概要
- 書名: コンサルタントのための"キラーコンテンツ"で稼ぐ法
- 副題:
- 著者: 五藤 万晶
- ISBN: 9784495523213
- 出版: 2014-09-11
- 読了: 2020-12-03 Thu
- 評価: ☆4
- URL: book.senooken.jp/post/2020/12/03/
評価
コンテンツ・ビジネスに興味があり,調べていて見つかった数少ない本の一つだ。
士業やコンサルタントがそれぞれのキラーコンテンツを作って商売として成功するための方法について解説している。
コンサルタントの失敗するケースや,先生業の構図について説明し,本書のメインであるキラーコンテンツの作り方と売り方について書かれていた。
コンサルタントだけでなく,専門性をもっている技術者にも通用する話で,本質的な部分に迫った内容になっており,とてもよかった。
引用
p. 52: 絶対に知らなくてはならない先生業の構図
こちらの節では,先生業の構図について説明されていた。
専門性と人数から以下の4に分類される。
- A: Acadeby
- B: Business
- C: Culture
- D: Doctor
そして,先生業は本質的にアルバイトと同じ時間給の仕事であるため,時間あたりの単価を高めるために,BDゾーンを狙わないと難しくなるということが書かれていた。
そして,お金をもっている決済権限者に響くテーマになっていないと難しいということだった。
p. 112: 学んだことを教えてもコンサルタントになれない
第4章からは,本書の肝となるキラーコンテンツの作り方について書かれていた。
キラーコンテンツのベースとなるのは,教科書や本などに書かれている一般的な情報である。そこから,「その人からでなければ教えてもらえない」という状態に構築する必要がある。
これがどういうことかというと,「自分が学んだことを直接教えていない」ということになる。自分が一般的な情報から学んだ内容を,あるテーマに体系立てて組み替えて,自分が発案した効果的なノウハウを教えることがキラーコンテンツの本質になる。
p. 130: 経営者向けに変換する
前節でキラーコンテンツのベースとなる考え方がわかったところで,具体的にキラーコンテンツを作成する手順が説明されていた。
まず第一に自分のコンテンツを経営者やお金をもっている人向けに変換する。例えば,最初に「社長のための」というフレーズを付けたテーマにする。そして,このテーマにふさわしい内容にするために足りない部分を埋めていく。
自分が学んだことを組み立てるのではなく,期待されるテーマやイメージを先に作り,それに足りない部分を埋めていくという順番になる。
また,自分のテーマの中で,影響度の大きいもの,動かすお金の大きいものに注目するというのもキラーコンテンツのポイントとなる。単なるデータ整理であっても,全社員の仕事効率が上がる戦略というふうにすると聞こえ方が変わってくる。
自分のテーマを,経営者や大きなお金・影響の大きい部分に特化させることが,自分独自のキラーコンテンツの手っ取り早い方法となる。
p. 153: 「コンサルティング」は、売れるカタチになっているか?
第5章では,キラーコンテンツの販売方法について解説されていた。
一般的なマーケティング手法では顧客の求めることを聞き出して提案するという方法がとられる。しかし,そもそも知らないことは誰も答えられない。そこで,「何かありませんか?」という受け身の姿勢ではなく,「これ,どうですか?」企画提案型にすることで,潜在的なニーズを発掘できる。
例えば,旅行のパックツアーがこれの最たる成功例となる。提案情報に触れたことで,需要が喚起されるということがある。
そこで,コンサルタントにも同じくパッケージ商品を作ることを提案している。
実際の構築方法についてはホームページへの誘導で終わっていた。
結論
技術者や専門家が自分の能力で商売をしていく上でのポイントが書かれていた。
影響の大きな部分にフォーカスをあてて,売りやすい形のパッケージ商品を作るというコンテンツ・ビジネスで重要な視点を学ぶことができた。
このあたりを意識していきたいと思った。
コメント
[…] 直近に読んだ「コンサルタントのための"キラーコンテンツ"で稼ぐ法」に通じるところがあり,よかった。 […]
[…] 直近に読んだ「コンサルタントのための"キラーコンテンツ"で稼ぐ法」に通じるところがあり,よかった。 […]