書評☆2: なぜITは社会を変えないのか | 学者向けIT社会論

概要

  • 書名: なぜITは社会を変えないのか
  • 副題:
  • 著者: ジョン・シーリー・ブラウン and ポーツ・ドゥグッド
  • 出版: 2002-03-25
  • 読了: 2020-05-11 Mon
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/05/14/

評価

GUIやマウスなど現在のデジタル機器に欠かせない技術を発明したことで有名なゼロックスのパロアルト研究所 (PARC) の研究者2名によるデジタル情報と個人との本質的な関係について論じた本となっている。

総務省の官僚によるセミナーで本書について言及されており,興味を持って読んだ。

著者の2名が最近の12年間以上に渡って,公の場や私的な場で長時間に渡る対話を整理したものとなっている。

学者同士の対話をまとめただけあって,参考文献はきっちり掲載されている。しかし,本文がいちいち小難しくて,何がいいたいのかかなりわかりにくかった。訳者のあとがきでも翻訳が困難だったとあり,本書の難解さがうかがいしれる。

加えて,日常生活で何か取り入れられそうなものもなく,正直なところ読んでも読まなくても何ら影響がなく,時間の無駄に感じた。

読みはじめてかなり読みにくいなと思ったので,軽く読み流して終わった。

結論

総務省の官僚が引用していたこともあり,期待していたのだが,内容が学術的で難解だったため,一般の人が読むのはしんどいと思った。

情報分野に関する研究者やコンサルタントなど,一部の知識層だけが読めばよく,普通の人は読まなくてもいいと思った。

書評☆3: 難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください! | 英語が話せるようになるためのたった2個の方法

概要

  • 書名: 難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!
  • 副題:
  • 著者: スティーブ・ソレイシィ and 大橋 弘裕
  • 出版: 2017-08-01
  • 読了: 2020-05-05 Tue
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/05/07/

評価

過去に,同じ著者の「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を呼んでおり,こちらの本がわかりやすかったので,同じシリーズと思われる本書にも興味を持って読んだ。

主著者のスティーブ・ソレイシィは過去に「英会話ペラペラビジネス100
」など,英会話に関する著書を多数出版しており,何冊か読んだことがある。

本書では過去にスティーブ・ソレイシィが書いてきた内容を再び対話形式でまとめ直した内容となっていた。スティーブの書籍を過去に読んだことがある人にとっては,同じような内容の焼き直しでそこまで目新しいことはなかった。ただ,対話形式で書かれていたので読みやすかった。

過去の書籍同様,英語の汎用表現にポイントを絞った解説をしており,過去にスティーブの書籍を読んだことがない人にとっては新鮮で良い本だと感じるだろう。

引用

p. 14: やるべきことは2つ。

「そしたらね、やるべきことは2つ。この2つをやれば、単語をたくさん覚えたり、ハードな勉強をしたりしなくても、必ず話せるようになるよ。旅行はもちろん、仕事でもね。」

冒頭のプロローグでスティーブが英語を話せるようになるたった2の方法を紹介していた。その方法とは,以下だ。

  1. オンライン英会話の活用
  2. スピーキングテストの受験

英会話をマスターするには,当然ながら英会話を実践する必要がある。それで1を挙げていた。そして,英会話力を客観的に評価するために,スピーキングテストを受ける。スピーキングテストを受けなければ,自分でなんとなく話せる気がなったするだけで,客観的に話せるようになったとはみなせないからだ。

個人的にはこの2の方法については,過去の本で書かれておらず,なるほどと思った。

結論

英会話をできるようになるには,当然ながら英会話を実践する必要がある。

漠然と英語が話せればいいとは思うが,では話せるようになったとしてどこで使うのかという問題がある。よくよく考えれば,日本に済んでいる間は英語を話せなくても特に困らない。世界を舞台に活躍したい人に必要なくらいだろう。

書籍は読みやすかったが,これを読んで英会話のモチベーションが自分にはないことを再確認した。英文を読み書きさえできれば,十分ではないだろうかな。

書評☆4: お金と自由をもたらす最速の稼ぎ方 | ライバルを真似した逆説思考は一見の価値あり

概要

  • 書名: お金と自由をもたらす最速の稼ぎ方
  • 副題: ゼロから1年で1億円儲ける逆説の成功法則
  • 著者: 船ケ山 哲
  • 出版: 2018-10-31
  • 読了: 2020-04-22 Wed
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/05/03/

評価

お金儲けの方法についての本だった。

副題にあるように,ゼロから1年で1億円儲けるための鉄則が書かれていた。

ポイントとなるのは,副題にある通り逆説で考えることだ。その考え方の一部を以下に列挙する。

  1. 100万円の商品×100人で1億円を目指す
  2. 100万円の市場を探す
  3. 自分の過去の経験を100万円の商品に落とし込む
  4. 顧客の願望に焦点をあてる
  5. ライバルを真似して,味方につける

