書評☆4: 基礎&応用力をしっかり育成! Androidアプリ開発の教科書 | 全17章でAndroidの機能を一通り解説

概要

  • 書名: 基礎&応用力をしっかり育成! Androidアプリ開発の教科書
  • 副題: なんちゃって開発者にならないための実践ハンズオン
  • 著者: WINGSプロジェクト齊藤 新三
  • 出版: 2018-02-20
  • 読了: 2020-03-12 Thu
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/03/31/

評価

Androidのスマートフォンを所有しており,手持ちのAndroidで動作するアプリを作ってみたいと思い購入した。

全17章でAndroidアプリの開発に必要な機能をサンプルを作りながら学べる構成になっている。

1日1-2章ずつ進めてだいたい2週間で最後のサンプルまで一通りなぞってみた。Ubuntu 18.04で学習しており,個人的には最初のAVDのインストールが一番の難所だった。後半の方はサンプルプログラムをなぞるだけで,内容の理解はひとまず後回しにした。

2020年03月で最新のAndroid Studioのバージョンは3.6だが,本書ではぎりぎり3.0.1で動作確認しており,今でもだいたい有効だった。

中身の理解は少々時間がかかるので,まずは一通り通してやって,どういう機能をどうやって実現するかを軽く頭に入れて,必要になったタイミングでしっかり見直すのがよさそうだ。

第11章くらいまでやれば,ある程度のアプリは作れるようになるので,ここまでやってから自作アプリに取り掛かるのもありだろう。

結論

Android開発は開発環境のAndroid Studioのバージョンがあっているかどうかで内容が通用するかが大きく変わる。そういう意味で,同じ3系で解説しており,今でも十分通用する内容でよかった。

Android開発に必要な機能を一通り解説しており,これ1冊でだいたいのAndroidアプリは作れそうに思った。まずは最後まで通しでやってみて,その後個人開発に移りながら復習していけばよさそうに感じた。

最初の1冊として良い本だった。

書評☆4: はじめてのLaravel6入門 | Laravel6やフレームワーク初心者にうってつけの1冊

概要

  • 書名: はじめてのLaravel6入門
  • 副題: AWS Cloud9で学ぶ
  • 著者: 山崎 大助
  • 出版日: 2019-09-16
  • 読了日: 2020-03-08 Sun
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/03/19/

評価

PHP Laravelの勉強中に読んだ1冊だ。

書籍全体を通して本管理アプリを作りながらLaravelでの開発方法を学ぶ本となっている。

他の本と違うのは,以下の2点だ。

  1. 全体像の毎回提示
  2. 最低限の説明

開発するアプリの全体像を説明し,節ごとにどういうものを作るのかを毎回提示してくれており,とてもイメージがつかみやすかった。

そして,サンプルアプリの開発に必要な部分だけ最低限の説明に絞ってくれており,サンプルで使わない余計な細かいことに気を取られなくて済む。

認証機能からファイルアップロード機能まで,Webアプリ開発の主な機能を一通りカバーしてくれており,この手順に沿えば,似たような機能のWebサービスを開発できそうだ。

Laravel 6の入門書としては過去に「速習 Laravel 6」と「PHPエンジニアにおくるLaravel6予習入門」を読んだが,初心者に対しての親切度としては本書が一番だった。

どちらの本も全体像の説明が足りなかったり,使わない細かい機能の説明が多くて,初心者にとっては困惑する内容が多く,いまいちだった。

ただし,個別の機能の説明はやや足りないので,不足分は自分で公式マニュアルを読み必要がある。

結論

Laravel 6の入門書として良い本だった。この本をなぞりながら似たようなアプリを何個か作れば,だいぶ身につくと思った。

同じ著者の他の本も読んでみたいと思った。

ただし,2020-02-13に上位版の「はじめてのLaravel6入門 MAMP環境で学ぶ」が発売されている。これから読むならば,内容が多いこちらを読んだほうが良いだろう。

書評☆4: アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門 | 基本文法は学習したPHP初級者向けの簡単マッシュアップ

