書評☆5: 時給800円のフリーターが207日で1億2047万円稼いだいちばん簡単な方法 | ネットビジネス黎明期の成功者による情報起業のコツは「売れるものを売ること」

business

概要

  • 書名: 時給800円のフリーターが207日で1億2047万円稼いだいちばん簡単な方法
  • 副題:
  • 著者: 菅野 一勢
  • ISBN: 9784872578294
  • 出版: 2007-09-25
  • 読了: 2021-02-28 Sun
  • 評価: ☆5
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2021/02/28/

評価

以前書評を書いた「マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣」で紹介されており,気になっていた菅野一勢のこの本を借りて読んだ。

インターネットビジネス (情報起業,コンテンツビジネス) の黎明期の成功者による,成功の秘訣が具体的に書かれていた。

本書の特徴は,多くの情報起業本で書かれている,自分や身の回りの得意なことを真っ向から否定するところだ。

その代わり,売れるものを売るということで,商材選びが一番重要な手法となっていた。

売れるものを売るという,よく考えれば当たり前のことだが,そこに筋を通してやっていたのが新鮮だった。

代わりに,自分でカバーできない部分は,専門家やその道の達人とパートナーを組んで,取材をしたりして商材を作成することになる。

なかなかハードルは高いが,売れるものを売るという点を考えれば,なっとくの方法だった。

書籍に掲載されているWebサイトは多くがリンク切れになっているが,手法自体は未だに有効で,具体的な方法まで細かく書かれており,とても参考になった。

引用

p. 20-22: 情報起業で大切な3点

情報起業で大切な3点として以下をまず上げていた。

  1. 売れる商材
  2. 魅力的なセールスレター
  3. アクセスが多いホームページ

そして,その中で最も重要なことが,「売れる商材」を見つけることと強調していた。

情報起業の紹介本では,自分が持っている情報を売ろうというのが多いが,本書ではこれを真っ向から反対する姿勢を取っている。

「ネットで月収1000万円! 情報起業の不思議な稼ぎ方」でそのことに触れている。

そんなに売れる情報が身の回りにごろごろ転がっているわけではないというのがその理由のようだ。

p. 26: 菅野式情報起業の手順

著者の大まかな起業手順が以下のとおりに記されていた。

  1. 自分の好きなことをいったん度外視し,売れる情報を見極める。
  2. まわりにその情報がなければ,持っている人を発掘し,概要を掴む。
  3. セールスレターを書き,ホームページを作成し,先行予約販売を開始する。
  4. 売れることを確認してから,商材の作成を進める。
  5. 商材完成後,予約注文者に代引きで発送する。
  6. 継続したマーケティングでホームページにアクセスを集める。

この内,3-6は手順に沿ってやるだけで,やってみるとそんなに難しくない。1-2の商材選びが一番難しいとのことだ。

p. 32: バカ売れ3大ルール

商材選びで重要なルールが紹介されていた。

まず人間の根源の悩みに関わる「バカ売れ3大ルール」として以下の3点を挙げていた。

  1. お金が儲かるノウハウ (株や稼ぎ方)
  2. 男女の悩みが絡むノウハウ (モテる方法など)
  3. コンプレックス解消,悩み解決ノウハウ (ダイエット,ハゲなど)

悩みが深く,お金を出してでも解決したいと思う人が多いので,売れやすいとのことだ。これに加えて,最近は以下の2点も急激に売り上げが上がるようになっているらしい。

  1. お役立ちツール (ビジネスを効率化するツール集)
  2. スキルアップ (TOEIC,記憶力アップ,ゴルフスコアアップなど)

これらを「バカ売れ3大ルール+2」と本書では総称している。

例えば,インターネット上のお役立ちツールをたくさんまとめて紹介しただけのものでも売れるらしい。人が手間をかけている部分を楽にするという,家事代行,運転代行などと同じようなビジネスになるようで,需要があるらしい。

そして実際に以下の情報商材の販売プラットフォームでの売り上げランキングもこれに沿っているらしい。

  1. インフォトップ
  2. インフォカート
  3. インフォストア

p. 50: 売れる商材の見つけ方

実際にこの5の条件に当てはまるものを見つける方法を説明していた。

これはアマゾンの売れている本のランキングでわかるらしい。

ランキングを1-100位まで1週間に1回,5分間眺めて,気になるキーワードや本があれば,カスタマーレビューなどを読んで,何が良かったのかを把握して,特に気になったタイトルを控えておく。