小林 正弥の「自分を最高値で売る方法」と重なる部分があった。

しかし,本書はその実践方法がイメージしやすかった。具体的な実践方法までは書いていないが,基本的なやり方が書かれていて,それに準じた行動は取れそうだった。そこが小林正弥の本との決定的な違いだ。

論理が通っており,自分の中でいろいろなるほどと思わされるところが多かった。

小林 正弥の本でも顧客の願望に焦点をあてるということが書いてあったが,そちらの内容が頭に若干入っていたのもあり,本書は論理だてた説明,一般の人が疑問に思うようなところ (上記の逆説発想) に関しても理由の説明があり,よかった。

また,丁度最近読んだ「働かないで年収5160万円稼ぐ方法」と同じく,既に成功している他者を真似するというところが本書でも取り入れられており,普通の人が成功する鉄則なのかと思った。

引用

参考になった箇所が多かった。

p. 34: 商品は販売してから作ればいい

とはいえ、深く考えている時間があまりなかったのと「商品は販売してから作ればいい」ということで、ひとまずスペイン語の教材を販売することにしました。

この真相については、このあとゆっくりお伝えしていきますが、ここでは簡単に説明すると、売れるかわからないものを先に作るとリスクが生じるということと、時間を無駄にしてしまうからです。

だから、お客様が持つ願望を把握するまでは商品を作ってはいけないのです。

この「商品を販売してから作ればいい」というところの説明がやや物足りなく感じた。顧客の願望をきっちり把握するというのはわかったのだが…

p. 43: 1000万円、5000万円、1億円は、延長にはなく、そもそも考え方が違う

1000万円、5000万円、1億円というのは、数字的つながりはあっても、延長にはないのです。


とはいえ、「何がどう違うのか?」ということがわからなければ納得することも受け入れることもできないと思いますので、簡単に違いをお伝えしておきます。

1000万円は、時間と労力を切り売りすれば達成できます。いわゆるサラリーマンと呼ばれる人たちです。

5000万円は、その労力を他人に任せ、お金を使うことで、規模を拡大させる人のことを示します。

そして最後、1億円は、その流れを仕組み化しパッケージングすることで高額に変え、そのまま仕組みごと販売してしまう人のことを示します。

これはあくまで例ですが、この続きは、本性の中で詳しくお伝えしていきます。

このようにザックリ比べても、その違いはなんとなくわかったと思いますが、そもそも考えていること、やっていること、見ている視点が違うのです。

また、その他にも解釈であったり、捉え方なども収入により異なるわけですが、ただ1つだけいえることは、ゼロでまだ稼いでいない段階から億を稼ぐ思考法を身につけておくことは大切だということです。

というのも、先ほどお話したように、そもそも1000万円、5000万円、1億円というのは、延長にはありません。考えていることが、そもそも違います。1000万円の時間と労力を切り売り拡大し続けた延長に、5000万円はありません。5000万円から1億円も同じです。

よく考えればそうなのだが,サラリーマンと億万長者は考え方が違う。サラリーマンでいくら頑張っても億万長者にはなれない。そういう根本的なところに気付かされる文章だった。

p. 52: 自分の過去をお金に変える

これまで培った実績を活かしたビジネスに参入すれば、成功確率を飛躍的に上げることができます。

ゼロからのスタートではなくなるからです。

自分の過去をお金に変えるイメージです。


自分の過去を手掛ければ成功できることはわかったと思います。

しかし、それではサラリーマンの延長となるので、「違う仕事をしたい」だったり、「どうせ起業するのであれば、好きなことをビジネスにしたい」という人がたまにいるようです。

ここで明確にしておかなければいけないのは、「稼ぎたいのか?」、それとも「夢を追いたいのか?」をはじめに決めておくことです。

というのも、ここを混同して夢を負っている間は、叶うことなく妄想で終わるからです。

自分のやりたいこととお金稼ぎは,たしかに別に考えたほうがいいのかもしれない。今まで,自分のやりたいことを重視してきたかもしれない。

p. 65: 何にお金を使っているのか?

注意すべき点をお伝えしておくと、「自分がやるべきこと」と「自分以外の人のほうが優れていること」を分けて考えるということです。


しかし、それが、「お金に直結するかどうか?」といわれたら疑問に感じる人も多いはずです。


では、どのような視点を持てば上限知らずに、お金を増やすことができるのか?それは、「お客様が感じる価値」に直結しているものかどうかを知ることです。

つまりは「集客」ないし「セールス」に直結しているものかどうかです。


お金儲けが下手な人は、このような視点で物事を考えることなく、自分のやりたいことやできることを優先しがちですが、それではいつまで経ってもお金を生み出すことはできません。

なぜなら、お金というものは、お客様が感じる価値を対価交換して、はじめてやってくるものだからです。


ですので、部屋の中にこもり大声で「いい商品です」と叫ぶ暇があるのであれば、まずは表に出て、多くの人が「何にお金を使っているのか?」ということを聞くことのほうが大切です。