概要

  • 書名: アフィリエイターのための Web APIプログラミング入門
  • 副題:
  • 著者: 脇村 隆
  • 出版日: 2011-05-28
  • 読了日: 2020-03-03 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/03/17/

評価

Web APIの調査中に読んだ1冊だ。

WebサービスAPI勉強会」での活用内容を元に,Web APIを活用したアフィリエイトサイトの作り方を解説している。

Web APIとしては以下APIなどが取り扱われていた。

  • 楽天トラベル
  • Google Maps
  • リンクシェア
  • Yahoo! 関連検索ワードAPI

本書の特徴は内容が易しいところだろう。小難しいことは書かれておらず,平易な文体でできる限り簡単に解説している。ただし,PHPの基本文法の理解を前提としている。ここは賛否が分かれると思うが,個人的にはWeb APIの本質に集中できてよかった。

250ページ程度の内容でポイントを絞って,説明されていてよかった。

書籍ではPHPとJavaScriptを扱っており,前半でWeb APIに関連するPHPの基本を解説し,後半でWeb APIの使い方,マッシュアップサイトの構築演習を解説していた。

構築演習もトラベル系サイトとリンクシェアショッピングと,ポイントを絞って,できるだけシンプルな形のものだったので,これなら頑張れば自分でもできそうだと思った。

引用

p. 007: 参考書籍

PHP+MySQL系

  • つくって覚えるPHP入門
  • ノン・プログラマのためのPHP入門10日間コース
  • 速効!図解プログラミングPHP+MySQL
  • PHP 逆引きレシピ

PHP+API系

  • PHP×WebサービスAPIコネクションズ
  • 俺流amazonの作り方
  • Web2.0 プログラマー図API & マッシュアップメソッド
  • マッシュアップかんたんAtoZ

サイト

筆者が参考にした書籍やサイトが紹介されていた。この中では,PHP×WebサービスAPIコネクションズは過去に読んでおり,自分も参考になると感じた。

他のAPI関係の本も読んでみたいと思った。

p. 010: サンプルファイル

サンプルファイルは [//web-service-api.jp/?page_id=428] からダウンロードできる。

p. 222: 勉強会事例紹介

勉強会で実際に作られた33のマッシュアップサイトが紹介されていた。マッシュアップではアイデアが重要なので,どちらかというこちらが参考になった。

結論

PHPの基本文法は理解できた初級者向けにWeb APIのマッシュアップサイトの作成方法を解説していた。

書籍全体のレイアウトも読みやすく,内容も多すぎず複雑でなく,悪くなかった。代わりに扱っているWeb APIが少なく,解説がやや物足りなく感じた。

ただ,詳しい内容は本書の目的と外れるので,詳しい内容が必要な人は,発展的内容として参考書籍に挙げられていた本をあたるのが良いと思った。

書評☆4: Google Android WebAPIプログラミング入門 | 2020年でも類書不在のWeb APIを活用した実用的なAndroidアプリ開発指南

概要

  • 書名: Google Android WebAPIプログラミング入門
  • 副題:
  • 著者: 横山 隆司
  • 出版日: 2011-04-01
  • 読了日: 2020-03-05 Thu
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2020/03/15/

評価

Web APIの調査中に読んだ1冊だ。

Androidアプリ上でWeb APIを使う方法を解説している。本書内では以下のWeb APIを使っていた。

  • Google Chart API
  • Social Feedback (GREE)
  • じゃらんWebサービス
  • HeartRails Express
  • YouTube Data API
  • Twitter4j
  • Facebook SDK
  • Admob SDK

Androidの入門書を読み終えて,次のステップとして何かアプリを作る人を対象に書かれている。そのため,基本的な内容は省略されており,内容もややレベルが高い。

ただし,その分実際のアプリ開発の部分に内容が集中されていてよかった。実コードの掲載が多く,内容を理解するにはある程度の知識が必要だ。

Web APIを使うAndroidアプリは実用的なものになるので,着眼点としてよかった。

出版が2011年と古くなっているのだが,基本的な作りは変わらないと思うのと,意外なことにWeb APIをあつかったAndroidの本は他にあまり出版されていない。