これで売れるかどうかが直感で見抜けるらしい。

p. 57: 菅野一勢の「商材発見法」

本書の肝ともいえる著者の商材発券方法が紹介されていた。まず,自分や身の回りの情報に限定しないということを前提としている。

  1. 需要把握: 「教えて!goo」で選んだキーワード (例: 口臭) の需要を確認。1000件以下だと売りにくいと判断する。
  2. ライバル確認: 検索エンジンでキーワードを検索して,スポンサーサイトを確認。他者の商品の概要を把握して差別化可能か判断。
  3. ライバルの売れ行き把握: インフォトップのランキングを確認。

1で需要があるのに,2-3が少ない場合,供給が足りていないということで,大チャンスとなる。

p. 63: 売れるネタかどうかを検証する「3の質問」

選んだキーワードに対して,更に3の質問で検証する。

  1. その悩みに緊急性はあるか?
  2. その悩みは,海の底のように深いか?
  3. ノドから手が出るほど欲しい人は,どれくらいいるか?

p. 66: 商材のパートナーとなる「達人」

商材作成のパートナー選びについて紹介されていた。

ここまでの説明で,商材は売れる確率が極めて高い情報の中から,自分がやりたいもの,知りたいものを選ぶことができる。

肝心の商材は自分が詳しいとは限らない。その場合,その道の達人を探してプロデュースする必要がある。中途半端の得意分野でやると売れない商材を作ることになるので,まずは売れる分野にフォーカスする。

肝心の達人はいろんな方法で探せる。

  1. SNS (ミクシィ)
  2. オールアバウト

そして,パートナーを選ぶ際は以下の6の条件をできるだけ多く満たせる情報商材を作れそうな人を選ぶ。

  1. 必ず結果が出る (儲かる,やせる,もてる)
  2. 早く結果が出る (明日から,たった10日で)
  3. 簡単にできる (主婦でもできる,考える必要がない)
  4. 時間がなくてもできる (サラリーマンやOLでもできる)
  5. 写真掲載OK (証拠写真やプロフィール写真はあったほうがよい)
  6. 投資資金が不要 (始めるのにいっさいお金はかからない)

パートナー選びでは,断られてもくじけない。断られても失うものがないので,別の人を探す。

p. 87: 商材の内容

パートナーを選んで商材作成時の内容について説明していた。

これは買い手が絶対に知りたいという内容をもれなく載せることが大事となる。

その分野の本を20-30冊を買い込んで,さらに購入した本のカスタマーレビューで,どういう情報を知りたいのか徹底検証する。

パートナーに商材を書いていただけない場合,質問事項をパートナーにぶつけて取材して,その内容を元に自分かライターで作成する。

p. 91: 売れるタイトル・セールスレター

商材の作成方法が終わったので,ここからはセールスレターの話になる。

まず,タイトルについて説明していた。売れる本はタイトルでほとんど決まるとのことで,タイトルの重要性を問いていた。

これを踏まえて,「まぐまぐ」の週間総合ランキング,Amazonの売り上げランキング,情報商材サイトのランキングでタイトルを見て,まねる。

p. 115: 売り方

商材の形態について説明されていた。

支払い方法を増やしたり,紙書籍版を用意するなど,販売方法を殖やすことを勧めていた。

結論

ネットビジネス黎明期の成功者である菅野一勢の情報起業の手法が書かれていた。

どれも具体的で誰にでもできるような内容だった。コンテンツビジネスに限らず,ビジネスマンとして商売で成功する上で必要な基本的なスタンスも学べて,とてもよかった。

自分の期待以上の内容だった。

是非手元においておきたいと思える1冊だった。

コメント

  1. […] 以前読んだ「時給800円のフリーターが207日で1億2047万円稼いだいちばん簡単な方法」がとてもよかったので、同じ著者のより新しくて書名がほぼ同じこちらの本にも興味を持って読んだ […]

タイトルとURLをコピーしました