世の多くの人は時間を切り売りしてお金を稼いでいる。ある意味これが自分ができることをやる,自分がやりたいことをやるという視点だ。しかし,お金を稼ぎたいのであれば,お金に直結するかどうかという視点を持つ必要がある。

p. 67: 自分への投資対象

ここでは自分の中に蓄積されていくものに投資してくことが大きな資産を築くことになるとして,以下の3の対象への投資を説明していた。

  1. 知識
  2. 経験
  3. 実績

ここで実績への投資というのが目新しかった。書籍全体で書かれているが,商品単体ではなくこの実績が重要というのが後に分かる。

p. 76: 1億円を楽々達成する人 vs 一生達成できない人

本書全体で取り扱っている1億円稼ぐ考え方として,どのようなステップを踏めば達成できるかを書いていた。その中で,商品の売り方として,以下の2通りの方法の対比が書かれていた。

  1. 100円の商品を100万人に販売
  2. 100万円の商品を100人に販売

100円の商品を100万人に販売する方法は,集客にコストがかかるため難しい。そこで,2の100万円の商品を100人に売るという方法を提唱していた。

たしかに単価が高いほうが利幅も大きいのだが。この後この100万円の商品の作り方が展開されていく。

p. 100: 成功法則1: 商品ではなく価格から入る

そこで、もっとも大切となる考え方が、「どの市場に入るかで勝負は決まる」ということです。


そうではなく、ここでのポイントは、商品から金額を決めるのではなく、金額を先に決め、商品は後から帳尻を合わせるということなのです。

似たようなサービスでも価格が異なるということがある。価格は商品単体だけではなく,総合的なものが含まれている。

商品や単価から金額を決めると金額は低くなるしかない。そうではなく,金額を決めてその金額になるように商品を取り合わせる。

p. 105: 成功法則2: すでにある市場を見極める

ではどのようにすれば、具体的に100万円の賞品を作ることができるのか?それは、すでに「100万円の賞品やサービスを扱っている市場を探す」ことです。


この市場が、成否を分けます。

ただここでのコツは、あなたの周りに、この100万円の単価を扱う市場がない場合です。

というより大概の場合、そんな高単価の市場などないわけですが、そこで諦めてしまっては、1億円は泡となり消えてしまいます。

そうではなく、ないのであれば他の業界であれ100万円の市場を探し、自分が合わせる必要があります。

この発想が、あなたに1億円の道を切り開いてくれます。

それをもう少しイメージしていただくために、1章でお伝えした私のクライアントの一人でもあるコロンビア在住の日本人の方の例をあげましょう。


そこで、この単価を上げるべくおこなったことは、他の100万絵の市場は他にないかと考えたのです。

すると、これからビジネスを行いたい、起業したいという市場では、単価が100万円ということがわかったのです。

ただ今のままでは、彼らの願望を満たすことはできません。

なぜなら、語学とビジネスがリンクしていないからです。

そこで商品に手を加え、彼らの願望にマッチするようにカスタマイズすることにしました。

具体的には、スペイン語を教えるだけでなく、そこで得た知識を使える場まで組み込むことにしたのです。

ただ、ここで用意した「場」というのは、単なる外国人と触れ合うような交流会などではなく、この方が元々、リソースとして持っていた国際舞台で活躍できる通訳や翻訳の場です。

さらに、この2つに加えて、世界のエリートとのつながりもあったため、4本柱でサービスを構築することにしました。

その結果、この商品が市場でヒットし、1年で2億円を生み出すことになりました。

このように100万円の市場に合わせた商品ラインナップに変えれば、スペイン語であっても億を超えるビジネスを展開することができるわけですが、実績やお客様の声が増えれば、さらに単価だけでなく売上を上げることができます。

本書のテーマの億を稼ぐ方法の肝となる部分が解説されていた。普通の人はたしかに身近に100万円もの単価の市場にはいない。うまく探す必要がある。単価の高い市場を見極めて,そこの商品を合わせるというのは理にかなっている。

p. 112: 成功法則4: ライバルのサービスを研究し尽くす

そうはいっても、「本当に自分にできるのか?」という不安を抱える人も多いと思いますので、ここからは、感情的にも理屈的にも100万円を受け入れる具体的ステップをお伝えしていきます。

その際のコツは、2ステップで考えていくことです。

  1. ライバルのサービスを受け、自分の位置付けを知ること
  2. ライバルの欠点を見出し、改善策を自社に反映させること

本書でいいなと思ったのがこのライバルのサービスを研究し尽くすということだ。先日読んだばかりの「働かないで年収5160万円稼ぐ方法」と通じる内容だった。

真似から入るというのは普遍的で効果的な方法なのかもしれない。

p. 142: ビジネス初心者が一気にブレイクを勝ち得る「実績」の威力

とはいえ、その肝心な実績を「どのように取ればいいのか?」わからない人も多いと思いますし,特に、駆け出しの新人は、実績がないのは当然です。

しかしそれを許してくれないのが、ビジネスであり、お客様です。


そのために、必要な考えは、実績は2つの種類があるということを知ることです。

まず1つ目は、「お客様側の実績」です。

これは誰もが想像しやすくわかりやすいと思いますが、お客様が商品を使うことで得られる実績です。


次に、「自分側の実績」です。

特に、何も誇れる実績がない人は、この自分側の実績に目を向けることが必要です。

というのも、お客様の実績というのは、駆け出しで、これといって何もないころは、しょぼい実績しか得ることができません。

なぜなら、大きな成果を出すいいお客様というのは、実績によって引き寄せられるからです。


では、どのような視点を持てば、今、何もない人であっても強烈な実績を取ることができるのか? というと、自分自身が、自社の商品やサービスを使い、お客様の立場で実証することです。