そういう意味でこの本は貴重だと感じた。

結論

Web APIの教材としてAndrodでのWeb APIの活用例が書かれていた。

内容が中級者向けとなっており,やや難易度が高い。ただし,その分実用的なアプリ開発例が紹介されており,Androidの次の学習として,なぞるだけでもよい勉強になると思った。

意外なことに,2020年の今でもAndroidでWeb APIを取り扱ったよさそうな本が他に見つからなかったので,2011年と出版が古いものの今でも十分価値があるように感じた。

手元においてWeb APIを活用したAndroidアプリ開発の参考にしたいと思った。

書評☆4: [改訂第3版]Jenkins実践入門 | ハイテクチームで必須の定番CIソフトを網羅的に解説した唯一の本

概要

  • 書名: [改訂第3版]Jenkins実践入門
  • 副題: ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術
  • 著者: 佐藤 聖規 and 和田 貴久 and 新井 雄介 and 米沢 弘樹 and 山岸 啓 and 岩成 祐樹
  • 出版日: 2017-05-24
  • 読了日: 2019-12-18 Wed
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/18/

評価

一流ハイテクチームで当たり前のように使われているCIの代表的なソフトであるJenkinsについて解説している。

Jenkinsの使い方について1冊まるごと書かれている本は本書が唯一であり,Jenkinsについて学ぶ上では外すすことができない本だろう。

書籍の構成は以下のとおりとなっていた。

  1. JenkinsとCIの説明
  2. Jenkinsのインストール・設定
  3. ビルドの自動化
  4. 開発環境の準備
  5. ビルド以外のテスト,カバレッジ,インスペクションなどの自動化など

Java製のサンプルプロジェクトを題材に,Jenkinsによる自動化の第一歩として,ビルドの自動化から始まり,徐々にテストやカバレッジなどビルド以外にも自動化するとよい作業を追加で設定していくという手順をとっていた。

それぞれの段階で必要なツールの簡単な使い方から設定方法が書かれており参考になった。

また,応用的な使い方としてPipelineやJenkinsのプラグイン開発についても言及があり,Jenkinsについて全体を知る上で必要な情報が網羅されていた。

引用

p. 26: 1.3.2 Jenkinsの歴史

JenkinsはもともとHudsonという名前で開発されており,開発元のSun Microsystems社のOracleへの買収などをきっかけに2010年にJenkinsに改名となった。Jenkinsの歴史がまとめられておりわかりやすかった。

p. 66: Column GitからJenkinsビルドをトリガーする

Gitの「ポストコミットフックスクリプト」からJenkinsのビルドを開始する方法が書かれていた。この方法でコミット時にビルドさせると,masterへのマージ時にビルドエラーやコーディング規約などのチェックもできていいなと思った。

p. 299: Column Xvfb PluginによるXvfbでのSeleniumの実行

GUI環境がインストールされていなかったり,画面の接続されていないLinuxマシン上で画面を表示する方法が解説されていた。

Jenkinsとは関係ないが,丁度VNCでモニターの接続されていないLinuxマシンで画面解像度を変更する方法を探しており,Xvfbで実現可能なことがわかり参考になった。

p. 314: Column Infrastracture as CodeではじめるインフラCI

なお、 Chefと Jenkinsを組み合わせたインフラ自動構築については本書の姉妹本である WEB+DB PRESS plusシリーズの『Chef実践入門―コードによるインフラ構成の自動化』に詳しく 書かれているので、興味があれば、 ぜひご一読ください。

インフラ自動構築についてはあまり興味なかったが,必要になったらここで引用されている本を読もうと思った。

p. 384: Column Continuous Deliveryとは?

