かったので気になっていただが,少々過大評価に感じた。

そもそも起業家がなぜこんな本を書いたのかなど,謎が多く残る本だった。