それが最初のステップとなります。


そこで実体験することで、その結果をできるだけ具体的に表現しましょう。

そうすることで商品を使った人が、どのような未来を得ることができるのかということをt伝えることができます。

その際のポイントは、商品を使った感想を述べるのではなく、実際に体験し得られた未来を語ることです。

次に、権威ある媒体などで1位という称号を取るというのも有効な手段の1つとなります。

例えば、最近であればアマゾンの電子書籍などは誰もが簡単に出せるので、まずは電子書籍を出版し、アマゾン1位という称号を取るということもできます。

開始直後の大きな問題となる実績の話が解説されていた。実際に自分で使い込んだことを表現したり,何かの媒体で1位を取るなどという話だった。前者はたしかに自分一人でできる。後者はなかなか難しいだろうけれど。

p. 176: お客様は「ここ」にいる!ピンポイントで狙えば外すことはない

そこで、ここからは商品を買うお客様がどこにいるのかをスバッと見極める方法についてお話していきます。


それは、ライバルの会社やお店です。

ここでもライバルを見習うというところが発揮された。

p. 186: ビジネスを安定させるお金の根源

ビジネスを安定させるために必要なのは、お金を生み出す根源を持っているかどうかです。


それは、「見込み客リスト」です。

簡単に説明すると、商品やサービスを買う可能性のあるリストのことです。

商品が用意できたら最後に売り先を探す必要がある。一般的な会社の営業と同じだと思った。

p. 193: 権威者の信頼を受け取る2つの価値

まったくの無名の人間が、何の後ろ盾もなく100万円の商品を売り続けるというのあh並大抵のことではありません。

しかし、そこに「信頼」というエッセンスが入れば、状況は一変します。


この応援者はあまりに意外で、奇想天外な考え方なので、しっかり目を見開き、読み進めてください。

その応援者とは、「ライバル」です。


なぜなら、『ライバルには、あなたの将来のお客様がいる』からです。


では、どのようにライバルに近づき、味方につけることができるのか?

それは彼らが提供する商品・サービスのすべてを購入し、まずは存在を示すことです。

話はそれからです。

というのも、近しい存在にならないかぎり、相手の価値を観察することもできません。


その形態が、紹介という形かもしれないし、一緒にビジネスを行うということかもしれません。

ですから、短期間で一気に成功ステージへ駆け上がり、業界TOPの仲間入りしたいと望むのであれば、ライバルを敵視するのではなく、味方につけることです。

見込み客リストや信頼を得るというところで,ライバルを味方にするというのは斬新だった。しかし,ライバルの商品を全て買うというのもそれなりにお金がかかりなかなか怖いことだと思うのだが。

p. 205: 商品を捨てろ!ビジネスを安定させる拡張マトリックス

ここからは、その1億円をさらに大きなものに変え、永続的な成功を勝ち得るための最後の秘策をお伝えしていきます。


ではどのような視点を持てば、ビジネスを成功させ、新たな未来を築くことができるのか?

それは4つの進め方でビジネスを展開していくことです。

  1. 既存ビジネス
  2. 既存客に関連ある新商品を売る
  3. 既存商品を他の市場に売る。
  4. 新商品を他の市場に売る

本書の最後として,ビジネスの拡大方法が書いてあった。

結論

ビジネス本として,成功のためのポイントが押さえられているようで,個人的にとても良かった。

実際にやるのはたいへんだろうが,市場の選定,価格設定,顧客の願望,ライバルの模倣というところは今後意識していきたい。

書評☆4: マッシュアップかんたんAtoZ | JavaScript+Google Mapsによる実用的で簡単なマッシュアップ解説

概要

  • 書名: マッシュアップかんたんAtoZ
  • 副題: マッシュアップで作るWeb秘密基地
  • 著者: 本田 正純
  • 出版: 2007-10-01
  • 読了: 2020-04-16 Thu
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/30/

評価

Web APIの勉強中に読んだ一冊だ。

書名通り,Web APIを活用したマッシュアップサイトの開発方法を解説している。

JavaScript+Google Mapsをベースに,一部PHPを使いながら,書籍全体を通して,釣り人向けのマッシュアップサイトの作成を通して,マッシュアップに必要な技法を学べる本になっている。