Continuous Deliveryについて書籍『継続的デリバリー 信頼できるソフトウェアリリースのためのビルド・ テスト ・ デプロイメントの自動化』に詳しい記述があります。 Jenkinsは Continuous Deliveryを実現する上で中核となるソフトウェアです。 ぜひ Jenkinsでワンクリックデプロイにチャレンジしてみてください。

CIのさらに一歩進んだやり方としてCDについて参考書籍が紹介されていた。

結論

ハイテクチーム・企業で当たり前のように使われているCIの代表的なソフトであるJenkinsについて網羅的に解説されている本だった。

Jenkinsについてきちんと解説されている本は少なく,日本語では本書が唯一の本だろう。IT技術者としてレベルを高めるために必要なCIの技術について本書で学べる。

Jenkins認定試験の参考書にもなりえる本で,Jenkinsを学ぶ上で必須の本だろう。

内容自体も基本的なことから応用的なところまで,実例を交えながら解説されていた。題材はJavaの開発プロジェクトであったが,ビルドツールなどを他に置き換えることで,C/C++やJavaScriptのプロジェクトにも応用できると思った。

書評☆4 ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版] | デザインの4原則は近接・整列・反復・対比

概要

  • 書名: ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]
  • 副題:
  • 著者: Robin Williams
  • 出版日: 2016-07-02
  • 読了日: 2019-12-10 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/14/

評価

いろんなところでデザインの本として推奨されていたため興味を持って読んだ。

デザイナー以外の人に向けたうまくデザインを施し,人目を惹きつけるための原則を解説している。

書籍の冒頭で掲示される以下の4原則を書籍の2/3程をかけて一つ一つ実例を踏まえて丁寧に解説していた。

  1. コントラスト (Contrast) (対比)
  2. 反復 (Repetition)
  3. 整列 (Alignment)
  4. 近接 (Proximity)

残りの1/3は文字組版に関する解説だった。

書籍自体がこれらの原則に従ってデザインされていて読みやすく,ところどころにユーモアを交えながら,理由を丁寧に説明されていた。そのため,ページ数は260ページほどと。程々で文字数もそこまで多いとは思わなかったが,読むのに時間がかかってしまった。

随所に練習問題のようなものがあったり,使用フォントの紹介や文献の引用もあり実用的でいい本だった。

また,最期のタイポグラフィの章は文献の引用があまりなく,信頼性には若干欠けるように思ったが,一般常識として興味深かった。

引用

p. 170 ダッシュ

ここでは英単語で見かけるダッシュについて説明されていた。

  • ハイフン: 単語のハイフネーションや行の折り返しに使う
  • Enダッシュ (エンダッシュ): 大文字のNの幅とほぼ同じ。時刻や月のような語の間に入れて期間を示すのに使う。toの代わりに入れる。読むときはtoと読む。その他,複合形容詞の構成要素が2語あるいはハイフネーションされた後の場合に使う。
  • Emダッシュ (エムダッシュ): enダッシュの2倍の長さで大文字のMとほぼ同じ。思考の流れが突然変わったことやピリオドでは強いがコンマでは弱い箇所で使う。

p. 177 いろいろなこと

ここでは約物の取扱について参考になった。

  • スタイル付テキスト直後の約物: ボールド体,イタリック体,異なるフォントなどのスタイルを付けた単語があれば,その最期の文字の直後の約物は同じスタイルにする。
  • パーレン内部の約物: 約物をパーレン (丸括弧) の中と外のどちらに置くべきかは以下のルールに従う。
    • パーレン内のテキストが完全な文の一部なら約物はパーレンの外に出る (この例のように)。
    • パーレン内のテキストが完全で独立した文なら約物は中にはいる。(これは約物が入っている文の見本です。)

結論

いろんなところで推奨・紹介されているだけのことはあり,読みやすくていい本だった。一度は読んでおいて損はないと思った。

ただし,一つ一つの余白の使い方,配置のしかたというのは実際にやるのは難しい。例えば自分で名刺を作る際も文字などの配置をきれいに違和感なく,全ての配置に意味を込めようと思うと難しい。デザイナーがすごいなと思った。