間には,ベースのマッシュアップの改造に役立ちそうな外部APIの活用方法も解説している。

JavaScriptのクロスドメイン制限の回避方法など,必要な情報だけを手短にまとめてあってよかった。

JavaScript+Google Mapsに焦点をあてたことで,280ページ程度と手頃な文量で実用的なものになっている。

Google Mapsを使ったマッシュアップ作成時のお手本になると感じた。

結論

かんたんAtoZの書名にある通り,ほぼ一からマッシュアップの開発方法を解説しており,Google Mapsを活用したマッシュアップの入門として良い本だと感じた。

Google Mapsで何か開発したい場合の良い教材になると思った。ただし,Google Maps以外のAmazon PA-APIやPHPでいろいろやりたいという場合には内容があっていないので,他書をあたったほうがよいかもしれない。

書評☆2: MASHUP++ | キワモノマッシュアップはIoTの夢を見るか?

概要

  • 書名: MASHUP++
  • 副題:
  • 著者: さうなまん and 鹿倉, 公維 and 三宅< 涼 and 澤久, 裕昭 and セトウ, ナオ and 原, 央樹 and タナカ, ミノル and 宮下, 剛輔
  • 出版: 2007-04-03
  • 読了: 2020-04-14 Tue
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/28/

評価

Web APIについて調査中に読んだ1冊だ。

8人の著者による8のマッシュアップを紹介している。8のマッシュアップの紹介後,巻末にGainerという今でいうIoTのためのライブラリーやPlaggerというPerlのモジュール,最後にWeb APIのリファレンスが掲載されている。

マッシュアップの解説本は既に何冊か読んでいる。本書は少々キワモノ揃いだった。

何がキワモノかというと,Flashを使ったものがそれなりにあり,Gainerによる実デバイスとの連携,Movable Typeのアフィリエイトサイト,ゲームなどがあったところだ。

そして,これは少々残念なのだが,Amazon APIもそれなりに使っているのが残念だた。Amazon PA-APIは利用条件が少々難しいAPIからだ。

カラーで見やすく,やや奇想天外のマッシュアップはそんなに悪くはなかったのだが,利便性や実用性が低く,しかもサンプルの配布元が閉鎖しており,肝心要の具体的なソースコードにアクセスできなくなっている。

Gainerを使った今でいうIoTの作品などもあり,先進的な部分もあっただけに,いろいろ惜しかった。

引用

p. 24: Bloggle

ここではさまざまなブログ検索のRSSを一括で表示するBloogleというサービスのマッシュアップを紹介していた。

  • Sample URL //vgzh.dtdns.net/bloogle/
  • Download URL //vgzh.dtdns.net/bloogle/bloogle.zip

URLは残念ながらリンク切れとなっている。

アイデアが面白いと思った。今回はRSSの一括検索だったが,たとえば特定の商品についての複数サイトの一括検索などは便利なサービスになりえるだろう。APIを用意していない普通のECサイトに対してこれができると,難易度は高いかもしれないが,利便性も高いかもしれない。

結論

Web APIを使ったマッシュアップの中で,特にキワモノと思うような作品が紹介されていた。

マッシュアップについて調べていると,書名にマッシュアップとあり,目を引くようなシンプルなデザインの表紙で気になっていた。

中身もデザインに少々凝ったものになっていて,肝心のマッシュアップもキワモノ揃いだった。

サンプルコードをダウンロードできず,難易度の高いもの,利用しにくいAPIのAmazon PA-APIを多用していたり,実用性がイマイチなものもあり全体としてはいまいちだった。

デザインや説明など書籍としては悪くないのだが,中身がいまいちで,マッシュアップの勉強としては,あまり参考にならないので,他をあたったほうが良いと思った。

書評☆4: 働かないで年収5160万円稼ぐ方法 | 転売・アフィリエイト・情報商材と働く必要はあるが具体的な内容多数な実用書

概要

  • 書名: 働かないで年収5160万円稼ぐ方法
  • 副題:
  • 著者: 川島 和正
  • 出版: 2007-05-11
  • 読了: 2020-04-18 Sat
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/26/

評価

ブチ抜く」で与沢翼に興味を持ち,彼の師匠的な存在である川島和正に興味を持って読んだ。

本書は川島和正が最初に書いたビジネスに関する本だ。

書名通り,お金を稼ぐ方法を解説している。具体的には,以下の3のビジネスを紹介している。

  1. 転売
  2. アフィリエイト
  3. 情報商材

特徴的なのは,どれも手順が具体的に書いてあるところだ。例えば,転売であれば販売するサイトから仕入先まで書いてある。

アフィリエイトや情報商材も同じように具体的にテーマ決めから集客方法まで書いてあった。基本的には他のうまくいっている方法,ランキング上位の方法を真似するような感じだった。

書かれているような利益や売上がその通りになるとはあまり思えなかったが,手順が具体的だったのはよかった。

しかし,書名の「働かないで」というのは誤解を招く表現だった。最終的には働かなくても済むのかもしれないが,少なくとも最初はかなり働く必要がある。

文体が「ブチ抜く力」と似たようなすました感じの礼儀正しい感じで,与沢翼が彼から影響を受けたのか,それとも両方共育ちがいいからこうなっているのか気になった。

また,アフィリエイトや情報商材ではメルマガの活用を強く推奨していたのも気になった。メルマガなんか面倒くさくていったい誰が登録するのかと思ったのだが,効果があるのだろうか?

2007年出版とやや古いが,基本的なところは今でも通用する部分が多く感じた。

引用

p. 52: 大きく儲ける「プチ出版社」情報ビジネス

賞品とホームページができたら、情報ビジネス用の販売サービスに登録します。代表的なものとしては、インフォカート,インフォストア,インフォトップというサービスがあります。

情報商材というのはあまり関わったことがなかったので,情報商材の取扱いサービスを初めて知った。

結論

ネットビジネス・副業の具体的な方法が書かれている本だった。

与沢翼の師匠らしく,具体的ですました文体で,悪くない本だった。

もっとも,一番たいへんなのは実際にやることだ。やることについても,やってみるとゲームみたいで面白くなるとか書いてあった。

書かれているとおりにうまくいくとは思えないが,内容が具体的で頑張れば先に進むことはできそうな気がした。

書評☆2: しょぼい起業で生きていく | ※ただし人気者に限る起業方法

概要

  • 書名: しょぼい起業で生きていく
  • 副題:
  • 著者: えらいてんちょう (矢内 東紀)
  • 出版: 2018-12-25
  • 読了: 2020-04-17 Fri
  • 評価: ☆2
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/23/

評価

先日読んだ「凡人起業」のAmazonのカスタマーレビュー (えらてんさんの「しょぼい起業」の後に読みました)で言及されており,興味を持って読んだ。

起業方法の解説本になる。特徴としては,書名通り「しょぼい起業」だ。

リサイクルショップや喫茶店のような周りの人間を巻き込むような形で,自分の生活をお店に融合させることで,事業コストを徹底的に抑え,口コミや人づてで人を巻き込むようなスタイルだった。

お金もかからずやっている内容も比較的簡単そうで,そこが「しょぼい起業」のゆえんだろう。ただし,見逃していけないのはこの方法は他人とのコミュニケーションが前提にあるところだ。

実際,本書内でも元々著者はTwitterで1000人以上のフォロワーのいるちょっとした有名人であり,Twitterで知った人が客層の大半だ。著者自体慶應義塾大学の経済学部出身ということで,文系で既にある程度の人脈を持っているところからスタートしている。

方法論としては簡単だが,肝心の人脈を作るところやコミュニケーション能力を発揮して人を巻き込むというのは人を選ぶ。少なくとも自分には無理だと感じた。

しょぼい起業を実践する上では,SNS上である程度人気者になる必要がある。しょぼい起業の実践の前に,そこから始める必要があると感じた。

また本書の中では,お店を継続的に開くことを強調していた。お店さえ開いておけば,勝手に人がやってきて,コミュニケーションが取れていれば,お店の品を買ったり,物品を提供してくれたりするとのことだったが,ここはイメージできなかった。はたして本当にそんなことがありえるのだろうかと。

結論

しょぼい起業という題名やAmazonカスタマーレビューでの評判を読んで期待していた。読み物としてまあまあ面白かったのだが,内容が人を選ぶものだった。

一見すると簡単そうに見えるが,人を巻き込む力という人によっては難しい能力を前提としている。文系で人との共感で生きていける人,一言でいうと人気者であればうってつけかもしれない。しかし,自分にはこの方法は無理だなと読んで感じた。

書評☆3: ポケット詳解 WebAPI辞典 | Web APIの使用方法だけをひたすら列挙した本

概要

  • 書名: ポケット詳解 WebAPI辞典
  • 副題:
  • 著者: 3Dogs
  • 出版: 2012-04-06
  • 読了: 2020-04-10 Fri
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/21/

評価

Web APIの調査中に読んだ一冊だ。

書名通り,Web APIの辞典となっている。取り扱っているWeb APIは表紙に7大 Web API対応と書かれている以下の7のAPIだ。

  1. Google API (検索,地図,フィード,チャート)
  2. Amazon API
  3. Twitter API
  4. mixi API
  5. Facebook API
  6. YouTube API
  7. Flickr API

APIごとに各機能の使用方法を簡単なサンプルと共にひたすら列挙している。

Google APIだけJavaScriptで,他は全てPHPでのサンプルだったと思う。

本当にひたすらAPIの使用方法だけを列挙されており,無味乾燥で面白みはなかった。最初の数十ページだけながめて後はパラパラと流し読んで終わった。

ある程度自分でAPIを使ってやりたいことがわかっていて,APIの使い方だけ知りたい人向けの本だと思った。

もう少し発展的な内容などがあればよかった。

結論

書名通り,Web APIの使用方法の辞典だった。

Web APIごとの使用方法の網羅性はそれなりに高いと思ったが,ただひたすらにAPIの使用方法を列挙しているだけで面白みに欠ける本だった。

書評☆3: 情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方 | ソフトウェア開発者のための市場・製品・キャリア選択