できる範囲で原則を実践し,できる範囲でうまくやるのが良いだろうと思った。

書評☆4 気づけばプロ並みPHP 改訂版 | Webサービスの必須要素をフルスクラッチのPHPで網羅

概要

  • 書名: 気づけばプロ並みPHP 改訂版
  • 副題: ゼロから作れる人になる!
  • 著者: 谷藤 賢一
  • 出版日: 2017-03-06
  • 読了日: 2019-12-04 Wed
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/08/

評価

PHPによるWebサービスの開発方法に興味があり,多くのWebサイトでこの書籍が推薦されていたため興味を持って読んだ。

書籍の内容としては,ショッピングサイトを題材にPHPによるWebサービスの開発を学ぶ本となっている。

動作環境はPHP 5+XAMPPとなっている。PHPの基本機能しか使っていないので,PHP 5でも7でも特に影響はなさそうだ。

前著の「いきなりはじめるPHP ワクワク・ドキドキの入門教室」である程度PHPについて知識があることをベースにしている。が,本文でもある程度説明はある。

Webサービスに必須の以下の機能を具体的にどのように実装するのか学べるようになっている。

  • DB操作
  • セッション管理
  • メール送信
  • ファイルダウンロード
  • 会員機能

PHPの教本はいろいろ出ているが,書籍の末尾にDB操作だけとか,PEARなどの外部ライブラリーやフレームワークを使っていたり,どれも微妙なものばかりな印象だった。

この書籍はPHPの基本機能だけで,ここまで網羅的にWebサービスに必要な機能を説明しているところが,他の書籍と一線を画している。そして,初学者を強く意識しており,あまり細かいことの説明を避けて,本質的な部分の説明に絞っている。

入力チェックのために画面構成が冗長であったり,まどろっこし部分などがあったりはするのだが,丁寧に順序立てて説明しており,よかった。

本書1冊をきっちりこなすことができれば,自分で会員機能のあるWebサイトを構築でき,半年から1年のPHPの実務経験と同等の経験が身につけられそうに感じた。

本書をきっちりこなして基礎を身に着けてから,Smarty,CakePHP,Laravel,Symphonyのような人気のPHPのフレームワークを触るのが正攻法に感じた。

結論

PHPの入門書は何冊か読んだが,入門書の次の一冊としてこの本がよかった。入門書ではWebサービスに必要な要素の説明が欠けている。

例えば,セッション管理の説明はあるが,実際の会員機能については説明がない。そのため,ログイン後のページアクセスではどのようにログイン中かそうでないかを判定し,処理を分けるのかまで書かれていない。そうした実際のWebサービスには必要な細々としたことが,一つのショッピングサイトを作ることで本書で学ぶことができる。

また内容が実践的なものが多く,例えば配列の使い方にしても,単純な使い方だけではなく,配列のキーをうまく使うことでif文を省略できるなど,実用的な使い方を説明していてよかった。

多くのサイトで本書が推薦されているだけのことはあると感じた。

セキュリティ的に問題があったり,UIや画面構成がいまいちだったりはするが,基本については押さえられており,遊びの個人サイトであればセキュリティに目をつぶってそのまま流用できるのではないかと思った。

教科書的に無味乾燥なサンプルをやるのではなく,実践的な内容が詰まっており,いい本だった。

書評☆4 起業の科学 スタートアップサイエンス | 科学に基づいた成功するスタートアップのコツ

概要

  • 書名: 起業の科学 スタートアップサイエンス
  • 副題:
  • 著者: 田所 雅之
  • 出版日: 2017-11-06
  • 読了日: 2019-10-15 Tue
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/12/02/

評価

スタートアップの成功に必要な知識をまとめようと著者が作成した「スタートアップサイエンス2017」をベースにした成功するスタートアップの解説本となっている。

この本のすごいところは以下の2点だろう。

  1. 文献
  2. レイアウト

過去の成功したスタートアップと失敗したスタートアップの事例をふんだんに散りばめられており,出典元の情報も記載されている。情報の出所が記載されており,信頼性が高いと感じた。