概要

  • 書名: 情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方
  • 副題:
  • 著者: Fowler, Chad
  • 出版: 2010-02-25
  • 読了: 2020-04-07 Tue
  • 評価: ☆3
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/19/

評価

「偉大な開発者も昔は普通の人と同じように,悶々とした日々を送っていた」というこの本の触れ込みをどこかで見かけ,前から興味を持っていて読んだ。

元々アルトサックス奏者のミュージシャンだった異例の経歴の著者による,ソフトウェア開発者の生き方について書かれている本だ。

著者の大企業での勤務経験も踏まえ,ソフトウェア開発者としてのキャリアを成功するためのコツを解説している。

マーケティングの側面を重点的に取り扱っていた。キャリア選択としての,市場の選択,製品の選択,自己研鑽など。いわれてみれば当然のようなことが書かれていた。

言うのは簡単だが,やるのは難しい内容が多かった。

前評判で普通の人だったという話に興味を持ったのだが,残念ながら著者は普通の人ではなかった。そうでなければMicrosoftに買収されるような企業にはいないし,多くの重要なポジションに就くことすらできていないだろう。

そういう意味で,数多くの自己啓発本と同じようにそこまで自分には響かなかった。

引用

p. 12: 4 一番の下手くそでいよう

  1. 自分自身にとって「一番下手くそになる」状況を見つけよう。

積極的に活動している開発者コミュニティが近くになければ、インターネットを利用しよう。君から見て高く評価できて、自分の目指している「次の段階」の開発者たちがいるオープンソースプロジェクトを選ぶ。そのプロジェクトのTO-DOリストやメーリングリストのアーカイブを調べ、何らかの機能やメジャーなバグフィックスを選び出し、コーディングに励もう。


そうしているうちに、やがてプロジェクトチームの信頼されるメンバーになっていることに気付くだろう。

「一番の下手くそになる」(Be the Worst) という有名な格言の出典に辿り着いた。

自分より優秀な人間に囲まれていると,勝手に自分のレベルも上がるという話だった。

言葉だけどこかで知っていたのだが,自分の身の回りでは難しいと感じていた。今すぐ始めよう!の節で,具体的な手順が書かれており,身近にそういうグループがなければ,自分からそういう開発者コミュニティに入っていって無理やり一番下手くそな状況を作ればいいという話だった。

自ら一番下手くその環境に見を投じるというのはなかなかストレスがかかるのだが,なるほどと思った。

p. 43: 12 ビジネスの仕組みを学ぶ

1 ビジネスの基本に関する本を1冊手に入れ、最後まで読み遠そう。良い概説本を見つけるコツは、MBA (経営学修士) 死亡者向けの本を探すことだ。実用的で適度に短い参考書として、『The Ten-Day MBA』 [Sil99] を紹介しておく (*1] [邦訳] 渡会圭子・曽根原美保 訳『10日で学ぶMBA』ソフトバンククリエイティブ)。この本はタイトル通り10日で読める。それほど大きな投資じゃないだろう。

社会人としてビジネスの基本については知ったほうがいいだろうとは思っていたが,なかなかきっかけがなく後回しにしていた。今回,ここで良さそうな本を紹介していたので,この本を読んで勉強してみたい。

結論

ソフトウェア開発者のキャリア成功のコツが書かれていた。よくある自己啓発本的な側面も多く,自分が思っていたより,普通の人ではなかったので,残念ながらいまいち自分には響かなかった。

ただ,引用した2の箇所,特に「10日で学ぶMBA」を知れたのは大きかった。

160ページ程度と文量はそこまで多くはない。いろんなところで引用される本なので,教養として読む感じだろう。

書評☆4: 嫌われる勇気 | 過去に縛られず,今の自分を受け入れて,今の自分に集中すること

概要

  • 書名: 嫌われる勇気
  • 副題: 自己啓発の源流「アドラー」の教え
  • 著者: 岸見 一郎 and 古賀 史健
  • 出版: 2013-12-12
  • 読了: 2020-04-04 Sat
  • 評価: ☆4
  • URL: book.senooken.jp/post/2020/04/16/

評価

人気の本ということで興味を持って読んだ。

世界3大心理学としてフロイト,ユングとともにあげられるアドラー心理学を解説している本だ。

悩みを持つ青年と哲人の2名の対話形式で話が進んでいく。青年の懐疑心は読者の疑問を代弁しており,少々手厳しいように感じたが,それをきっちり説き伏せていった。ある意味,アドラー心理学に対しての自信があるからできる形式だった。

対話形式であるため,具体例も数多く例示されていたため,内容を理解しやすかった。

「人を動かす」で有名なデール・カーネギーにも影響を与えた心理学ということで,期待しながら読んだが,期待通りの本だった。

それなりに量があり,内容を要約するのは少々難しい。目的論的で,共同体主義的な考え方がベースにあるように感じた。

今の自分を受け入れて (自己受容),他者と自分の課題を分離して,自分ができることに集中し,他者を信頼して横の関係を重視し,貢献感を獲得することが幸福への道という感じだった。