また,元がスライドベースだということでイラストや図解が大量に掲載されており,かなり読みやすかった。

実際にスタートアップを考える際に,手元においておきたい資料になるだろうと感じた。

引用

p. 18-29 1-1スタートアップにとっての「良いアイデア」とは

スタートアップはいかに課題にフォーカスするか,解決する課題の質を高めることを説明していた。解決する問題の影響度が高ければ高いほど,ビジネスとしても大きな成果が上がる。ただし,グーグルグラスやアップルウォッチのように,大企業でも課題を軽視すると失敗するとというのを事例を出して説明していたのがよかった。

その他,同じ観点で自分ごととして捉えられる課題を解決することが課題の質の向上につながるとのことだった。

また,スタートアップは誰が聞いても良いアイデアを選ぶべきでないとして,大企業の意思決定の流れを用いていたのは面白かった。たしかに,大企業のように重役を何人も説得しようとすると,長持ちするモバイルバッテリーのように,ありきたりな誰が聞いても良いと思うような既存の製品の改善くらいしかできない。

スタートアップは,電池不要のスマホのような既存市場を破壊するくらいのことをしないと,一見悪いようなアイデアを打ち出すことが重要だ。

p. 60: PEST分析で「兆し」を見つける

このセクションでは,スタートアップのための課題を見つけ出すための4種類の領域について分析していた。

  1. Politics
  2. Economy
  3. Society
  4. Technology

例えば,規制産業ほど規制緩和時にスタートアップにとっては大きなチャンスとなり得る。規制に守られてきた企業はエンドユーザーのUXなどを考えていないからだ。

結論

実際に自分で起業するなんてことは,ほとんどないだろう。そういう意味で大多数の人にとっては無意味な本だろう。

ただし,起業する際には参考になりそうな情報が,文献を元にわかりやすくまとまっていた。実際に起業する際には入手してもう一度読み直したいと思った。

書評☆4 魔法のように片づく!見つかる!超ファイルの技術 | 「超整理法」の押し出し式ファイリングを改良したWI式ファイリングシステムは書類整理に効果あり!

概要

  • 書名: 魔法のように片づく!見つかる!超ファイルの技術
  • 副題:
  • 著者: 刑部 恒男
  • 出版日: 2005-08-27
  • 読了日: 2019-10-11 Fri
  • 評価: ☆4
  • URL: https://book.senooken.jp/post/2019/11/29/

評価

ファイル・書類の整理術を解説している。この本の特徴としては,既存のファイリング術を試して試行錯誤の上に考案したWI式ファイリングシステムを解説しているところだ。

ファイリング術としては,野口による「「超」整理法 – 情報検索と発想の新システム (中公新書)」で提案されている押し出し式ファイリングが有名だった。

ただし,該当書籍内でも説明がある通り,この方法は数が増えると検索に時間がかかる。そのため,量が増えたらうまく分類して保管場所に格納する必要があった。

そこで,著者が考案したWI式ファイリングシステムでは,封筒にWI (ダブル・インデックス) を記入し,グループ名と中身をそれぞれ記入する。これにより,グループで管理することが可能になる。

WI式ファイリングシステムの実践方法を図解を用いてわかりやすく解説されていた。過去に参考にした他の文献も随所に引用されており,さすが医学博士だと思える素晴らしい書籍に仕上がっていた。