書名の「嫌われる勇気」というのも本文で解説されている。他者の評価を気にしてばかりいるのは,結局自己中心的であり,自由の欠如した貢献感しか得られない。自分と他人の課題を分離して,気にせず自分の集中することが大事という由来だった。

引用

p. 27: なぜ「人は変われる」なのか

ここではアドラー心理学が過去の「原因」ではなくいまの「目的」を考えるという特徴が説明されていた。

「不安だから、外に出られない」のではなく,「外に出たくないから、不安という感情をつくり出している」というのは,ありえるケースだ。

フロイトの原因論だとたしかに,過去のできごとで未来の全ても決まるという身も蓋もない考え方になってしまう。

p. 71: すべての悩みは「対人関係の悩み:である

ここではアドラーの「人間関係の悩みは、すべて対人関係の悩みである」という言葉が紹介されていた。極論そうなのかもしれない。

p. 80: 言い訳としての劣等コンプレックス

ここでは劣等感と劣等コンプレックスの違いについて説明されていた。劣等感自体は向上したいと思う状況であり,悪いものでもない。ただし,劣等感を言い訳に使い始めた状態を劣等コンプレックスと呼んでいる。AだからBできないというのはよくあることで,これが劣等コンプレックスであり,よくない状況だ。例えば,「学歴が低いから出世しない」などがそうだろう。

p. 95: 「お前の顔を気にしているのはお前だけ」

ここでは「対人関係の軸に「競争」があると、人は人間関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません。」という言葉が印象に残った。

この後に,人格攻撃された場合の話があり,「そもそも主張の正しさは、勝ち負けとは関係ありません。あなたが正しいと思うのなら、他の人がどんな意見であれ、そこで完結するべき話です。」という言葉印象になった。

自分が正しいと思ったら,そこで完結することにする。

p. 146: 対人関係の悩みを一気に解消する方法

ここではアドラー心理学の特徴の一つとして,承認欲求の否定と自分と他者の課題の分離という話が展開された。

他人の課題は他人がどうこうする話で気にする課題ではなく,自分の課題に集中し,それについて他者がどういう評価を下すかというのは他者の課題であり,自分にはどうにもできない話という話があった。

他人の評価をどうにかできないというのはたしかにそうだ。

p. 162: ほんとうの自由とはなにか

ここでは承認欲求と自由についての話があった。その中で,署名にもある「自由とは、他者から嫌われることである。」という言葉があった。

誰からも嫌われずに生きるということは,他者の評価を気に掛け生きることであり,結局それは自分中心の生き方になるという話だった。

p. 179: 対人関係のゴールは「共同体感覚」

ここで課題の分離は対人関係の出発点で,ゴールは共同体感覚というやりとりがあった。

共同体主義的な考え方があるのだなと感じた。

p. 182: なぜ「わたし」にしか関心がないのか

「じつは「課題の分離」ができておらず、承認欲求にとらわれている人もまた、きわめて自己中心的なのです。」このフレーズが印象的だった。

p. 195: 叱ってはいけない、ほめてもいけない

ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。


まさに「ほめること」の背後にある上下関係、縦の関係を象徴しています。人が他者をほめるとき、その目的は「自分よりも能力の劣る相手を操作すること」なのです。そこには感謝も尊敬もありません。


誰かに褒められたいと願うこと。あるいは逆に、他者をほめてやろうとすること。これは対人関係全般を「縦の関係」としてとらえている証拠です。


アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。ある意味ここは、アドラー心理学の根本原理だといえるでしょう。


そもそも劣等感とは、縦の関係の中から生じてくる意識です。

ここはアドラー心理学の根本的な部分だった。叱ったり褒めるという段階で縦の関係になるというのはたしかにそうだと思った。

縦の関係を回避するには,感謝や支援というのが重要になる。

p. 206: 自分には価値があると思えるために

ここでは自分に価値を感じて,勇気を持てるようになるためのポイントとして,「人は「わたしは共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる。」という言葉が印象的だった。

他者からの評価ではなく,自らの主観で思えること。これが重要なのだそうだ。家事に務める専業主婦なんかを考えるとこれが重要なのかもしれない。

p. 252: 人はいま、この瞬間から幸せになることができる

「幸福とは、貢献感である」というフレーズが登場した。自分に価値があると思えることの続きの話となっている。

承認欲求に基づく貢献感には自由がないともあった。

この貢献感を得るには,共同体感覚が必要で,自己受容,他者信頼,他者貢献が足りていないという話だった。

結論

自己啓発本らしく読んでいて前向きになる本だった。

青年の質問が読者の疑問を代弁しており,考え方がよくわかった。ただ,こういう対話形式だとあとで見返しにくいので,教科書のように図解されたものがあるといいなと感じた。

過去のことに縛られて,AだからBできないという考え方で,じたばたしている人にはうってつけの本だろうと感じた。