日々の生活な中に取り入れてみたいと感じた。

引用

引用箇所が多いので,ページ数と概要を記載しておく。

  • p. 4-7 まえがき: 野口式+山根式の既存の整理法の概要と欠点を手短に言及されていた。
  • p. 27 理想的な仕事環境のための4つの条件: ファイリングシステムに必要な要件を定義していた。
  • p. 48-51 「魔法の袋」で夢のシステム化: WI式ファイリングシステムの全体フローがまとめられていた。
  • p. 60 2 「山根式袋ファイル」の50音順検索のメリット・デメリットは?: 既存のファイリング術として1986年出版の山根による「スーパー書斎の仕事術」の方法を紹介していた。この方法は「超整理法」以前の方法で知らなかった。
  • p. 108 5 ネーミングのポイントは、最初に思いついた名前: WI式の課題としてインデックスへ記入する名前を感じていた。ここでは最初に思いついた名前がいいと解説していた。
  • p. 124 9 保管スペースをどうするか?: 保管スペースの確保方法を解説しており,その中で垣添が「知の便利フォーム術」で提案している内容も引用していた。
  • p. 140-143 「スタンプ法」にすれば簡単で美しい!: WI式のインデックス部分の枠の用意方法を説明していた。専用のスタンプを作る際の寸法が書かれていた。
  • p. 146-149 4 ファイルの中は、クリアーホルダーで細分化すればいい: 袋ファイルの中にそのまま詰め込むとぐちゃぐちゃになるので,クリアファイルで細分化することを提案していた。
  • p. 152-155 5 封筒が「情報カード」になる: 封筒表面の活用方法を解説していた。その中で中身の移動履歴を記入することを薦めていた。
  • p. 156-159 6 大量に使う人は「印刷法」: 大量に使う人向けに封筒へのラベル類の印刷の寸法が書かれていた。
  • p. 170-173 3 さまざまな情報や資料をファイリングする: ファイルをどういう単位で格納するか解説していた。保存するか迷ったらペンディングファイルを使うというのがポイントだった。
  • p. 200-203 1 「I Canカード」で夢を実現する!: WI式の番外編としてシステム手帳活用術を解説していた。その中で,著者が印象に残った梅棹忠夫の「知的生産の技術」を紹介していた。

結論

医学博士により書かれたファイリング術に関する本だった。医学博士だけあって,既存の文献を引用しており,論理的に文章が組み立ててられてとても良かった。

また,過去の文献の引用からわかる通り,実際にいろんなファイリング術を試した試行錯誤の過程も記されており,今回提案されたWI式ファイリングシステムの経緯なども参考になった。

2017年に「片づく! 見つかる! スピーディー![完全版]超ファイルの技術」という新著でている。本書の出版時は,WI式の専用封筒開発の文具企業への企画は失敗したようだが,コクヨから打診が出てWI式に最適な商品「グルーピングフォルダー」が販売されたようだ。これにあわせて内容を見直したもののようだ。章構成はほぼ同じなので,本書でも十分通用するだろう。

詳細はWI式の公式サイト[魔法の整理術! WI式ファイル法・公式サイト」を見ると良い。

この本の内容がよかったので,著者の別の本も読みたいと思った。

書評☆4 詳解 システム・パフォーマンス | DTraceを使えばパフォーマンス計測は完璧

概要

OSとしてLinuxとSolarisを題材にシステムやソフトウェアのパフォーマンス計測について解説している。

メモリー,CPU,ファイルシステム,ネットワーク,仮想化など広範な領域に対して,パフォーマンス計測の観点や具体的なツールでの計測方法について解説している。どれも詳しくて具体的で役に立った。

iostat, vmstat, sarなど多数のコマンドが解説されている。その中でも,DTraceというD言語ベースのツールが非常に強力だ。このツールの存在は本書で初めて知った。

本書で扱っているほとんどのパフォーマンス計測で,DTraceのサンプルがたくさんあり,おそらくDTraceさえ使いこなせれば,パフォーマンス計測は完璧なのではないかとも思えた。

個人的にはベンチマークの節は物足りなかった。ベンチマークを測るときは,OSやハードウェアのどういう情報を併記する必要があるのか,そしてその情報はどうやって取得すればいいのか,そういう情報があればよかった。

結論

サーバーの保守などでパフォーマンスの計測が必要な場合,この本を手元に置いて読んでおくのが良い。

パフォーマンス管理の戦略を練る際にとても役に立つだろう。本書では,LinuxとSoralisしか対象としていないので,Windowsでも同じような本があればいいと感じた。

パーマリンク: https://book.senooken.jp/post/2018/07/24/